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三女の慣らし保育のお迎え時に長女も帰りたがる……ベテラン保育士さんの機転をきかせた対応とは

この頃の長女は、登園後ぐずるわけではないものの、私にそっとくっついて離れず、タイミングを見て近づいてきてくれる担任の先生が抱っこすると、素直にお別れしてくれるという感じでした。むしろ先生に抱っこをしてもらいたくてそうしているような。先生いわく、私を見送った後は普通に過ごせるので、一種の『儀式』のようなものということでした。

年中の途中までいた引っ越し前の保育園では、玄関先であっさりバイバイしてくれて、こちらが拍子抜けするくらいだったのですが。妹が立て続けに2人生まれたことに加え、引っ越しと転園。環境の変化に柔軟に対応し、母を気遣ってお手伝いに励んでくれていましたが、きっと彼女なりにストレスを抱えていたんだと思います。
本当は母にも先生にも甘えたいけど、自分から言うのは恥ずかしいし、申し訳ない。そんな気持ちだったのでしょう。

そりゃ、そうなりますよね……。

「三女を迎えに行くと長女も帰りたがる」という状況が数日続いたので、担任の先生に相談してみました。そして、「長女も疲れていたり、甘えたい気持ちがあったりするのかもしれないので、一度一緒のタイミングで連れ帰り、母娘でゆっくり過ごしてみよう」ということになりました。

ところが……。


長女の面倒見の良い性格や、3つ年下のクラスにいるいとことの関係性を熟知した主任の先生が、機転をきかせた対応をしてくださったのです。
何より、3人の子育てと仕事復帰の準備で余裕のなかった私のことを気遣ってくださったのだと思います。

私の姿を見つけた長女は、一瞬駆け寄るようなそぶりを見せましたが、「いとこの面倒を見なくてはいけない」という使命感が先に立ったようで、全くぐずることなくみんなの元へ戻っていったのでした。

そしてこの日以降、一緒に帰ろうとすることはなくなりました。

担任の先生の娘を思ってくださる気持ちと、主任先生によるプロの技(?)により、私達親子の問題は一気に解決。さらにそこから良い方向に進むことができました。

子育ては自分や家族だけでなく、周囲のたくさんの人々に助けられ守られていることに改めて気付かされたのでした。

 

文、イラスト・加藤みちか

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