「ママトイレ〜!」映画中、子どもがトイレ!いつもクライマックスを見逃す私!でも大きくなった子どもたちが「ママのために」と…
今日は家族みんなが観たがっていた映画を鑑賞する日。
公開すぐに観に行きたかったのですが、感染症の流行が落ち着くまで控えていました。そんな待ちに待った日がついにやってきたのです!
もちろん、上映前にトイレに行かせたり、上映中の水分補給を控えめにしたりして毎回対策はしているのですが、必ずといっていいほど、クライマックスの頃にトイレに連れて行くことになるのです。
今回も上映時間が2時間あったので、とても不安でした。
どう頑張ってもおそらく一度は席を立つことになるでしょう。迷惑にもなるしせめてクライマックスのタイミングではありませんように………。できれば行かずに済みますようにと祈りました。
最近の映画館では、家族であってもソーシャルディスタンスが義務付けられています。映画館のルールに則って縦方向に4列利用させていただきました。
上映時間も半分を過ぎ、迫力のシーンに手に汗を握りながらスクリーンに釘付けになっていると、ふいに後ろから肩を揺さぶられました。
なぜわざわざ長女とトイレに行こうとするの? 長女も後ろの席の騒ぎに気付き、一瞬席を立とうとしてくれたのですが……。実は長女、数日前から部活で負傷して脚を引きずっている状態だったのです。
「ねぇねはケガしてて無理だからね。お母さんと行こうね。」
そう小声で伝えると次女は納得し2人でトイレへ。
トイレを待つ間に改めて考えました。(甘えん坊でママっ子の次女が、わざわざ私を避けて姉と行こうとするのは不自然)……という事は……? もしかして……!
子どもたちの優しさと気遣いに感動してしまい、その場で涙がポロリ。その気持ちがなによりうれしい~。
余裕のない中でもその事を忘れずに実行してくれた次女にも愛おしい気持ちになりました。ちなみに三女はお構いなしにひたすらポップコーンをほおばっていました(笑)。
今回は結果的にクライマックスには間に合いましたが、子どもたちの優しさの方に感動してしまい、映画では泣けませんでした。幸せな気持ちで映画館を出ると、1番後ろに座っていた夫がつぶやきました。
少しは子どもたちを見習ってほしいものですね。
でもこの映画館で感じた子どもたちの優しさと気づかいは、どんな感動する映画より忘れられない思い出となりました。
文、イラスト・加藤みちか 編集・秋澄乃