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親子で考えてほしい、いじめられている友だちを助けるためにできること

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「友だちがいじめられているんだけど、どうしたらいい?」もし、子どもにこのような質問をされたら親として何と答えたらいいのでしょう。助けてあげて欲しい、見てみぬふりをするような人にはならないでほしい、そう思う反面、助けに入ったせいでいじめのターゲットがわが子に変わったらどうしよう……。結局子どもにどう答え、教えるのが正解なのかは何年経っても分かりません。今回ママスタコミュニティに寄せられた問いかけも「いじめ」に関するものでした。

お友だちがいじめられていたら、お子さんは助けますか?

『目の前で友だちがいじめられていたらいじめている子に向かって「止めろよ!」といえますか?』

このような問いかけから始まった投稿者さんからの声に、筆者は言葉が見つからずしばらく考え込みました。いじめをその場で止めに入る勇気とまっすぐな正義感は素晴らしいと思います。でもそのまっすぐさゆえに不安にならざるを得ませんでした。

「止めろ」と言えるけれどママは心配……

『いって止めに入ります。正しく育ってくれて誇らしいけど、逆恨みもあるだろうし心配の方が大きい』

『いってるみたい、いわれた方もその場では止めてる。我が子のキャラ的に今のところそれで虐められたりはないけどこの先は分からないよね』

見て見ぬふりをすることなく、友だちを助けようと行動できる強さには本当に憧れます。きっとママたちも我が子を誇りに思えることでしょう。その反面、ママたちは我が子が次のいじめの標的にされるのではないかという不安を抱えているようです。

止めたことによって起こった悲しいできごと

『その場しのぎで「止めろよ!」って他の生徒が庇い立てして、さらにいじめがエスカレートする場合もある』

『娘もいえる子でした。だけど、友だちを助けた為に娘が虐められてしまって。助けた友だちは虐める側に寝返った』

いじめを止めることは正義のはずなのに、正しい行いをしたことで辛い思いをすることがあるという声に、なんともいえないほどの悲しみや悔しさがこみあげてきます。間違っているのは誰なのか、明らかにわかっているのに、なぜ、どうしてと考えてしまいます。

『中学や高校に入って心が大人になっていくと、正義のヒーローが1番正しい訳でもなくなってくるんだよね』

正義のヒーローが1番でなければ、悪者は誰がやっつけてくれるのでしょう。そう考えながらママたちの声をみていると、正義のヒーローは実はあちこちに存在しているのかもしれないという考えにたどり着きました。いじめから友だちを救う方法は1つだけではない。ママたちは試行錯誤し子どもたちへアドバイスをしていました。

みんなちがってみんないい。やりかたはいくらでもある

投稿者さんの問いかけをみて、筆者の子どもはどうするだろうと考えてみました。恐らく我が子はいじめられている現場をみても何もいえないのではないかと思います。もしかしたら「いえない」のではなく「いわない」のかもしれません。なぜかというと、筆者は常日頃から子どもに「いじめを受けている子を見かけてもその場で行動してはいけない」と教えているからです。我が子の性格を考えると、余計なことしてしまいその場の状況を悪化させかねないと判断したからです。しかし、見てみぬふりをしてはいけないとも教えています。できることはきっとどこかにある、それをみつけ出してあなたにしかできない役割を果たせばいいと。これが正解なのかどうかは何年経ってもわかりませんが、筆者の子どもの性格やキャラクターを考えるとこれが一番「正義の味方」になれる方法な気がするのです。

『いえない子はダメだみたいにとれるけどそれは違うと思う。黙って見過ごせとはいわないけど、一人一人の性格もまわりの環境も違うんだし、みんながみんな同じことしろといわれてもそれは無理だよ。直接いう子、先生に相談する子、いろんなやり方を認めないとそれこそ解決に繋がらないと思う。』

『きれいごとだけじゃ済まないくらい、今のいじめ問題は深刻だから、何が正しいのか一概にはいえないな』

真っ向からいじめに立ち向かえる子もいれば、誰もいない所で傷ついた心にそっと寄り添える子もいます。どうすることもできず見て見ぬふりをする子もいるかもしれませんし、先生や親などに相談する子もいることでしょう。きっとどれも間違ってはいないのではないでしょうか。怖くて身動きできない子どもがいたって仕方ありません。それが「いじめ」です。ママたちの声にもあるように、いろんなやり方で立ち向かうしかないのが「いじめ」という根の深い問題です。

この機会に親子で「いじめ」について考えよう

直接的な行動でもそうでなくても、いじめられている子に対して何ができるのか。本当ならば「いじめ」がなくなることが問題解決の最短ルートです。しかし残念ながら「いじめ」そのものがなくなることはないでしょう。ですから、お子さんが「いじめ」に対面したときにどうすればいいのかを、ママが一緒に考えてあげて欲しいのです。戦うことだけが正解ではありません、ときには逃げることも大切であると教えてあげてください。その上でお子さんがいじめに対しどう考えているのか、どうしたいのかという声に耳を傾けてあげることが必要です。何が正解か不正解かはわかりませんが、考えるだけでも価値はあるはずです。この機会に親子で「いじめ」という問題について向き合ってみませんか?

文・櫻宮ヨウ 編集・横内みか

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