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子どもの偏食に悩むママたちへ「食べないのは身体が受け付けないから。特定の食品にこだわらなくていい」【植物療法士・森田敦子先生】


わが子に偏食や好き嫌いがあると、「このまま好き嫌いがあったら栄養が偏ってしまうのでは……」と、親としては心配になりますよね。早く好き嫌いを直さないと……という焦りが親に生まれてもおかしくありません。

しかし「子どもは身体が受け付けないものは食べない」、そう語るのはフランスの国立大学で植物薬理学を修められた森田先生です。森田先生は日本に帰国後、病院に勤務したり、産婦人科学会に参加するなど植物を通して日本の医療に関わっておられます。女優の小雪さんの第3子妊娠・出産に際してもサポートされました。

2019年9月27日、食を通じて健康や美をサポートするオーガニックイベント「BIOPLE FES」にて、森田先生は「子どもの食事」についてお話されました。

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偏食の子どもは、身体が受け付けるものを食べている状態

――子どもの偏食に悩むママもいます。なぜ子どもは好きなものばかりを食べることがあるのでしょうか。
森田先生:ママは子どもが食べたくない、というと好きなものばかり食べているとい思ってしまいますよね。しかし子どもの「いらない」「食べたくない」という判断は正しいんです。例えば卵の中には身体の基礎になる栄養がたくさん入っていますが、それらの成分を身体が受け付けない子どももいます。子どもは無意識に身体が受け付けないものを「いらない」と言うんです。

――「身体が受け付けない」とは、アレルギーということですか?
森田先生:親は食べ物について、アレルギーのみを気にしがちですよね。しかしこの「受け付けない」というのはアレルギーとは異なります。

――ずっと食べられないのでしょうか?
森田先生:子どものときに食べられなくても、ある年齢になると急に食べられるようになることもあります。それはその食べ物を受け入れられるジアスターゼなどの酵素が体内にできたからなんですね。酵素には個人差があるので、食べ物を受け付けないときは、その食べ物が「嫌い」なのではなくて酵素がが体内にないので「食べられない」のです。

特定の食材にこだわらず、代わりの食材で摂取すれば良い

――裏を返せば「子どもが自分で食べるものを選んでいる」ということですか?
森田先生:そうです。大人でも、「食べたいな」あるいは「おいしいな」と感じる食べ物は、そのときに自分の身体が欲しているものですよね。

――親としては子どもの栄養が偏ってしまいそうで心配です
森田先生:たとえ子どもに好き嫌いがあったとしても、食事の栄養面で大事な視点は「どの栄養素を摂っているか」であって、「どの食品を食べるか」ではありません。たとえば卵でなくても、他の食品で卵に含まれる栄養素を摂ることはできますよね。栄養素に着目すると、どんな食品にも代わりはあるはずで、特定の素材にこだわる必要はないんです。
要するに別の食材で栄養を取れればいいのです。

――では植物療法的には、「子どもの好き嫌いや偏食はなくさなくていい」ということでしょうか?
森田先生:そうです。特定の食品を食べさせることにこだわるのではなく、たんぱく質・脂質・糖質といった生きていくために必要な栄養素のバランスが整っているか、ミネラルやビタミンなどが不足していないかをみてあげてほしいですね。

――栄養面のバランスはどのくらいの期間でみるといいでしょうか?
森田先生:1日だけで栄養バランスをとろうとするのはなかなか難しいですよね。だから1週間くらいの期間でみるといいですよ。

子どもの偏食や好き嫌いに対しては「少しずつでも身体に慣れさせること」

――それでもママたちは毎日子どもの食事に悩むことになります。ママたちの負担が楽になる方法はありますか?
森田先生:ただ単に「食べなさい!」と言うだけでは、やはり難しいですよね。偏食がどの程度かにもよりますが、あまりにも食べない状況なら調理法や食品の形状を工夫するといいですよ。

野菜は細かく切って、ハンバーグなどの肉などのたんぱく質にくるむと子どもには食べやすくなりますね。

煮た料理を食べなければ焼いてみたり、揚げてみたりするといった調理法でも工夫ができるでしょう。そうやって身体の中にほんの少しずつでも、ほんの3gや5gでも野菜の成分が入っていけば、いつか食べられるようになることもありますよ。

子どもの偏食に悩むママも、「成分を身体が受け付けない子どももいる」そう思うと少し肩の力が抜けるかもしれません。特定の食材を食べないことを気にするのではなく、同じ栄養を持つ別の食材で摂取できていれば気にすることはないのだとか。そんな風に子どもの偏食を受け止めることで、いつか身体が受け付けてくれる日が来るかもしれませんね。

取材、文・しのむ 編集・しらたまよ イラスト・あい

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