日本語も英語も同時に楽しめるDual絵本『すき!I like it』
「いぬはねこが好き。ねこはねずみが好き。ねずみはぞうが好き。ぞうは……」。みんなの「好き」がぐるっとまわったら1つの輪になっちゃった!? 1冊の絵本で英語と日本語、どちらも楽しめるデュアル絵本『すき!I like it!』。この絵本は色や形に興味を持ち始める0歳の赤ちゃんから、日本語や英語に興味を持ち始める6歳の子どもまで楽しめる一冊です。
日本語と英語、どちらの音にも親しめる
子どもは自分が好きなものについて話すのが大好きですよね。そんな子どもたちの「すき」がいっぱい詰まった絵本『すき!I like it!』。絵本を右から開くと縦書きの日本語で、左から開くと横書きの英語で読むことができるから、英語と日本語の2つのリズムを楽しめます。
「私、英語の発音苦手だから読むのはムリ~!」なんて、慌てなくても大丈夫。発音が正しいかどうかよりも、子どもたちが英語の音と日本語の音、それぞれに触れて、その違いを楽しめればOKです。
子どもたちが一番盛り上がる「お母さん」の好きは?
絵本の中には、たくさんの「すき」が登場します。たとえば、「いぬはねこがすき。ねこはねずみがすき」など、いぬやねこの好きなものを追いかけ、ページをどんどんめくっていくと「お母さんの好きなのは……」。
子どもたちはワクワクドキドキして答えを待つでしょう。「お母さん、私のことすきっていってくれるかな? 弟のほうがすきっていったらどうしよう」なんて思うのかもしれません。「おかあさんのすき」はいったい誰なのでしょうか。こちらは絵本を読み進めてのお楽しみです。
絵本を作ったのは「ママ」
この絵本を作ったのは、小学校1年生と年中の2人を育てるママであり、作者のほんえすん(洪愛舜)さん。日本生まれ、日本育ちのほんえすんさんは、在日コリアン3世で、お子さんは2人とも、2歳から朝鮮学校・幼稚園に通わせているそうです。園や学校では韓国語。家庭では日本語を話すものの、読み書きは日本語を教えたことがないといいます。
2歳のとき、がんばって子どもに日本語の読み書きを教えようとしたものの、まったく効果はなし。親である自分がイライラしたら子どもによくないと思い、教えるのを一切やめることにしたそうです。
言葉が読めなくても絵を見て楽しめる絵本は、子どもたちに大人気。絵本の読み聞かせをするうちに、自然と文字が読めるようになり、英語の絵本もどんどん読めるようになってきたそうです。
子どもが言葉や文字を覚えるきっかけに
もし、今一生懸命子どもに日本語や英語を教えているママがいたら、ぜひこの絵本を手にとって、親子で一緒に読んでみてください。日本語も英語も、この1冊で同時に楽しめますよ。
最後に1つ、この絵本のヒミツを教えちゃいます。実は、日本語と英語のページ、まったく同じイラストを使っているかのようにみえるかもしれませんが、実はよく見ると絵に違いがあるのだとか。親子でその違いを見つけて探してみるのも楽しそうです。
『すき! I like it! 』
作:ほんえすん 絵:サタケシュンスケ
価格:1,200円+税
出版社:教育画劇