子どもを危険から守りたい!ママたちが考える登下校時・下校後の「子どもの安全対策」とは
小学生以上の子どもを持つママたちは、平日毎朝、子どもたちを学校へ送り出しますね。ママたちは常に「子どもたちが今日一日、無事で元気に過ごしますように」と心の中で願っているのではないでしょうか。悲しいことですが、登下校時でも、安全に今日は帰ってきた、と思っていたはずの下校後でも、子どもが事故や事件に巻き込まれるニュースはなくなりません。子どもたちを心配してやまないママから、ある提案が寄せられました。
『ある国では子どもは13歳になるまで親が保護する義務があるらしく、13歳未満の子どもだけで外を歩いていたら保護されて親にはペナルティーがあります、通学は送迎かスクールバス、子どもだけの留守番は禁止されていて、買い物途中など、車内に子どもだけを置き去りも禁止です 。日本もこうするべきだと思うんだけどどう思いますか? 』
登下校時に大人が子どもにしてあげられること
「通学は送迎かスクールバス、子どもだけの留守番は禁止にすべき」というママさんの提案に、ママスタコミュニティのママさんからはこんな考えが寄せられました。
『スクールバス的なものはやるべきだと思いました。登下校中の子どもの列に車が突っ込んだって事故もあるし』
『スクールバスなんかやったらお金払わない人とか出てくるから親が送迎したらいい』
親の送迎やスクールバスには賛成という意見。スクールバスを導入しよう! と声をあげるのは簡単ですが、車両の購入代金、ガソリン代、ドライバーのお給料など考えなければならない経済的問題が山積しそうです。それならば、と親が送迎しては? という提案もありました。ただ、働き方が多様化する中で、特に共働きのご家庭においては親の送迎は難しいかもしれません。
下校後も子どもたちを守るために!現状ママが子どもに教えられることとは
スクールバスや送迎なしで登下校する子どもたちに、今ママたちはこんな対応をしています。
『うちの学校は、外に出るときに見える場所には名前書かないでって言われてるよ』
『うちは知ってる人でも絶対についていかないことって教えてた。うちの子には、子どもを守らなければならない立場の大人でも守ってくれない大人もいるから、残念だけど気を付けてほしいって話してる』
『不審者がいるらしいから送迎してるけどGPSもつけてる。でもその携帯を捨てられたら意味ないんだよね』
『うちも知ってる人、近所の人でもついていっては駄目、車に乗るなんて絶対駄目、って言ってるよ。「お母さん怪我して病院だから連れて行ってあげる」、「お母さんに頼まれたから連れて行ってあげる」とか言われたとしても、必ず「近くのお祖母ちゃんの家に行きます」、「お祖母ちゃんに聞きます」って言って走ってお祖母ちゃんの家に駆け込め! って言ってる』
ご家庭、あるいは地域の状況によって、ママたちは臨機応変に対応しているようです。
とはいえ個人では対応に限界があります。平成30年5月に、新潟県で下校中の児童が連れ去られ殺害されるという痛ましい事件が起きました。この事件を教訓にして平成30年6月、文部科学省から子どもたちを危険から守るための「登下校防犯プラン」が発表されました。
現在の登下校時の問題と文部科学省「登下校防犯プラン」
現状ある登下校時の問題点とともに、文部科学省から出された「登下校防犯プラン」の一部をご紹介します。
問題点1:地域の見守りが減少している
登下校時の防犯対策として、親や防犯ボランティアの方が子どもたちを見守っている地域があります。ただ既存の防犯ボランティアが高齢化し、また共働き家庭が増加したことにより、子どもたちを見守る”地域の目”が少なくなってきているようです。
この現状を受けて、「登下校防犯プラン」では、地域に住む人々が日常生活を営むなかで「ながら見守り」をすることを推進しています。「ながら見守り」とは例えば、子どもたちの下校時刻にあわせて買い物に行く、犬の散歩をするなど子どもたちが学校から出てくる時間帯に地域に住む大人たちが外出し、”複数の人の目”をもって子どもたちを見守る役目を果たそうとするものです。「ながら見守り」は、子どもたちが被害者となる事件が特に下校時の15時から18時に集中していることや防犯ボランティアの担い手不足から提唱されました。時間を作って防犯ボランティアをすることができなくても、「ながら見守り」ならできる、という人は少なくないのではないでしょうか。
問題点2:登下校時に子どもたちが事故や事件に巻き込まれる
登下校時の事故や事件は、残念ながら後を絶ちません。登下校時の事故や事件を防ぐため、文部科学省でもスクールバスの導入は検討されているようです。また、登校時のみに行われていた集団登校を下校時にも行おうという意見もあります。
ただ、スクールバスにしても集団下校にしても子どもたちが帰宅する時間には家族の誰かが在宅している必要があります。学童に入っている子どもたちはどうするのか、バスの購入代金、ガソリン代、ドライバーのお給料など解決しなければいけない課題もあるでしょう。スクールバスの導入はこれから地域をあげて取り組まなければいけないのかもしれません。
問題点3:不審者情報をどう共有していくか
不審者の情報をいかに素早く学校・警察・防犯ボランティアが共有できるかも、子どもたちの安全に大きくかかわってきます。現在学校で受け取った情報はすぐに警察や教育委員会へと共有される仕組みになっているようです。筆者も放課後児童クラブなどでも職員室の入り口などに不審者情報として”見かけた場所・日時・背格好”などの詳細な情報が掲示されているのを見かけたことがあります。こどもの目にも入りやすいところに警戒すべき情報をおくことで、子どもも気を引き締めることにつながるかもしれません。
保護者に不審者情報を共有するときは、ぜひメールやSNSなどのツールを使って、保護者が確実に不審者情報を受け取れるようなシステムを構築し、広めていただきたいと個人的には感じています。なぜなら、保護者は子どもの安全を守ること以外にも子どもを育てるためにやらなければいけないことがあるからです。「防犯ポータルサイトを毎日チェックしてくださいね」ではなく、新たな情報がアップデートされ、サイトなどが更新されたら保護者に知らせてくれるシステムであれば、なお良いのではないでしょうか。
子どもの安全のために大人は何ができるのかを探っていきたい
大人でも他人の悪意を見抜くことは難しいでしょう。子どもにとって大人が悪意を持って接しているかを判断するのはほとんど不可能といってもいいかもしれません。子どもを危険から守るためには地域ごと、学校ごとで子どもを守るための取り組みが求められるのではないでしょうか。保護者にも経済的な負担や時間的な負担が増えるかもしれません。愛する子どもたちを守るために大人は何ができるのか、どう協力していけばいいのか、といった方向性を今後はもっと探っていく必要があるのかもしれませんね。
文・しのむ 編集・しらたまよ
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