「モラハラ夫に負けないくらい強い心が欲しい」心身に支障をきたした妻の望み
自分本位の性格の夫は、時として妻や子どもに‟モラハラ”を仕掛けることがあります。
‟モラハラ(モラルハラスメント)”とは、言葉や態度などによって、人の人格や尊厳を傷つける精神的暴力のことを言います。巧妙に心を傷つけるという場合もあるようで、分かりやすく攻撃的というのではなくずる賢い方法で行われる場合も……。ため息、舌打ち、目つき、形相や、暴言、侮辱、非難、皮肉、ひとり言、わざと聞こえるように相手を非難することなども含まれます。悲しいことですが、職場や家庭内でも‟モラハラ”は起こり得るのです。
例えば夫婦ならば、本来対等な関係が理想的なのでしょう。でも中にはパートナー関係から支配服従関係へと変えてしまい、一方が他方の人格や価値観を否定し続けることで自尊心や自信を喪失させて操るというケースもあるそうです。
ママスタコミュニティに夫から‟モラハラ”だと思えるような仕打ちを受けているというママさんからの投稿がありました。
『夫に‟モラハラ”されても負けない強い心が欲しい。‟モラハラ”されればされるほど、暴言吐かれれば吐かれるほど心が弱っていくのがわかる。落ち込む。体が重くなって動かなくなる。跳ねのけるくらい、負けない強い心が欲しい。どうしたら強くなれますか?』
夫の‟モラハラ”的な言動に徐々に心がすり減り、身体にまで影響している投稿者さん。‟モラハラ”を跳ねのけたいということですが……。本当に必要なのは‟モラハラ”に負けない強い心だけでしょうか?
モラハラ夫の心理は「弱いものいじめ」かも。あなたは悪くない
「もしかして自分が悪いのでは?」夫から‟モラハラ”ととれるふるまいばかりされていると、そう思いがちになるのだそうです。ママスタコミュニティのママさんたちから、夫に‟モラハラ”な仕打ちを受ける側のリアルな心情と体験談が寄せられました。
『‟モラハラ”され続けてもしかして自分が悪いのではと思ってませんか? あなたは悪くありません。‟モラハラ”する人間はちょうどいい人間をさがして弱いものいじめをしているだけだと思います。あなたが強くなればやらないのでは』
『自分の意思や発言、自信、自尊心がなくなってきた。さらに動悸などの身体症状も出てくる』
『いちいちまともに取り合わなければいいんだけど、耳を傾けちゃうよね。そうなのかな、確かに私もちゃんとできてないとこあるもんな、って考えちゃうよね。でも投稿者さんやモラハラ被害者がきちんとやってるかどうかはもはや問題じゃない。相手を執拗に責め立てることを楽しんでいるように思う。ちゃんとできてないからってそこまで言われる筋合いはない。話し合いもできないし本当に心がすり減るよね』
『あなたは悪くないです』
相談は大事!自分を取り戻すために
どうしても「自分が悪いんじゃ……」という気持ちが取り払えない場合には、第三者に判断してもらうといいのかもしれません。‟モラハラ”を受けていた筆者の友人も、夫が‟モラハラ”な人だとは思っていませんでした。ある機会に別の友人に何気なく夫のことを話してみたところ、その友人が自分のために泣いてくれたことで初めて自分の置かれている状況が異常であることに気づいたそうです。第三者の言葉は大事です。
『私もかつてそうだった。体調が悪くなりこのままじゃもっと酷くなると思った。第三者(友達と女性モラハラ相談員)に辛かったけど話してみたら、自信を取り戻したよ!! 今ではいつか仕返しする為にモラハラ夫の言う事は無視して証拠を集めてお金を貯めている。絶対、あなたは悪くないよ!!』
『まず自分の喜ぶことをするように意識しました。小さな趣味でも、天気のいい日に散歩する、美味しいケーキを食べる、好きな映画を観るなどです。あとモラハラ関連についての本を読んだりネットで検索したりして相手を分析した事で冷静になれました。普段から同じ空間(部屋)にいないようにする、相手が怒鳴り始めたら録音&メモ。最近は怒鳴られても暴言を吐かれても「そうなんだ……」「ああ……」「うーん……」という、無視にはならない返事だけをしています。自分のペースに持ち込めないモラハラ夫は、私の反応がないので諦めて怒鳴るのをやめました。専門家や友達に相談し、「言いなりになる必要はない。相手が怒るのは相手の責任であって私のせいではない」とわかり、怖い気持ちも薄れてきています』
