子どもが「サンタさんはいないよ!」と言う……親は何て答えたらいいの?
お子さんはクリスマスにサンタさんが来るのを楽しみにしていますか。プレゼントの渡し方もいろいろあると思いますが、子どもが眠っている間にプレゼントをそーっと置く瞬間は、どの家のサンタさんにとってもワクワクするような瞬間ですよね。
「サンタさんはいない」と子どもが言ったら、どうする?
子どもが幼稚園や保育園、学校で友達から
「サンタさんはいないんだよ」
という話を聞いて来る。そんな日がやってくるかもしれない、と筆者もさびしく思うこともありました。
そんなときに親としてはどうしたらいいのか悩んでしまいますが、ある幼稚園の先生からこんな話を聞きました。
6歳の子の疑いに対する先生は答えは?
クラスの誰か、大抵上にきょうだいがいる子が多いのだそうですが、
「サンタさんなんて、いない」
とクラスで言う子が出てくることはめずらしいことではないそうです。でも、園には信じている子ももちろんたくさんいるので、その子達の夢は壊したくないものです。そこで、先生はそっとサンタさんはいないと言う、その子だけを呼んで話をします。
「ねえ、サンタさんはいないって思うの?」
と先生が聞くと、大抵、その子は自信を持って
「いないよ! パパとママがサンタなんだもん」
なんて答えるそうですが、
「そんなこと言ったらダメよ」
と、その子の主張を否定するのはよくないのだそうです。余計にその子は「サンタはいない」を大きな声で繰り返すことになるのだとか。大人が肯定してくれないと納得できず、不安になってしまうのもわかるような気がします。その子自身が人間不信に陥ってしまうのかもしれません。
そこで先生はこんなことを言うのだそうです。
「そうね、サンタさんって本当はいないわね。でも、サンタさんがいるって信じている子もいるよね。だから、このことはあなたと先生だけの秘密にしておこうね。内緒にしてくれる?」
すると、その子はちゃんと先生との「秘密」を守って、ほかの子にサンタはいないと言わなくなるのだそうです。秘密、というのが子どもには特別な感じがして効くのかもしれません。
そして幼稚園のクリスマス会にサンタさんが来ると、そのサンタを信じていなかった子が急に
「やっぱりサンタさんはいるんだね!」
なんて言い出したりするのだそうです。かわいいですね。
サンタさんの夢や子どもの気持ちを大切にしたい
子どもも大きくなったら、いつかは気がつくことなのですが、大人としては子ども自身の夢や気持ちを壊したくはないものです。サンタさんはいない、と言う子がいたら、この先生の話を思い出すと何かヒントになるかもしれませんね。
文・野口由美子 編集・横内みか