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子どもに「目的」を尋ねると、解決策が見つかる #アドラー式子育て術から学ぶ

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子どもが泣いているとき、または我が子が誰かに手を出してしまったときなど、子どもに「どうして泣いてるの?」「なんで叩いたの?」と聞いてはいないでしょうか? 子どもに関する困ったことが起きたら、なぜ起きたのかという「原因」を聞くのではなく、どうしたかったのかという「目的」を聞くと解決策が見つかる、そうおっしゃるのは、書籍『3歳からのアドラー式子育て術「パセージ」』の著者、清野雅子さんと岡山恵実さんです。実際には2カ月かけて体得していくアドラー心理学に基づく育児プログラム「パセージ」から、その一部をご紹介します。

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理由ではなく、「どうしたいのか」をたずねる

——子どもに関する困ったことが起きた場合、どうするのがいいのでしょうか。

岡山さん:アドラー心理学の基本前提に、「目的論」というのがあります。人間は目的に向かって行動しているんだというものです。動物や植物は、原因があるから今こうなったと考えるんですが、人間は主体的に行動を選びとる力があるので目的論をアドラーは採用していると言います。なぜなら原因論を採用すると、答えが出ないんですよ。例えば、ケンカして泣いている子になぜ泣いているのか原因を聞くと「ぶたれたから泣いた」とか、手が出てしまった子になぜ殴ったのか聞くと「くやしかったから」と答えたとします。でもそれを聞いても解決策は出ないんです。そうではなく、手を出してしまった子に「どうしたかったの?」と目的を聞いて「おもちゃを取り返したかった」ということが分かれば、「おもちゃを返してほしかったら、殴るかわりに『返して』と言えばいいよね」と言えるじゃないですか。原因で考えるよりも、目的で考える方が子どもを援助する解決策を見つけやすいのです。だから目的をたずねようということをおすすめしています。

子どもとおしゃべりできる関係を目指す

——子どもの目的を聞く前に、子どもに指示するような言葉をかけてしまうこともあります。

岡山さん:子どもの話をよく聞いてくださいと書籍でも書かせていただいてますが、例えばご飯を食べない、靴を履かないなど、子どもの困った行動はいろいろありますが、子どもには子どもの目的があります。親も子も感情的になっているときではなく、落ち着いたときに子どもの話を聞いてみましょう。子どもの話を聞くときには、最後まで急かさずゆっくり聞く、子どもの方を向いて話を聞くことがポイントです。勇気づけの第一歩は、子どもの話に耳を傾け、子どもの考えや感情や意志を理解しようとすることです。

また、子どもを理解できれば、親も目先の自分の目的だけをやらせようということから抜けられると思います。子どもとおしゃべりできる関係になろうねというのはすごくオススメしています。

——もし子どもが幼くても、話をしっかりするべきでしょうか?

清野さん:もし3歳なら、その3歳の子にもわかる言葉で、その3歳の子にわかるやり方で、お話しするのはすごく大事だと思います。どうしたいのか教えてもらったら、「じゃあそのためにはどうすればいいかな?」と話ができますし、「わからない」ということなら「こうなのかな?」「こうしたらどうかな?」と一緒に考えることができるじゃないですか。冷静なとき、お互いに落ち着いているときにというのはすごく大事なポイントだと思います。

もし子どもが興奮して「ギャー!」となっているときは、今はお話しできないときだと思って、まずは落ち着く工夫をします。3歳ぐらいだと、抱っこするというスキンシップは助けになるでしょう。ママの膝の上は私の居場所と思えることは大切で、居場所があると思うと落ち着いてくるし、素直に心を開いてくれるでしょう。こちらも子どもの匂いとか、肌触り、ぬくもりなどを感じることで落ち着いてきます。親子ともに感情的になったときは、お話しをする前に、お互いに落ち着くということがなんといっても大原則です。

『3歳からのアドラー式子育て術「パセージ」』

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著者:清野 雅子、岡山 恵実
出版社: 小学館
定価:1404円(税込)

取材、文・山内ウェンディ 編集・木村亜希

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