【第6話】3.11の東京都心で帰宅困難を体験「10年後…初めての地震を怖がる娘」 #あれから私は
10年前の東日本大震災で帰宅困難者になった私。いきなりの災害にも備えておかなければとの思いを強くしました。そして先日また突然大きな余震がありました。震災後に産まれた5歳の娘にとっては初めて経験する大きな揺れでした。

部屋がかすかに揺れはじめたので、お菓子を食べていた娘が手を止めて不安げな表情をします。するとどんどん激しくなる揺れ。
突然起こった地震に驚いて、泣き出す娘。
「うああああああん! こわいこわいー!」
部屋の隅にあった本棚が大きく揺れ、勢いよくバサバサと本が落ちてきました。これはすぐに離れたほうがいい! 動けずに固まっている娘を引き寄せ、抱きしめたまま部屋の隅へ。娘はずっと泣いていました。しばらくしてやっと揺れがおさまりました。
私「もう大丈夫よ、こわかったね」
娘「さっきの何? 何?!」
私「地震っていうの、揺れて危ないの。でもママがいるから大丈夫」
娘「うあああああん! 地震こわいー!」
私が住んでいる地域では震度4くらいで大きな被害もなく、物が落ちた程度でした。しかし地震を経験したことのない娘にとってはかなり怖かったようです。
10年前の東日本大震災のときと今では状況が大きく違います。娘がいるということ。自分と娘の身を守らなければいけません。
深夜になりやっと寝たと思った娘ですが、身体をビクッと震わせると激しく泣き出しました。
娘「……うあああああ! パパーママー! こわいこわい!」
娘はニュースで地震映像が流れているのを見ただけでも恐怖心でいっぱいになるようです。今後もし大きな災害が起きたら、娘を連れて一緒に避難する必要があるかもしれない。私は娘を守るためにどうするべきだろう……。
文、作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子
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