コメントの中にモラハラ相談員とありますが、例えば家庭内の‟モラハラ”などに関する相談窓口を設けている自治体もあります。近隣に悩みを打ち明けられる先はないか、一度調べてみてもいいかもしれません。もちろんそういった専門家をたずねることがためらわれるならば、友人やきょうだいなど身近な人でもいいでしょう。「こんなことがあってね……」と話を聞いてもらうだけでもわずかに心が晴れたり、道が見いだせたりする場合もあるのではないでしょうか。
‟モラハラ”的な夫に対抗する術は「我慢」ではなく「反撃」
かつて‟モラハラ”を受けていた経験のあるママたちは、こんな手段を選んでいました。
‟モラハラ”には‟モラハラ”で返す
‟モラハラ”されるとこのように感じるものだ、と夫本人にわからせた体験談です。
『うちのモラハラ夫には‟モラハラ”で返しているよ。他の女性が嫁さんになったら耐えられないと思う』
『怒鳴ったり物に当たるのはしょっちゅうだけど、私を殴ったりはしないし、ほんとに何言われても、ごめーん、はいはーいで最近は済ませてるかなぁ。あまりにもうるさく言われたら、私が「うるさいうるさーい! 小姑か!」って発狂することもあるよ(笑)。たまにあなたも物投げたりしてブチ切れたらびっくりすると思うよ』
『私も最初は我慢してたよ。妊娠して仕事して体調崩した日に、「大丈夫?」よりも先に「部屋が汚い」って言われて目が覚めた。そこからは何か言われたら、「うわっ‟モラハラ”だ!」って言って、家事に口出してきたら、「ゴミ捨て1つしないくせに。共働きなんだから分担する?」って言ったり、とにかく言い返していた。あとは自分が言われたらどう思うか聞いてみたり、自分と同じようなミスを夫がしたときに優しく許したあと、「私はこんな風に言われたなぁ」とチクチク嫌味。そんなことしてたら言わなくなった。むしろ私が‟モラハラ”ちっくだな。本当夫といるようになってから性格悪くなったわ』
そんなことしかできないなんて「器の小さい男」と思って聞き流す
同じレベルに落ちたくない人は、暴言をただスルーしたそう。
『程度によるけれど、私を攻撃してるなんて小さい男だなーはいはいって内心流している。外ではできる男だから、家で私をはけ口にしてるんだよ。適当に流しとけばいい。そんな未熟者と同じレベルになる事ない。って私も自己愛が強いからこう思うんだけどね』
『相手にしない。何言われても「勝手に喚いてろ」って思ってフルシカトしてるよ。少なくともうちのモラ夫はフルシカトすると反応が無いから大人しくなる。かわりに嫌がらせはエスカレートするけどね。私の知ったこっちゃない』
‟モラハラ”の知識と証拠を蓄える
何かのときのために、知識と証拠で対抗。録音するなら専用機器だけでなく、スマホにもボイスレコーダー(Android)やボイスメモ(iPhone)、その他録音のアプリがありますよ。
『‟モラハラ”の本を読む。知識は身を助く』
『夫の暴言が始まったら録音する。証拠になるから「もっと言えー」と思えるよ(笑)』
身につけたいのはモラハラ夫に耐える心ではなく……
ここまでは‟モラハラ”に対処する方法でしたが、状況によっては別の強さも身につける方が良いときもあります。
『我慢せずに離れる事も強さだと思うよ。離れない限り、‟モラハラ”は続くかも』
『離婚したほうがいいよ』
『1、‟モラハラ”の日時と内容を記録する。
2、安定した収入を得る。こうして離婚の準備に励む。
3、‟モラハラ”される前に嫌味でプチ逆‟モラハラ”し苦痛を凌ぐ』
『体調に支障をきたすなら離婚を視野に入れて動いた方がいいよ。せっかくの人生、無駄にするのはもったいない。幸せになる権利はあるんだから』
自身の収入確保、子どもの転校など、‟モラハラ”が疑われる夫に対抗するにはいざというとき大きな覚悟が必要になるかもしれませんが……。自分とお子さんが幸せになる方法が何か。勇気をもって見極めてください。
文・しらたまよ 編集・しのむ 再編集・blackcat
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