2割強が「登下校中のトラブル経験あり」。事故・事件から子どもを守るためには <ママのリアル調査>
新年度になると新しい環境で登下校が始まる子どもたちもいるでしょう。慣れない道を歩く新入生や、進級して通学ルートが変わる子どもも多く、事故やトラブルのリスクが高まる時期です。
そこで今回ママスタセレクトでは「子どもが登下校中に、事故や事件のトラブルに巻き込まれたことはありますか?」とのアンケートを実施しました。実際に寄せられた具体的なエピソードをもとに、どのようなリスクがあるか、また家庭でできる取り組みについて考えます。
登下校のトラブルを「経験した」は2割強に
選択肢に「ある」「ない」「その他」の3つを設定したところ、「ある」と答えたママは23.6%、「ない」と答えたママは64.3%、「その他」は12.1%となりました。
「その他」のなかには過去の自分の経験も含まれるようで、
『私自身が小学生のとき登校中、不審者につけられました。昇降口まで入って来て怖かったです』
との経験談も寄せられました。
具体的なトラブルの事例
アンケートの結果によると、子どもたちの約4人に1人がなんらかのトラブルを経験していることがわかります。ママたちから寄せられたトラブルの具体例から、その内容は大きくわけて3つありました。
1:事故に関するもの
『自転車にひかれて、ズボンがボロボロになって帰宅した』
『車が幅寄せしてきて田んぼに落ちた』
『マンションの階段で転がり落ちました』
「バス下校中、バスと大型トラックの交通事故にあった」との報告もありました。どれも聞いているだけでヒヤッとするような事案ばかりです。
2:事件性のあるもの
『知らない人に声をかけられたらしい……』
『同級生に殴られて歯が折れた』
『同学年の子に石を投げられて、ケガをして帰ってきた』
「不審者に声をかけられた(つけられた)」「同級生に暴力をふるわれた」など、警察に通報するべき案件ともいえるようなトラブルにあったお子さんもいました。
3:自然災害や環境に関すること
『登校中に大きな地震が起きた。登校班の6年生がしっかりしていたおかげで問題なかった』
『通学路に蜂の巣ができて大騒ぎに。PTAが除去の申し入れをしてくれた』
どんなに子ども自身が気を付けていても、避けられないような事案に遭遇したお子さんもいました。
家庭で実施している安全対策とは
今回のアンケートでは、選択の回答に加えて、お子さんに実際に教えている「防犯対策・安全対策」についても聞きました。
『自宅に誰もいなくても、家に入るときは必ず大きな声で「ただいまー!」言うようにと教えている』
『何かを「手伝って」と求められたら逃げるようにと伝えている。大人が子どもに助けを求めることはないから』
『車から不審者が降りてきたら、車の進行方向と逆に走ること!』
どれも有効的な対策ですね。お子さんたちもいざというときにどうしたら良いのか、イメージしやすいのではないでしょうか。
年齢に応じた対応も大切
家庭で安全対策について教えるのはもちろん大切なことですが、過度な不安を与えずに年齢に応じた防犯意識を育むことも大切です。
筆者の経験ですが、公共交通機関を使って小学校に通学する息子は、入学早々のオリエンテーションで「通学時の怖い話」をされたことがトラウマとなり、2年生の終わりまで1人での登下校ができませんでした。お友達と一緒であれば問題ないのですが、方向的に1人になる場所があり、不安がぬぐえなかったようです。
『登下校とも車送迎にした』
という声もあるように、お子さんの不安感が強く、車での送迎に切り替えた家庭があるとも聞きます。保護者には子どもたちが安心して登下校できるような工夫が求められるでしょう。
大切なのは地域や学校と連携した安全対策
各家庭でお子さんたちに安全対策についてどんなに注意喚起をしていても、盲点や抜け落ちてしまう点もあるものです。そこは地域や学校を巻き込んだ安全対策でフォローしてもらうことも大切でしょう。具体的には次の3つがあげられます。
1:通学路の安全確認・改善
子どもたちが毎日通う通学路の危険な場所を把握し、行政やPTAと協力して改善を求めましょう。
2:地域の見守り活動
地域で「子ども見守り隊」や「旗振りボランティア」などの取り組みを行っているところも少なくありません。多数の目で登下校中の子どもたちを見守り、不審者の情報などはすぐに共有できる工夫も必要でしょう。
3:学校との連携
登下校中に起こったトラブルは、すぐに学校に報告しましょう。事故や事件だけでなく、子ども同士のトラブルも学校への報告することで、対応を求めることもできます。
子どもの安全は日々の積み重ねから
事件や事故のリスクは決して他人事ではなく、日常のすぐそばに潜んでいるといっても過言ではありません。けれど事前に正しい防犯・安全対策を知っておくことで、被害を未然に防ぐことも可能です。今後も家庭と地域、学校が協力し合い、子どもたちが安心して登下校できる環境をつくっていくことが求められていくのはないでしょうか。
総回答数:530票
調査方法:インターネット
調査月:2025年3月
調査・分析:ママスタセレクト編集部
文・編集部 イラスト・なかやまねこ