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退職のタイミングで妊娠判明!窮地を救ってくれた「基金訓練」 #ママの耳より情報

少しずつ状況が改善されているとはいえ、

まだまだ保育園の定員事情も厳しい昨今、

働くお母さんは苦労を強いられることが少なくありませんよね。

 

私は長女の出産後、約1年間の産休育休を経て復職しました。

しかし、少しづつ復帰前よりも業務負担が増え続け、家族との時間も思うように取れなくなっていきました。

より育児しやすい環境を求めて転職しようと、復帰後約2年半で退職しました。

思ってもいなかったタイミングでできた2人目

退職後は、再就職先を探しつつ、教習所に通って念願の運転免許を取得したり、久しぶりにできた自由時間を満喫していたのですが、
そんな浮かれ気分を打ち消すように、予想外のピンチが訪れました。

実は元々、「2人目ができたら退職せずに、もう一度産休を取って様子を見よう」と思っていたのです。

しかしなかなかうまくいかず、諦めて退職という道を選んでいたのでした。

「欲しいと思った時にはできなかったのに……どうして諦めた途端に?」

その時は自分を納得させるのに時間がかかりました。

 

お金は大丈夫か?

再就職はできるのか?

長女はやっと入れた保育園を追い出されてしまうのか?

 

妊娠の喜びよりも、将来への不安に押しつぶされそうな日々が始まりました。

しかし、立ち止まっている時間はありません。

私の住んでいる地域では、就活を理由に保育園に通わせられるのは、2か月まで(当時)と

決まっていたため、うかうかしていると退所させられてしまいます。

待機児童が何十人もいる状況の中で、一度退所したら再度入園することはほぼ不可能。

そうなると再就職自体も難しくなります。

まずは保育園や役所、ハローワークに事情を説明し、

「出産を済ませるまでは現実的に無理だけど、再就職したい」という意思を伝えました。

その結果、産後の再就職を条件に妊娠中も在園を継続するために、

ハローワークで紹介していただいた「基金訓練」を利用することにしました。

※現在「基金訓練」制度は終了し、平成23年10月1日から代わりの制度として「求職者支援訓練」が行われています。


私が通学することになった訓練会場は、専門学校。

本物の学生に混じって、まるで自分も学生に戻ったかのようで(気持ちだけ……笑)

とても新鮮で、本当の学生だった頃よりも学ぶ喜びを感じることができました。

体調の優れない日がなかったわけではありませんでしたが、

幸いつわりもほとんどなかったので、最後まで通い続けることができました。

必要だった技術を身に付けることができ、新しいお友達もできて……

3か月という短期間でしたが、得るものはとても大きかったです。

コースを修了し、無事出産も終えると、すぐに仕事を探し始めました。

妊娠前はフルタイムの仕事をするつもりでいましたが、状況的に難しくなったので、

アルバイトやパート、派遣社員も含め、範囲を広げました。

 

そして見つけたのが、基金訓練で学んだことを活かせる技術職。訓練期間中に作った卒業制作を持って面接に臨みました。


正直なところ、子どもがいることは職探しする上でデメリットになると思い、少し卑屈になっていました。
まさか、逆にそれが強みになってくれるとは思いもよりませんでした。

この時に自分を選んでくださった上司とは、どちらかが困っている時に
状況を深く理解し合うことができ、助け合いながら働くことができました。

他のスタッフの方々も、皆育児に理解のある方ばかりで、前の職場であったような
子どものいない方との間にある溝を感じることもほとんどありませんでした。

予定外にできた2人目でしたが、今では
「きっと私の環境を改善するためにあえてこのタイミングで来てくれたんだ」
と思っています。

そして今また、母であることを活かして、このような仕事をしています。
母であることはひとつのスキルであり、長所でもあるのだと思います。

子どもがいることを理由に、就職や夢の実現に一歩踏み出せないでいる方。
何が幸いするか分かりません。

どうかあきらめないで、チャレンジしてみてくださいね。

 

文、イラスト・加藤みちか

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