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幼児期から誘拐や性被害について学んでみよう!読み聞かせできる絵本『とにかくさけんでにげるんだ』

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残念なことに日本でも小さな子どもが誘拐や性犯罪に巻き込まれる事件が度々起こっています。しかも、女の子だけではなく男の子でも性被害に遭っているのが現実です。検察庁の罪種別被害者の年齢・性別認知件数(平成26年)は24歳以下の人が犯罪に巻き込まれた調査を行っていますが、その中でも強姦・強制わいせつ罪の被害者の年齢は13歳~19歳が最も多くあげられています。強制わいせつ罪に限ると、6~12歳の幼い子どもでも被害者となったケースが1年間で1,028件、うち女の子の被害者が914人、男の子の被害者が114人という調査結果が出ているのです。そして、略取誘拐・人身売買では、6~12歳の子どもが最も多く被害に遭っているとのこと。我が子が事件に巻き込まれないようにするために、子ども自身で身を守る方法を教えることも防犯対策の一つではないでしょうか。そこで、今回は幼児向けの絵本『とにかくさけんでにげるんだ』をご紹介します。

言葉や状況が理解できるようになる3~4歳頃から読み聞かせできる絵本

絵本『とにかくさけんでにげるんだ』の原作はアメリカの教育家ベティー・ボガホールドさん。子どもの人権運動に関わっている安藤由紀さんがこの原作に出会い日本語訳されており、画家・絵本作家の川原まり子さんによってかわいらしい絵が描かれています。対象年齢の記載はHPに幼児・小学校低学年とあり、著者が実際に読んだところ記載通り3~4歳頃の子どもにも読み聞かせしやすい絵本だなと感じました。

参考:岩崎書店「とにかくさけんでにげるんだ

具体的なシーンで誘拐や性被害について説明されている

絵本『とにかくさけんでにげるんだ』は、小さい子どもに世の中には悪い人もいること、それはどんな人なのかは分からないこと、そして、誘拐や性被害に遭う可能性があるということを分かりやすく伝えている絵本です。実際に起こり得る場面が描かれているので、子どもにどういった場面で危険が起こり得るのか、また、そのときどうすれば良いのかを読み聞かせながら説明することができます。まだ性被害という言葉を理解することが難しい幼児にも、自分の体は自分だけのもので、誰も嫌な触り方をしてはいけないということを分かりやすく伝えることができるでしょう。

男の子、女の子関係なく、いつどこで被害に遭うかわからない

ママスタコミュニティにも、女の子のママからだけでなく、男の子のママからも不審者に遭遇したという情報が寄せられました。

『うちは次男が商業施設のトイレで立ってしていたら、後ろにピッタリ付かれて、しているところをジーッと上から見られたんだって。それから怖がって、長男と一緒に行くか、私といるときは多目的トイレに一緒に行きたがるよ』

『小3、放課後、校区内の治安のよくない公園で。子どもいわく、男子グループ4人で遊んでいたら、おそらく中年? 初老? のおじさんが「君たちおじさんとDVDみない? アニメのあるよ、車においで」といわれ、叫んで走って学校まで逃げて担任に報告。すぐ家に帰ってきた』

『小3、近所のスーパーまでおつかい頼んだときにお菓子売り場で、「こんにちは。警察だけどあなた1人? おうちの人は? ちょっと来てくれる?」って声をかけられて逃げてきた』

『小学校4年生の下校時、マンションの踊り場で、シャツの首回りから胸を覗かれて、「お金欲しくない?」って。これを話してくれたのは中学生になってからだった』

筆者は6歳と4歳の男女の子どもがいるので、3人での外出先で同時にトイレに行きたがると、どうしても上の息子が1人で男子トイレへ、下の娘と筆者で女子トイレへ入ることになります。男子トイレにも危険があることを息子へ伝え、何かあればとにかく叫んで女子トイレへ逃げてくるように伝えました。

防犯意識を子どもに持たせるママたち

ママスタコミュニティにも、幼児期から繰り返し防犯意識を持たせているという声が寄せられています。子どもが言葉をある程度理解できるようになると、自分で身を守ることの大切さを教えているようですね。

『娘には、知らない人について行けば裸にされて触られて殺される、知らない人に個人情報を教えるとどうなるか、悪いことをする人はどんな顔しているか誰もわからないなどを叩き込みました。夏に公園で知らない人に話しかけられ、名前から幼稚園から全部話したみたいな事があるので……余計に過剰かもしれないですけど。合気道とかいいですね』

『徹底的に子どもにも身を守るすべをたたき込んでいく。私は小さい頃、親に毎日のように知らない人についていくなということや、危険に遭遇したときの逃げ方、対処の仕方など、他にもいろいろと厳しく言われながら育ったため、警戒心の強い子どもだったと思います。そのおかげか幼稚園のとき、知らないお兄さんに「あそこ触らせて」と言われたときも、きょとんとしていた友達の手をひっぱり逃げられたし、小学生のとき「家まで送ってあげる」という怪しいオヤジからも逃げ切ることができました。最近の子どもを狙った事件ではなぜそんな人についていってしまったの? と思うことが多く、もっと子ども自身にも危機感を持たせなくてはと痛感します。最初はわからなくても、何度も何度も繰り返し教えれば、絶対に理解できると思います』

『うちの子も4歳で、以前は親から離れることがありました。親から離れて1人になるとどうなるのかというのを、旦那と一緒に徹底的に教えました。怖い事が起こるだけではなく、場所によっては他人に迷惑をかけるなど。どうしてダメなのかを説明すればわかると思います』

親子で話し合い信頼関係を築いておくことが予防につながる

絵本『とにかくさけんでにげるんだ』を日本語訳された安藤由紀さんはあとがきで次のように述べています。

『こういったことについて親と話ができる子どもは、被害にあいにくく、自分を守れる子どもだということです。親子で話をする材料に、どうぞこの絵本を活用してください』

まだ子どもが幼いうちは、被害についてよく分かっていないことがあるかもしれません。また、自分が悪いことをしたのではないかと思ってしまうことや、ママやパパに怒られるかもしれないと考えてしまうこともあるでしょう。だからこそ、幼いうちから自分を守るすべを教え、何かあったときには必ずママやパパ、信頼できる大人に話すことの大切さを伝える必要があるのではないでしょうか。犯罪被害の予防について考えるきっかけとして、この絵本を通して親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。

文・ゆかりんご 編集・物江窓香

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参考トピ (by ママスタコミュニティ
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