ハチミツだけじゃない!あの食べ物も1歳未満の子どもに与えるのは控えましょう【朝ごふんコラム】
ハチミツに入っているボツリヌス菌が原因で乳児が亡くなったということが話題になりました。消費者庁からも「1歳未満の子どもにハチミツを与えないように」という呼びかけがされています。今回は、ハチミツ以外にも、1歳未満の子どもに与えると危険な食べ物についてお話しします。小児科医で「子どもを事故から守るプロジェクト」代表の出口貴美子先生にお話をお伺いしました。
ハチミツを乳児が食べると危険なワケ
ハチミツは体にいいとされています。しかし、1歳未満の子どもには絶対に食べさせてはいけません。食品を通してボツリヌス菌の「芽胞(がほう)」とよばれる菌の種のようなものが腸の中に入ると、発育、増殖して毒素を出します。それによってボツリヌス症が引き起こされるのです。症状としては、数日間便秘が続く、全身の筋力が低下、哺乳力が弱くなるといったことがあり、最悪、今回のような結果を引き起こしてしまいます。
からしレンコンと黒糖もボツリヌス菌あり
ハチミツ以外にボツリヌス菌が混入し、死亡に至ったことのある食材としては、黒糖や辛子レンコン、いずし、すじこなどがあります。
黒糖についていえば、体によさそうというイメージから、蒸しパンなどのお菓子作りに使うこともあるかもしれません。ただ、ハチミツ同様にボツリヌス菌が入っている可能性があるので控えたほうがいいでしょう。
刺身やお寿司、生ものの食中毒に注意!
1歳未満のお子さんの腸の消化の能力や免疫力は未熟です。そのため大人が食べて大丈夫なものでも、子どもが食べるとおなかを下してしまうようなものもあります。
たとえばお刺身やお寿司などの生もの。家族そろって回転ずしに行ったり、海辺の地域では毎日食卓に刺身が並ぶこともあるかと思います。
そんなときに、大人が食べているのを見てほしがるからといって、お刺身を与えてしまうとおなかを下したり、食中毒の原因となる菌などで腸炎になることもあります。1歳未満の子どもには、お刺身などの生ものを与えるのはやめましょう。
バーベキューや縁日での注意点
だんだんと気温が上がってきたときに気をつけたいのが食中毒。バーベキューや縁日などで食べた食材であたることもあります。中までしっかり火が通っているか、作ってからの保存時間、場所などによっても菌が繁殖することにもつながります。肉は両面色が変わるまでしっかり焼く、作ったらすぐに食べる、常温で放置しないようにするなどの対策を忘れないでください。
大人や兄弟と一緒の食事中、同じものを欲しがるからといって、ついつい上記のような食べ物をあげてしまう方がいます。ママは知っていてもお父さん、おじいちゃん、おばあちゃんがこの情報を知らずに与えてしまうことも。あげてもいいもの、だめなものを家族の中でしっかりと情報共有しておきたいですね。
「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとって欲しい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムは、忙しい朝でも5分で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。
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