”中学生のスマホ所持”はアリ?ナシ?ママたちが大討論会
突然ですが、スマホってすごく「魅惑的」ですよね? 瞬時に情報を入手でき、手軽に人と繋がれ、私たちはその機能に”魅了”されます。一方で、情報に振り回されたり、SNSでの人づきあいにヤキモキしたり……人々を”惑わせる”部分もありますね。
そんなスマホを、中学生が所持することをどう感じますか? 時代の流れだからアリ? それとも、まだ精神的に未熟な中学生には危険だからナシ?
これは難しい問題のようでママスタコミュニティでは、年頃の子どもたちをもつママがさかんに意見交換をしていました。
まずは、中学生のスマホ所持はアリ? ナシ? ママたちの率直な気持ちを聞いてみましょう。
「スマホは必要・持たせています」派
『スマホを持つのが普通とは思わないけど、持っている子は多い。うちは部活の連絡がLINEだから持ってる』
『家庭の方針や事情もあるかもしれないけど、部活などでそれが当たり前の連絡手段なら買うべき』
『中学生のスマホ反対派でした。が、中学生になると、昔は「スマホは高校生からにするよね!」と話していたママもみんなスマホを持たせはじめ……。
娘が友達と遊びに行かなくなり、理由を聞くと、自分だけスマホがなくてつまらないと言われたようで、購入しました』
最後のコメントは、親として胸を痛める状況でしょう。おそらくママたちもご経験のとおり、中学生女子の友達関係は、とてもじゃないけれど一筋縄ではいきませんね……。
「スマホは不要・持たせていません」派
『うちは持たせてないよ。仲間外れにされたりもしてないし。便利だけど、依存とかグループLINEに拘束されて大切な時間を失ってほしくないし、犯罪に巻き込まれるリスクもある。とりあえず中学生のうちは持たせない』
『必要ないと思うよ~。むしろ”雑音”が入ってこなくていいと思う。LINEはしょーもない言いあいが多いみたいで、そういうのは”雑音”に思える』
『みんなに合わせる必要ないって。けっこうお金かかるんだし、リスクあるし。不要だと思うならやめときな』
『「仲間外れにされないように」って理由だと、ちょっと……ね。「災害時用に」なら分かるけど』
『スマホ持たせていませんが、約束は学校でしてきます。LINEが全てではないので。LINEで遊ぼうってなったときは電話くれますし』
『中学生にスマホを持たせたらまずい。エッチな動画を見たら困る』
反対派のママたちはその理由として、スマホが引きおこしうるキケン「スマホ依存・LINEによる時間的かつ心理面での拘束・犯罪のリスク」などを、懸念している様子です。たしかにどのリスクを見ても、思春期のわが子が抱え込む問題として、親はかなり悩ましいものばかり。慎重になるのもうなずけます。
そして、なかには子どもみずから「スマホは不要」と言うケースも結構あるようで……
『わが子は中3と中2、スマホは持たせていない。LINEトラブルがすごいから、今はいらないと言っている』
子どもの方でも、スマホの怖さを重々承知しているのですね。
”中学生のスマホ事情”をのぞく
ママたちの意見をチェックしてきましたが、ここからはいくつかの観点から、イマドキの”中学生のスマホ事情”をのぞいていきたいと思います。
わが子の周囲のスマホ所持率・部活の連絡時のLINEの使用有無・実際にスマホを持たせてママが感じたこと等々……。ママたちのコメントを読んでいると、それぞれの家庭でのスマホの位置づけは、地域・わが子の交友関係などにより、じつに千差万別……。ですから、中学生ママたちがちょっと当惑しながら、いろいろな意見をもつのも納得でした。
さまざまな”中学生スマホ事情”から、ご自身のお子さんのスマホ所持に関して、何かご参考になれば幸いです。
気になるスマホ所持率
実際、どの程度の割合でイマドキの中学生はスマホを所持しているのでしょう? わが子の周囲をのぞき、ママたちの体感でのスマホ所持率を教えていただきました。地域・通う学校などにより大きな差があるようです……。
『今高3だけど、高校入学前にスマホを買いました。中学生時代は、周りがほとんど持っていなかったので問題ナシでした。地域や学校によるのかな』
『うちの子の周りは7割スマホ、2割タブレット。LINEの使用は9割って感じです』
『地方の公立だけど、スマホ所持率9割超えてる』
『うちの子の学校は、中3の3学期にはほぼ100%持っています』
『中1で7割、中2で8~9割で所持かな』
『今年、中学生になったけど持たせてないよ。田舎でのんびりしてるからか、スマホを持ってる方が少数派。友達とは、必要に応じてキッズケータイでショートメールしてる』
『今中2だけど、部活で帰りが遅いので、居場所が分かるように持たせてる。学校では担任に預けるらしい。クラスでLINEやっていない子は1割ぐらいみたい』
「部活の連絡はLINE」は、本当?
部活の連絡がLINEというコメントがありましたね。ただ、そうとも限らない学校も多いかもしれません。
『部活の連絡がLINEという学校があるよ』
『うちの子の部はLINE使っていないよ』
『入学のとき学校から「もし子どもが、部活連絡のためにスマホを買って、と言っても、その理由で買わないでください。部活連絡は部活内で、緊急の場合は顧問からの連絡で対応します」と言われた。スマホはトラブルが多いから、ない方がいいみたい』
『うちの中学はどの部活も保護者会があって、保護者のグループLINEを作っている。子どもだけでの連絡はしてなくて、必ず親も分かるようにしてる』
『そもそもうちの中学校は一応、生徒のSNS禁止だわ』
ぶっちゃけ……スマホ持たせてどうだった?
『持たせた親で、後悔している人は結構いるよ』
『入学してスマホ持たせたけど、勉強しないでゲームばかりしてたから取り上げた。友達と遊ぶなら、家に電話くるし。テストの点数が上がって、本人は誘惑なくて良かったかもと言っております』
『クラスLINEが夜中もうるさいから私が預かって見てたけど、暴言吐いたりグループから追い出したり、もうイジメだわ。「し・ね」とか普通に飛び交ってたし衝撃だったわよ』
『うちはスマホ持たせたら、LINEが夜中の3時までとかザラで、しまいには後輩が先輩のLINEに返信しなかった! とかで揉めてた。そのことで話しあいがあって、帰宅が遅くなったり練習できなかったり、バカみたいだった』
『うちは中1からスマホ所持。依存せずうまく使える子は大丈夫』
『使い方を家庭でしっかりすれば、持たせられないものではない。便利だし』
スマホを筆頭に、便利でミリョク的なものは私たちの心をくすぐります……。でも親も子も時代に追いつくのに、何だか息切れしてしまうことがあるかもしれませんね。
『みんなが持っているから私も持つ、ではダメだと思う。「なぜ必要なのか? 本当に必要なのか?」をきちんと考えたうえで買わなければ』
筆者の息子はまだ7歳ですが、ママスタコミュニティに残された上記のようなコメントが筆者の身に沁みました。親子ともども、いろんな誘惑、いろんなしがらみがありますが……情報や周囲に流されるまま、まるで「スマホに使われる」ようになるのではなく、賢く「スマホを使いこなす」術を、親子であみだせたらと思いました。ただ何と言っても思春期ですから、そのためにも息子との関係を良好に保っていきたいものです……!
文・福本 福子 編集・山内ウェンディ