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「ママが一番」じゃない子が見せた意外な行動

最近、私の家に小さなお客さまがバッグに着替えやお気に入りのぬいぐるみなんかを詰めて泊まりにやってきます。

子どもたちの間でお泊りがはやっているようで、5歳の娘の友達がうちに泊まりにやって来るのです。5歳くらいの子だとお泊りはまだ早いかも、と思いますよね。でも、今私が住んでいるオランダだと、子どもがやりたければ、親同士もOKという感じです。

何食べる? 夜は何時頃に寝る?

家によっていろいろ違いがありますよね。迎える私の方がドキドキしているかもしれません。

「ママが一番」じゃない子がお泊りに

ある日、娘の仲良しの女の子が泊りに来ました。その子は誰の目から見てもパパっ子です。実際、いつもパパが学校の送り迎えをしていて、その子の家に遊びに行ってもいつもいるのはパパ。パパは自宅でアトリエを開いているので(それもかっこいい話ですが)、大体いつも家にいて子どもの世話もほとんどやっているということでした。

ママは働いていて、出張で家を空けていることが多いそうで、私もその子のママとは会ったことがありませんでした。

この子は「ママが一番」という感じでないし、ママと一緒でないと眠れない、なんてことはないだろうと思ったので、その晩もすぐに子どもたちは眠るだろうと軽い気持ちでいました。

その夜の意外な行動

夜になって、私の娘と一緒の部屋で寝ていたはずのその子が部屋から出てきました。そして、一言。

 

「ママと一緒に寝たい。」

 

え? そうなの?

 

声には出さなかったものの、私はびっくりしてしまいました。あまりママは家にいないみたいだけれど、寝付けない時に思い出すのはママとは。

私が横で手を握り続けて、ようやく寝ました。

小さい手でした。

その手を眺めていた私は、最近教わったことわざを思い出しました。
「子どもの小さい手はすぐにいっぱいになる」

この子の手は、ママの愛情でいっぱいなのでしょうね。やっぱりママが一番でした。

どんな子も本当は「ママが一番」ということ

ママが子どもとずっと一緒にいてあげないと、ママの愛情が足りなくなるかも。ママ以外の人に甘えているのは、ママが必要ないということかも。

私もかつてはワーキングマザー一筋だったので、そんな不安が時々頭をよぎりました。でも、そういうことではないのですね。ずっと一緒にいなくても、子どもが甘えに来なくても、それでも子どもにとって、やっぱりママが一番。

小さい手を愛情いっぱいにしてあげたいですね。

 

文・野口由美子 イラスト・んぎまむ

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