子どもの防犯ブザーはどう役立つの?安全を守りたいママたちにできることは
お子さんは防犯ブザーを持っていますか? 大きな音を出すことのできる学童用の防犯ブザーは子どもが自分の身を守るためのアイテム。小学校に入学したときに全員に配られ、各自のランドセルにつける決まりになっている自治体もあるでしょう。しかしブザーの防犯効果について、疑問に思っているママもいるようです。
『防犯ブザーって意味あると思う? 以前小学校で全校生徒に配られていて、下校中ふざけて鳴らしてる子がいたりしたけど、誰ひとりとして大人が出てきたのを見たことない。今は状況が少しは変わったのかな?』
防犯ブザーはヒモを引っ張ると大きな警告音が出るという仕組みのものが多いよう。子どもでも簡単に鳴らせる分、友達同士でふざけて遊んでいるうちに引っ張ってしまうケースもあるようです。その結果大人たちは防犯ブザーの音に慣れっこになり、どうせまたイタズラだろうと思ってしまうことも。子どもに危険が迫ったときに防犯ブザーは本当に役に立つの? とママは心配しているようです。ママスタコミュニティには果たしてどんなコメントが集まったのでしょう。
防犯ブザーは役に立つの?心配するママたちの声
防犯ブザーや防犯用の笛などのグッズを配布され、持たされている子どもは多いようです。しかし持っていて役に立つのかと疑問を感じているママは他にもいました。いざ危ない目に遭ったときに、子どもが実際に鳴らせるかどうかが不安だというコメントも寄せられています。
『小学生のときに学校から支給されたけど、遊びで鳴らす人はいたけど、実際使ったとか聞いたことない』
『うちの学校は防犯笛が支給されたんだけど、いざ危ない目に遭ったときに吹く余裕はないんじゃないかと思ってる』
多くのママは「ないよりはいいのでは」、「気休めかもしれないけど」などと思いながら持たせているそう。防犯ブザーを持たせているから絶対に安心だと感じているママはあまりいないようですね。
『いざというとき鳴らせないよね。でも多少は牽制にはなるのでは』
『役に立つかもしれないから、ないよりはいいんじゃない?』
『気休めかもしれないけど、つけているよ。うちの子は声出せないタイプみたい。前に不審者に遭遇したとき、一緒にいた友達が「助けて!」って叫んだら不審者が逃げていったの。それ以来念のため、ランドセル以外のプライベートなカバンにも全部ブザーつけたよ』
防犯ブザーの効果とは?警察が推奨する使い方
たとえ子どもが防犯ブザーを鳴らしても、大人は誰も助けに来ないのではないかと考える投稿者のママ。しかし大きな音を鳴らすことで、犯罪者が怯む効果があると教えてくれるコメントもありました。
『防犯ブザーの音は誰かに助けを求めるというよりは、犯人を怯ませる目的じゃなかったっけ?』
防犯ブザーの大きな音は、犯罪を起こそうとしている相手には一定の効果があるそうです。子どもや女性が防犯ブザーを持つことを推奨している大阪府警察のホームページ「防犯ブザーを持ちましょう」では、防犯ブザーについて以下のような役割が紹介されています。
いざという時、声が出なくても、防犯ブザーのひもさえ引っ張れば大きな音を出せます。犯罪を犯す者は、人に見つかったり、警察に通報される事を極度に恐れています。犯罪者の目の前で防犯ブザーを鳴らすことは大変有効だと言えます。
大きな音を出されることを嫌がる犯人ならば、防犯ブザーをつけている子どもをあえて狙おうとは思わないかもしれませんね。ブザーが周囲に見えているというだけでも犯罪の抑止につながると考えられそうです。
周囲の大人が見守って気にかけてあげることが大事
防犯ブザーの音を聞いた場合、周囲の人ができる手助けは「声を掛ける」、「人を呼ぶ」、「110番通報する」とのこと。しかし国民生活センターが小学生が1年以上使っていた防犯ブザーを調査したところ、半数以上が電池切れや故障などで鳴らなかったという結果が出たそうです。子どもに持たせている防犯ブザーが音を出せるかどうか、保護者が定期的に点検することも重要かもしれませんね。警察からも日頃から防犯ブザーの音が出るかどうか確認するよう呼びかけられています。
防犯ブザーの5つの確認
1.すぐに使用でき、目立つところに付けましょう。
2.いざというときに鳴らせるように使い方を練習しておきましょう。
3.学校から帰宅後に外出する場合でも、忘れずに持って行きましょう。
4.防犯ブザーが鳴っていたら、大人の人に知らせましょう。
5.日頃から音がでるか確認しましょう。
実際に防犯ブザーの音を聞いた人が、子どもが危険な目に遭っているのではないかと駆けつけてくれたというコメントも。鳴らしても大人は誰ひとり気に留めないというケースばかりでもないようですね。
『うちの地域はふざけて鳴らした時に、ブザー聞いた方が慌てて駆けつけてくれたということが何度かあったらしく、不必要に鳴らさないようにってお知らせがあったよ』
防犯ブザーの音色や音量は「電池工業会規格」で定められており、地下鉄などの車内の騒音レベルを超えた、85デシベル以上のかなり大きな音が鳴り響くそうです。警告音を聞いた場合は、たとえ子どもが不注意で鳴らしてしまったのだとしても、周囲の人が気にかけてあげられるといいですね。地域の大人が子どもたちを見守ってあげる環境が作られていれば、防犯ブザーが役に立つ可能性も高まると言えるのではないでしょうか。
文・井伊テレ子 編集・山内ウェンディ
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