「おもちゃはあるのに、娘がいない」保育園の「慣らし保育」はママにとっても試練だった #ママの心の葛藤
激戦の保活を終え、いよいよ保育園生活がスタート!
まず保育園では「慣らし保育」から始まるのが一般的です。
当時10ヶ月の娘を初めて保育園に預けた日。「私と離れて泣かないかな」と不安で心配する一方で、「久しぶりに1人の時間ができる!」と浮き足立った気持ちもありました。
そして初登園。保育士さんに抱かれてもニコニコの娘。「よし!泣いてない!」
第一の関門突破です。私は娘にバイバイをして保育園を後にしました。
初日の保育時間は2時間。
2時間で何をしよう……溜まった録画番組を観ようかな、いや、急げばショッピングもできるかも……。
そんな事を考えながら家に戻りました。
そこに、第二の関門が待っていたのです。
娘がいない家は、シーンと静まり返っていました。物音一つしません。
時々家の横を通る車の音が、とても大きく聞こえました。
おもちゃはあるのに、娘がいない。
妙な感覚にとらわれました。
生まれてから他人に預けたことのなかった娘。
その娘が、今日私の手から離れて社会に一歩踏み出したのです。
「娘が、私の手の届かない所に行ってしまった」
大げさかも知れませんが、娘が巣立ってしまったような、心にポッカリと穴があいた気持ちでした。
結局、私は溜まった録画番組を観るわけでもなく、ショッピングに行くこともなく、お迎えまでの2時間を喪失感いっぱいで過ごしたのです。
結局、娘は保育園で泣かずにいい子で過ごしていたようでした。
母子離れ離れでダメージが大きかったのは、むしろ母である私の方でした。
お腹に宿ってから、ずっと一緒にいた我が子と離れるのは、想像以上に寂しいものです。
子どもにとっても、母親にとっても一大イベントの保育園デビュー「慣らし保育」。
実は「親のための慣らし保育」でもあるんです。
1歳にも満たないうちに、社会へ一歩踏み出した娘。寂しさの反面、成長もまた喜び。
こうして子どもも、母親も少しずつ育っていくのですね。