知ってる? チャイルドシートを選ぶときの基準とおさがりに隠れた危険【朝ごふんコラム】
4月10日は交通事故死ゼロを目指す日。今回は、事故から子どもを守るチャイルドシートについて考えてみましょう。選ぶ際は、国交省が安全性を認めた基準を満たしていること。ただし、おさがりをもらう場合は、基準を満たしていても気をつけたいポイントがあります。消費者庁には、子どもをチャイルドシートに乗せていたにも関わらずケガをしたという事故情報が医療機関から寄せられています。小児科医で「子どもを事故から守るプロジェクト」代表の出口貴美子先生にお伺いしました。
「子供を後部座席のチャイルドシートに乗せていた。ブレーキをかけた際、運転席と助手席の間のボックスに顎をぶつけ口から出血。自分でチャイルドシートから抜け出していた」(1歳)
「外出先の駐車場で、チャイルドシートにベルトをして座っていると思い、車のドアを開けたところ、子供のベルトが外れており、頭から車外へ墜落。額を打撲」(1歳)
その製品、国の安全基準をクリアしていますか?
チャイルドシートを使うときに気をつけたいのが、国の安全審査をクリアしていない製品が売られていること。国交省が安全性を認めた製品には「Eマーク」か「自マーク」がついています。
「Eマーク」……06年に決められた国際基準。数字は認可した国を示し、日本は43となっている。
「自マーク」……安全基準を満たした製品。12年以上前に製造されたもの。
これがついていないものは安全性がクリアできているとはいえません。ネットなどで販売されている一部の商品について日本自動車部品工業会が購入して性能を調べたところ、強度不足が指摘されました。新しく購入する場合は、必ず「Eマーク」か「自マーク」がついているかを確認しましょう。
チャイルドシート、人からのおさがりを使って大丈夫?
「うちの子が使っていたチャイルドシート、あげるよ」。ママたちの間でよく耳にする会話です。でも、待って! 安いものじゃないからついついもらってしまいますが、これはおすすめできません。5、6年使ったチャイルドシートは各部が劣化している可能性があります。
それに汗ビッショリ、赤ちゃんだからミルクなど吐くこともあったでしょう。安全上もよくないけど、衛生上もよくないですよ。兄弟間で使うのはまだしも、ほかの人から譲ってもらったものの使用は控えたほうがいいです。
チャイルドシートは何歳まで使用すべき?
よく「チャイルドシートは何歳から何歳まで着用すればいいですか?」という質問を受けます。答えは、生まれたばかりの赤ちゃんから6歳未満の子どもです。ただし、6歳以上でも体格の小さな子どもは大人用シートベルトが首にあたって切れると危ないので、チャイルドシートやジュニアシートを利用しましょう。小学校に入るまでは、4点ベルトのチャイルドシートを使用するのが安心ですね。
チャイルドシートに乗せると大泣きする赤ちゃんもいますが、嫌がった時にどうするかが命の分かれ目です。泣くのがかわいそうだから着用しないというのなら、車での外出は控えること。チャイルドシートを正しく使うことで、子どもの安全を守ってあげたいですね。
「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとって欲しい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムは、忙しい朝でも5分で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。
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