<私はサイテーな母親?>9年ぶりに聞く母さんの声「ごめんなさい」【第14話まんが:息子の気持ち】
俺(ジン)は、父さんと2人暮らし。俺が小さいときに両親は離婚した。父さんから「離婚を言い出したのはママだ」と聞かされ、俺は母さんを恨むようになった。俺は最後に母さんへ「マジで嫌い」という言葉を投げつけ、それ以来9年ほど会っていない。そして現在、俺は高校2年生。父さんが長期入院になり、しばらくばあちゃんの家で世話になっている。ばあちゃんが母さんに連絡して「ジンを引き取ってほしい」と頼んだものの、断られたらしく……。

母さんの気持ちは分からないけれど、「自分で考えなさい」というメッセージだけは伝わった。だから俺は悩んだ。今さらって思われないかな。でも連絡してもいいって言ってくれているんだよな。拒絶される? されたら嫌だな……。
母さんは確かに厳しかった。でも……たくさんの愛情ももらっていた。あのときの俺が気づけなかっただけなんだ。電話ごしに久しぶりに聞く母さんの声。うまく話せなかったけれど、母さんはあの頃と同じように優しく俺を待ってくれていた。
9年ぶりに聞く母さんの声は、ずっと記憶にあった声と何も変わってはいなかった。言いたい言葉はたくさんあるはずなのに、なかなか言葉が出てこなかった。
そんなときふと俺は、自分のなかに残っていた小学校の先生の言葉を思い出す。「相手からの許しを期待するための謝罪じゃなくて、自分が悪かったと思っていることを伝えるための謝罪をしよう」俺は母さんに謝りたかったのだ。だから電話をかけたのだ。たとえ許されなくたって仕方ない。母さんはそんな俺が話しだすまで優しく待ってくれていた。
そして……俺は伝えたかった言葉をようやく口にすることができたのだった。その想いと一緒に、俺の目にも涙が溢れてきた。「ごめんなさい」この一言を伝えるために、いったい何年かかってしまったんだろう。
【第15話】へ続く。(明日配信予定)
原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子
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