妻と夫の「すれ違った思いやり」 #パパにも知ってほしい
あちこち出掛けたとか記念日はどこそこに行ったとか、家族3人がほほえましく写っている年賀状だって貰ったよ……?
たとえば、彼女が熱を出したとき、普通はつらそうにしてたら「大丈夫?」って聞きますよね。でも、彼女の旦那さんは聞かないのだそうです。
ほかにも、彼女が旦那さんになにか頼まれて、それを渡したら「ありがとう」って言いますよね。でも、言わないのだそうです。
「なんかもう、『大丈夫?』とか『ありがとう』とか言ったら死ぬんじゃないかなってくらい、かたくなに言ってくれない」
彼女は半べそをかきながらいいました。
そんな彼女を慰めながら家路につきつつ、私はあることに気づきました。
「あれ? そういえば、うちの旦那も言わないような気がする」
ましてありがとうなんてそう言われれば言われたことないわ!!
ということで、帰宅した旦那に聞いてみることにしました。
「友だちの旦那さんが、『ありがとう』とか『大丈夫?』っていわないんだって。
どう思う?(心の声:君もそうだけど、あえて他人の話題で客観的意見を聞き出す)
すると旦那からは思ってもみない言葉が返ってきたのです。
なんと旦那がいうには、見るからに具合が悪いことがわかっているからこそ、ここで大丈夫? と声をかけて返事をさせるのもつらいだろう、と。
むしろ聞いたところで具合はよくならないから聞かない、のだそうです。
旦那自身は具合が悪いときは放置してほしいと思うから、相手もそうだろうと認識していた模様。
あー
なるほどなるほど
はいはい
つまり「本人は気遣っているつもり」なんだな。
全国の旦那さんに告ぐ!
あのね、とりあえず「大丈夫?」って聞いてくれ~!!
それだけで私たちママは救われるんです!!
女性って感情に左右される部分が大きいので、気にかけてもらえるだけで励まされるのですよ。
特に、子どもが小さい時期はほんっとーに余裕ないし、気を抜けばすぐ具合悪くなるし(元から病弱気味だったけど産後ますます虚弱になった私)。
そもそも、子育てってだれからも基本褒められることはない。産んだのだから出来て当然みたいな空気が否めないし、そんな中無給無休でやっているので、たまフッ……っと落ち込むのですよ~!!
そんな中で一番の理解者だと思っているのはパートナー、つまり旦那さんですから! 無意識に「温かい言葉を……くれ……」って思っちゃうのですよ。
察してちゃんになるのですよ……!
男性が察するのが苦手な生き物なのは承知してるのですけど。それでも、ちょっとだけでいいので、ママのことを思い出してほしいのですよ!
奥さんがつらそうにしていたら、たとえ自分が合理的ではないと思っていても「大丈夫?」って声をかけてあげてほしいのですよ!
「大丈夫? って聞いたところでどうすんだよ。現状変わらないだろ?」
はい、そうですよね。ではお答えします!
「なにかしてほしいことある?」でいいです!
そうしたら、「妖怪サッシテ」になってしまった奥さんも素直に要求できますし「気遣ってくれた……」と心のダメージ回復につながります。
感情って、毒にも薬もなるのです。特に女性は感情の影響が大きいので、旦那さんの一言でものすごく元気になれるのですよ。
なので、大丈夫? と聞いてくれれば少し元気になるのです!
なので、全国の旦那さん、ぜひ奥さんに「大丈夫?」の一言を言ってあげてください!
うちの旦那にもこれを伝えましたら「へえ、そうなんだ」と次から「大丈夫?」って言ってくれるようになりました。
お互い「すれ違った思いやり」をもっているのかもしれませんね。
ちなみに旦那に「ありがとう」と言わない件について聞いてみたところ「恥ずかしいから……」と言っていました。(大事だろうが!)
大丈夫? の件も含め、周りの男友達も同じようなことを言っていたので、こういう男性は少なくはないのかもしれません。
妻を気遣っていないわけではなくて、気遣っているからこそできてしまった溝は、一言で埋まります!
ぜひぜひ明日から、
いや今日から奥さんに言ってあげてください!(ありがとうは基本。恥ずかしいとか言ってちゃだめですからね)
文、イラスト・藤森スズメ