わが子がいじめの被害者に……解決したと思ったら今度は私に嫌がらせしてきた!「いじめ」が起きたときに心得ておきたいこと
いじめがなくなってほしいと、多くの子ども達や親は願っていると思います。しかしいじめは、簡単にはなくなりません。
いじめが発覚し、加害者から被害者へ謝罪がありいじめは終わった……と思っていたら、おもわぬ形で再び問題が起きてしまったママさんから、ママスタコミュニティに相談が寄せられました。
『小学校低学年の息子が、同級生(Aくん)からいじめを受けたが、先生が対応してくれいじめは解決した。後日、Aくんのママと偶然に出会い、その場で謝罪があり、息子に「嫌なことがあったらハッキリ言ってね」と言葉をかけてきた。息子はいじめられたときのことを話し「もうしないで欲しい」と伝えた。その後、先生から「Aくんの親御さんから、お母様(私)から今回の件で脅かされて怖いと話がありました。どういうことでしょうか?」と連絡が来た。翌日、親しいママ友から「Aくんママが、あなたのことをすごく怖いと言っている」と心配して連絡をくれた』
どうやらAくんママは社交的でママ友が多いようですが、投稿者さんは控えめな性格で、ママ友も少ない様子。息子さんが小学校低学年ですから、この先もAくんやAくんママと関わらない訳にはいかないようです。事実に反することを吹聴するAくんママに、どのように対応したらいいのか、また、解決に向かって取り組んでくださった先生や、教えてくれたママ友にどう話したらいいのかわからないと悩んでいます。
いじめの加害者のママが今度は被害者のママへの嫌がらせ?
わが子がいじめを受けただけでも悩み、苦しくて辛い思いをしたのに。やっと解決し息子さんが元気に学校に通っているというのに。今度は親のほうから思いもよらぬ問題が持ち上がってきました。ママスタコミュニティには心配するコメントやアドバイスが寄せられれいます。
『やっかいな人に、引っかかってしまいましたね。あなたがムキになって、その人に喰い下ったりしたら相手の思うツボ。放っておいてはどうでしょう?』
『Aくんママに直接言っちゃったのがマズかったね。これからは関わらないほうがいいと思うよ』
『私が出くわしたお母さんにそっくり。私は出会ったときに挨拶だけして「急いでますので、すみません」って去ったよ。でもすぐに「すごくツンケンしてて無理」とか「謝ろうとしたのに受け入れてくれず酷い」とか、周りの人に言いまわってました。どんな対応をしても、言う人は言うんだなって思います』
『Aくんママは、自分の子に悪評がたつのが不安なんだよ。だから、あなたに問題があるように周りに吹聴して、周りから固めようとしているんだよ。先生と親しいママ友には、あらかじめ本当のことを話しておいたほうがいいと思う』
『黙ってないで。私なら学校の先生に真実の出来事を言う。1番怖い思いをしたのは、あなたの子なんだから』
相手がどんな人かによって、対応策はいろいろあると思いますが、誤魔化されてはいけない事実は、投稿者さんの息子さんがいじめを受けた被害者だということ。息子さんが、元気に学校生活を送るために、どうしたらいいのかを考えるのが大切ですよね。
被害者と加害者、どちらのお子さんとも関わっている担任の先生に、正確な状況を把握してもらうことは必要不可欠。コメントにも多くあったように、先生に事実をお伝えするのが最優先ではないでしょうか。
これまでいじめの解決に向けて、手を尽くしてくださった先生が「自分は間違った指導をしてしまったのでは?」と悩んでしまわれないようにしたいですよね。
親がそんな態度なら加害者の子が反省しないのでは?
いじめは、どうなったら“解決=もういじめは起きない”になるのでしょう。被害者なら、いじめを受ける前の日常生活が取り戻されること。心身の傷が癒えること。加害者なら、謝ったら終わり……でしょうか?
先ほどのコメントの中には、Aくんが本当に反省していけるのかと心配する声も寄せられています。
『親がそんな態度なら、Aくんは反省して心を入れ替えられるかな? また被害に遭う子が出てくるのでは? 今はAくんママと仲良くしている人も、だんだんにあなたを誤解していたと気がつくと思います。低学年のうちは誤魔化せても、高学年になるにつれて、そういう子は要注意人物として周知の事実になっていきます』
『またすぐ被害者が出そうだね。卒業する頃には、AくんやAくんママがどんな人なのか、みんなに知れ渡るよ』
この投稿を読み、筆者も「Aくんがまた加害者になってしまうのでは?」と考えてしまいました。加害者が、また別の子をいじめるようになったら、加害者にとっていじめは解決していないと思うのです。「いじめられる子に問題がある」と言われることもありますが、本当にそうなのでしょうか? 加害者が、再びいじめをしない姿を見せること、その努力をすることで、初めていじめは解決に向かうと思うのです。
多くの子どもが被害者・加害者のどちらも経験している。もし加害者になったらママは……?
できればわが子には、いじめの被害者にも加害者にもならないでほしい。親たちの願いとは裏腹に、ほとんどの子どもにとって、いじめは避けて通れない問題になっています。
文部科学省のいじめ追跡調査2013ー2015によると、小4から中3の6年間に被害・加害とも9割の児童・生徒が経験していると報告されています。9割という数字に、筆者は驚きを通りこして恐怖を感じました。いつわが子が被害者・加害者になる日が来てもおかしくないからです。
もしわが子が被害者になったら、全力でわが子を守ると思います。でも、もし加害者になったら……。相手のお子さんに謝罪し、再びいじめを起こさせないよう子どもと一緒に努力するママになれるのでしょうか?
同じ年頃の子どもをもつママとして、両方の親の立場で、じっくりと考えたいトピックでした。
文・間宮陽子 編集・しらたまよ イラスト・Ponko
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