子どもにLINEをさせない私が最低限やっていること
子どもが小学校に入学した頃。学校から配られる緊急連絡網とは別に、顔見知りになったママたちの間では、早々にLINEグループが組まれました。学校公認ではないのでいくつもグループがあり、ほとんどやりとりのないグループから、しょっちゅう連絡を取り合うグループまでさまざまです。
内容は、「今日、理科の授業で乾電池を持たせるはずだったけど、単一だった? 単二だった?」「運動会だけど天気が微妙。今日あるのかな?」「うち、ベランダから学校が見えるけど、先生たちテント出してるからやるんじゃないかな?」といった、学校に電話して聞くほどのことではないけれど知りたい情報が飛び交っています。
私の周りの小・中学生のLINE事情
あるママから「うちの子が、◯◯(私の娘)ちゃんとLINEでお話ししたがってるから、〇〇ちゃんにLINEやってもらえない?」と言われました。そのお子さんとの関係は良好、しかし娘をLINEの世界の入り口に立たせてしまうと思い、「まだ早いからやめておきます」と答えました。わが子は今小学三年生ですが、周りでは既にLINEで交流している小学生がたくさんいます。
中学に上がれば、私たちママが小学校入学と同時に作ったネットワークのように、次は自分専用のスマホを持った子どもたち同士がLINEで繋がるそうです。それも入学式の日に、先輩や顔を知らない生徒と、一度に何十人、何百人単位で。それが怖くて、スマホを持たせない親もいると聞きます。
「うちはお金がないから高校になってから」「お父さんが絶対に許してくれない」など、家庭の事情でスマホを持てない状況にすれば、トラブルに巻き込まれることはありません。ただ必要な連絡が回ってこないため、LINEをやっているお友達から後から別の方法で連絡してもらったりすることになり、それが嫌で結局LINEグループに入っていく……という流れになっていくこともあるのだそうです。
なんの予備知識もなくLINEを使いだすのは避けたい
私たちも、つい10年前まではLINEなんてやっていませんでした。電話とメールと、リアルで会うことがもっと折り混ざっていました。しかし今はLINEだけで完結してしまうことだってあります。LINEに重要なのが「LINE独特の会話術」です。文章のあとの「…」や「‥」、ビックリマークの数、スタンプの使い方、返信のタイミングなど、人やグループによって多種多様に存在するテクニック。快適に、そして瞬時に使い分けるためには、経験を重ねるしかありません。
そこで私は子どもに、見せていい内容であれば、他のママや友人たちとのLINEのやりとりを見せています。すると子どもは、「ママ、ここでスタンプ押さなくていいの?」「このスタンプでいいの?」「みんなが、こう言ってるけどいいの?」「相手のスタンプで終わっていいの?」など具体的にいろいろ聞いてきます。聞きながら、暗黙のルールを学んでいるようです。
親同士の会話を聞いて会話術をおぼえたように、これからはLINEやメールでの会話術もたくさん見せて学んでもらう時代かもしれません。
文・編集部 イラスト・Ponko