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今、子育てに悩むママに読んでほしい!「親は子どもの人格形成に影響をほとんど与えない」という驚きの研究結果とは?

pixta_26837247_M(1)泣き虫で引っ込み思案のわが子をみて、私の育て方のせいかも……と落ち込んだり、癇癪をおこす子どもに手を焼き、接し方が悪いのかな……と悩んだりしているママはいませんか?

「子どもの性格は家庭環境が作る」と思っているママやいい子になってほしいと育児書や育児サイトを参考にしているママもいるのでは? 筆者も以前はそうでした。大学で教育学を学んだこともあり、育児論にハマってしまい、かたっぱしから育児書を読んだ時期もありました。
育児論は極論を言えば、だれでも語れるので、人の数だけあるともいえます。

筆者も、さまざまな育児論を試してきました。妊娠中、胎児に悪影響があると聞いてイライラしないよう心がけることからはじまり、赤ちゃんのコミュニケーション能力を上げるために常にわが子へ話しかける育児論を実践しました。子どもへのNGフレーズという本を読み、周囲の人との会話に神経質になったり、親の社交性が子どもの社交性を高めるという論を読み児童館やイベントに積極的に参加したり……。挙句の果ては、ママがご機嫌なことが幸せな子どもを作るという育児論を実践すべく、常にママは笑顔、いつもハッピー! と思い込み、顔の筋肉がつりそうな時期もありました。

ママの一挙一動がこんなに子どもに影響を与えるのかと途方に暮れ、ママってなんて責任重大なんだろう……と、疲れることもしばしば。そんなとき、子育てに対して疲れていた筆者の肩の力を抜いてくれた研究結果がありました。それは、「親は子どもの人格形成に影響をほとんど与えない」というものです。

「子どもの性格形成に親は完全に、あるいは、ほとんど無力である」

悪影響を子どもに与えるといわれる「毒親」や、幼少期の環境が原因で生きづらさを抱える「アダルトチルドレン」といった言葉があるように、子どもの人格形成に一番影響を与えるのは「親」だと思っている人は多いでしょう。しかし親は、子どもが人生で出会う人の中のひとりにすぎず、特別に影響力が強いわけではないとのことです。

“子どもの性格形成に親は完全に、あるいは、ほとんど無力である”

と教育研究者のジュディス・リッチ・ハリス氏は述べています。
ちょっと信じがたいですよね。この論文が出た当時、一部の教育学者たちや、ママたちから批判もあったそうです。でも、これは、優秀な論文に贈られるジョージ・A・ミラー賞を受賞している、ちゃんとした研究結果です。
なお、“一番影響を与えるのは、親ではなく、「仲間集団」”なのだそうです。親にできることは、どのように子どもを躾けるかということよりむしろ、“住む場所や学校を選ぶことで、だれが子どもの仲間となるかを決めること”とさえ、ハリス氏は言っています。

親の接し方が子どもに与える影響は?

じゃあ、親が子どもにどう接しても問題ないの? と思うかもしれません。
もちろん、どう接するかは問題です! ハリス氏は警告をこめて、説明しています。

“何をおいても、子どもは考え、感じることができる繊細な人間”であり、“自分の生活にかかわる年配の人々に頼り切っている存在”なのです。

“親が自分の子どもを殴ったり、自尊心を傷つけたり、与えるべきものを与えなかったり、無視したりするのが許されないのは、大きくて強い人間が小さくて無力な人間に対してそのような行為をするのは恐ろしいことであるから”、もちろん人として、許されないことだ、と。人が人に対して、どう接しても問題がないなんてことは、“倫理的に”、ありえませんよね。

また、

“親は子どもたちの家庭内での行動に影響を及ぼす”

とハリス氏は述べています。
分かりやすい例えとして、少し皮肉を込めて、“子どもが幼いときに親がよくしておくと、親が年をとったときに子どもによくしてもらえます。”とハリス氏は言っています。例えば、子どもが幼いころに愛情をこめて育てれば、子どもは将来孫を親に見せに来るし、逆に残酷な仕打ちをしたのなら、将来子どもは寄り付かないという問題が生じる、ということです。親と子において“二人の関係の質”に影響が出るのです。

親と子は、人間関係のパートナー ママはありのままでいればいい

子育てをしていると、わが子が自分とは別の人格を持ったひとりの人間だという事実を見失いがちですが、ママも子どもも、ひとりの人間であり、人間同士の付き合いであるにすぎないのです。親と子は“人間関係のパートナー”であり、“親の行動が、子どものパーソナリティを形成するわけではない”し、“親の育て方によって子どもをデザインできる”わけではないのです。
だから「ママだからこうするべき」と気を張ったり「ママの言動が子どもに大きな影響を与えるんだ」と神経質にならなくても大丈夫ですよ。ただ「人として、あたりまえに接すること」「”大きな人間として小さな人間を”、あたりまえに見守ること」が大切なのだと思います。

“相手のパーソナリティを望ましいかたちに作りかえるためでなく、満足できる深い関係を築くため”に、ほかの人に向き合うのと同じように子どもと向き合うことだ”

とハーバード大学の心理学教授スティーブン・ピンカー氏は言っています。そこにルールはありません。旦那さんと接するときにマニュアル本を参考にしませんよね。そこにあるのは、良い夫婦関係を築こうとする気持ちと、2人の人間同士の相互作用です。
ママは、ありのままでいい。ママは一人の人間として、子どもと向き合えばいい。頑張りすぎなくていい。
頑張りすぎてしまっているママはたくさんいると思います。そうはいっても、育児論を読んだり、悩んだり試行錯誤してしまう、それが親というものなのかもしれません。でも疲れてしまったときは、この研究結果を思い出いだして、少し肩の荷を下ろしてあげてください。

文・MAYA 編集・木村亜希

参考:「子育ての大誤解」ジュディス・リッチ・ハリス
「人間の本性を考える」スティーブン・ピンカー

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