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おっぱいを吸えない……低体重で産まれた娘とのつらい日々

2004年某日、第1子を出産しました。予定日が近づいても子宮口が開かず、体を動かした方がいいかも、と洗車した夜に破水。分娩所要時間34時間をかけて産んだのは、予定日ちょうどのことでした。

妊婦健診では毎回「すこし小さめだね」と言われながらも、健診の最後の方では「超音波検査の体重は、誤差があるから当てにならないけど、多分2500gくらいはあるんじゃないかな」と言われていたのですが……。

予定日どおりに産まれたのに、娘はまさかの低体重出生児。産まれてすぐに初乳を飲ませようと抱いたわが子は、驚くほどの小ささでした! 体重2,240g、身長44.9cmの娘を見て、「うれしい」よりも「えっ!? こんなに小さいの?」という気持ちになったのを今でも覚えています。
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半日だけ保育器に入った後は、母子同室での生活がはじまりました。ここで、いきなり想像もしていなかった出来事が起こりました。

小さすぎて、おっぱいを吸う力がない!育児ノイローゼ気味に

娘が小さすぎて、おっぱいを吸う力がなかったのです! 吸えないどころか、口が小さくて、吸いつくことさえできません。出産前に「自分はおっぱいが出ないかも」という心配はありましたが、「子どもがおっぱいを吸えない」なんてことは、想像もしていませんでした。

吸わなきゃ出ない→出ないからお腹がすいて泣く、のくり返し。足りない分はミルクを足したり、搾乳して哺乳瓶で飲ませたりもしましたが、そもそも口が小さいので、哺乳瓶でもうまく飲めていなかったように記憶しています。哺乳瓶の吸い口が長く柔らかかったので、少しは飲めていたかもしれません。

しかしどうしても母乳育児を諦めきれず、無理しつづけた気がします。搾乳器2つに乳頭保護器。乳首の痛みに耐えながら、母乳をあげ続けた結果、育児ノイローゼ気味に陥りました。まわりから「抱き癖がつく」「放っておけば泣きやむ」と言われ、泣きじゃくる娘をただ見ながら一緒に泣いたこともありました……。
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ただ小さいながらも少しずつ成長していたようで、1か月健診では「異常なし」だったのが幸いでした。

真っ暗なトンネルを抜けたのは……

そんなときに思い出したのが、妊婦仲間が話していたおっぱいマッサージでした。実家近くの相談室で受けたマッサージは、自分でやっていた搾乳とは大違い。痛くて仕方なかった搾乳が、助産師さんの軽い力でピューピューと飛びちりました。柔らかくなった乳首を吸い、娘もグビグビ飲んでくれるようになったのです。マッサージのおかげと、生後2ヶ月になった娘の吸う力が少しずつ強くなってきたからだと思います。

つらい日々が終わって感じたこと。それは、「無理せず、誰かに頼ればいい」「子どもは日々成長している」ということでした。
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その後は早生まれということもあって同学年の子どもたちと比べると小さめでしたが、小学校に入ってからはどんどん大きくなりました。今では、小さかった娘は中学一年生になり、身長も追いつかれそうです。

文・編集部 イラスト・天城ヨリ子

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