働くママの子どもは幸せじゃない?ある専業主婦ママのつぶやき
ある日、ママスタコミュニティにポツンと上がった投稿があります。短い文章でしたが、なんともモヤモヤした気持ちになりました。
『働くお母さんがどんどん増えているけど、子どもはそれで幸せなのかな? 学校から帰ってきて、お母さんがいない家庭ってどうなんだろう。食事やそうじはゆき届いているのかな?』
あっという間に批判の声、そして賛成派の声が集まりました。
家事が手抜きになるかどうかは環境よりもママの性格?
投稿者さんは、どうやら専業主婦の方のようです。
『子育てしているのに母親がほとんど家にいない家庭なんて、不自然だよね。子どもとそんなに離れていたら母親として向き合うことも少ないし、母性もなくなりそう。よく「時間より、質」っていうけど、質より時間じゃない? 母親がいるだけで子どもは安心するし、幸福感を感じると思う』
働くママと専業主婦それぞれの「こちらのほうがよい」という意見の対立は永遠のテーマ。悪気はないのでしょうが、なんとも挑発的な投稿でした(笑)。
『私は働いていた時期のほうが、しっかり家事をやれていた自信がある! 時間に制限があるからこそ、集中してやる感じ。今は時間があるぶん、先のばしにする癖がついちゃった』
『うちは専業主婦だけど、我が子のお友達ママは共働き。でも私よりお料理上手で、お家もきれいだよ。休日も、我が家よりずっとアクティブ。私が働いているころなんて、休日=私の休息日だったのに(笑)』
『働く家庭は、もちろんゆき届いていないよ。私なんて、何回カギっ子のフォローをしてやったか、わからないくらい。子どもは親に報告しないし、親の前ではいい子だからね』
『私は働いていないけどゆき届いているとは思えないし、子どもは絶対に幸せ! とも思わないな(笑)』
家事をしっかりするかどうかはママの性格や、パパのフォローによるところが大きいですよね。専業主婦のママがきっちり昔ながらのていねいなやり方でやるところを、働くママは文明の力をフル活用するなど、方法は違うかもしれませんが。
子どもを笑顔にしたくてがんばっているのは、みんな同じ
筆者が最初の投稿のどこに一番モヤッとしてしまったのかといえば、おそらく「子どもの幸せ」という部分なのだと思います。まるでママが働いている=幸せでないと決めているかのような物言い。でも幸せの形は人それぞれ、幸せかどうかを決めるのはその人の心なのでは?
ただ母親が働いているかそうでないかによって、子どもはどう感じるのか? ママたち自身に思い出を振り返ってもらうことはできますよね。それぞれの意見を見てみましょう。
『うちは両親とも働いていたから、「ただいま」と帰ったら「おかえり」って言ってほしいなと思ってた。風邪で休んだときとか、すごく心細かった。だから今は専業主婦になったよ』
『風邪をひいたら「仕事を休ませて悪いな」って、気を使ったわ。家族のために働いてくれるよいお母さんだとわかっていたから、ひねくれりしなかったしお手伝いもした。ただ、おやつの時間にゆっくり話を聞いてくれたりというのはなかったな。学校が台風で全員早退になったときも、家には誰もいなかった。でも、友達の家にはお母さんがいた。悲しい思いは、たくさんしたよ』
多くの意見に共通していたのが「学校から帰ったときに、家にいてほしかった」というものでした。外=学校でがんばってきて、家に帰ってホッとする。その切り替わりの瞬間に、大好きなママの顔が見たいという気持ちは、大人でもよくわかりますね。そうした思い出のあるママは、現在はパートなどに出ていても子どもの帰宅時には帰れるようにしている方もいるようです。
一方で、「いなくて寂しい」ではない思い出を持つママも。
『私は「いなくて、ラッキー」って思っていたから、楽しい思い出しかない。今でも母親とは仲よくはないけど、悪くもないよ。「さびしい」と感じる子どものママは、それだけよいママなんだろうね。私も働いているけど、息子は毎日楽しそうだわ。早めに帰ると「もう帰ってきた」って言われるし』
『私は共働きが多い環境で育ったから、帰っても親がいなくて寂しいなんて感じたことはなかったな。宿題も見てもらっていたし、いっしょにお風呂に入ったりしていたし。帰宅時にいないのは、当たり前って感じだった。ふつうに幸せだったけど。まわりに「共働きで、帰ってもお母さんがいなくてかわいそう」なんて言う人がいなかったのが、大きいかな』
『私も家に帰っても誰もいないのが当たり前だと思っていたから、なんとも思っていなかった。姉妹もいたし、さびしいと思ったこともないよ。親から愛されているのを感じていたし。だから大人になって妹から、「お母さんが家にいないのは、さびしかった」と聞いてびっくりした。同じ環境でも感じ方は違うんだなと思ったよ』
「働いている母親が、カッコよくて好きだった」という方も、いました。子どもによっても、それぞれまったく受け取り方が違うものなんですね。
子どもの帰宅時に「おかえり」と笑顔で迎えてあげたいのは、どんなママでも同じでしょう。専業主婦でそれができるママはそこにアイデンティティを感じているのでしょうし、働いているためできないママはそこにコンプレックスを感じている。一方で仕事をしていないママは、たとえば社会とのつながりが薄いなどのコンプレックスを感じているのかもしれません。それぞれにメリット、デメリットがあるのは仕方のないこと。
ただひとついえるのは、どちらのママも子どものためにいっしょうけんめいにがんばっていることです。”できないこと”があるママは、それをフォローするためにほかの部分で努力をしています。「どちらの子が幸せか?」と比べるのは、なんとも無意味に感じませんか?
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