子どものスマホトラブル、経験はありますか?大人も驚くトラブル事例<ママのリアル調査>
子どものスマホ利用が低年齢化になりつつあるなか、トラブルも増加傾向にあるようです。今回ママスタセレクトではその実態を探るべく、アンケートを実施しました。「子どもの“スマホトラブル”経験はありますか?」との問いかけに、500人を超えるママたちから回答が寄せられました。
子どものスマホトラブル。経験者は……
選択肢に「ある」「ない」「その他」の3つを設定したところ、「ある」を選択したママは33.2%。一方で「ない」と答えたママは50.5%、「その他」は16.3%という結果になりました。
「その他」には「まだスマホを持たせていないが、今後が不安」といった意見も含まれると予想できます。
実際に起こったトラブルの事例とは
アンケートの結果によると「ない」と答えたママが約5割と最多ですが、約3割と決して少なくない割合の家庭で、何らかのトラブルが発生していることがわかります。ママたちのコメントから実際に起こった事例を見てみましょう。
1:LINEに関するトラブル
『小4娘。グループLINEのアンケート機能がアンケート後に招待された子も見れることを知らず、招待された子を“招待してもいいか”というアンケートをとっていた』
『小5女子。腹痛が続いて学校へ行けなくなり、不審に思ってスマホをみたら、LINEのやりとりで「しね」「くず」「ばか」といった文字をみつけた』
『小6女子。クラスの友達に盗撮された写真をグループLINEに流された』
『中1男子。クラスのグループLINEで、気に入らないメンバーを脱退させる子がいた』
LINE上でのいじめ・トラブルに関する体験談が多く寄せられました。保護者が気がついたときにはトラブルが大きくなっていることもあるようです。
2:課金によるトラブル
『11歳女子。知らないうちに課金していて携帯の請求が2ヶ月連続で9万円!』
『16歳男子。課金していて30万円の請求がきた』
課金によるトラブルも少なくないようです。しかもその額がどれも高額。請求がきたときにはびっくりしたことでしょうね。
3:コミュニケーショントラブル
『小6。即レスを求める友達がいて、通知の嵐になっていた』
『中学生女子。美術係が帰りの会で持ち物を知らせ忘れたという理由で、クラス全員にLINEで通知したが、スマホを持っていなかった娘には知らされず。忘れ物扱いに』
すぐに返信が欲しい友達との間でトラブルになったお子さんや、学校の連絡がLINE中心でスマホを持っていないことで不利益をこうむったケースもありました。
保護者ができるトラブル対策とは
ママたちから寄せられたトラブルを参考に、事前に保護者ができる対策を考えます。
スマホを持たせる前にルールを決める
子どもにスマホを持たせる際に、親子で「スマホ契約書」を作成する家庭もあるといいます。契約書には「利用時間、課金禁止、トラブル時の報告義務」などを記載します。大切なのは、ルールを親子で話し合いながら決めること。お子さん自身にも納得感を持たせることが大事でしょう。
フィルタリングやペアレンタルコントロールを活用
iPhoneの「スクリーンタイム」やAndroidの「ファミリーリンク」を活用するのも有効的です。筆者の友人宅では、保護者がロックを解除した時間のみ利用できるという方法をとっているそうです。その代わり、使用している際の内容には関与しない、と約束しているとか。
定期的にスマホの使い方について子どもと話し合う
スマホを持つ前にルールを決める家庭は多いでしょうが、実際に使用を開始してから見直す親子はどのくらいいるでしょうか? 想像していたよりも使用時間が長かった、LINEの使い方が難しいなどの問題に直面するかもしれません。定期的に使い方を話し合ってみるのも大切でしょう。
学校や親同士で情報共有し、共通のルール作りを検討
各家庭だけでのルールではトラブルを避けきれないこともあります。何時以降はLINEの送受信をしない、学校からの連絡はLINEを使用しないなど、共通のルール作りを検討してみましょう。
実際にトラブルが起こってしまったら……
1:子どもの話を丁寧に聞き取る
トラブルが起きたときに、思わず「なんでそんなことになったの!」と言ってしまいがちですが、まずは責めずに丁寧に話を聞き取ることが大切です。親に怒られるのを恐れて問題を隠してしまっては解決に時間がかかってしまいます。「嫌だったね」「それはショックだったね」と共感を示すことで、子ども自身が自分の気持ちを整理しやすくなるのではないでしょうか。
2:トラブルの状況を正確に把握する
まずは証拠を保存しましょう。SNSのトラブルや課金などはスクリーンショットや履歴を保存します。
つぎに、誰が関わっているのかを確認します。友達同士で誤解が生じたのか、いじめに発展したのか。大人の介入が必要なのかについても検討します。また匿名の書き込みであれば、アカウントや投稿時間を記録するのも効果的です。
最後に学校内でのトラブルであれば、担任の先生に相談する必要があるでしょう。また他の保護者とも情報を共有し、どのような対応が適切かを一緒に考えてもらうのも良さそうです。
3:具体的にできること
いじめや誹謗中傷はすぐにブロック&報告
LINEやInstagramは通報・ブロック機能があります。活用してみましょう。また事態が深刻な場合は、学校だけでなく警察や運営会社に相談するのもひとつの方法です。
グループLINEでのトラブルは一度距離をおく
「無理に付き合わなくてもいい」ということを教え、一旦距離をとることを試みても良いでしょう。ただし抜けることで問題生じる場合は、対策を考える必要があります。ここは大人の知恵と力を結集させたいところです。
課金フィルタリング関連のトラブルはすぐに対応策を講じる
購入履歴を確認し、返金申請ができるかどうかを確認しましょう。また次回も同様のことが起こらないように「パスワード必須」の設定に変更し、子どもにパスワードを知られないようにしましょう。
4:親子で振り返りと今後の対策を考える
いろいろ対策をしたうえで、次に同じことが起こったらどうするかを親子で考えておくのも大切でしょう。また「ネットいじめ」「情報漏洩」「課金トラブル」などの事例を学んでおくのも良さそうです。学校の授業でネットリテラシーについて学ぶところも増えています。お子さんが学校で学んできたタイミングで家庭でも話題にするといいのではないでしょうか。
スマホトラブルを未然に防ぎつつ、起きたときには冷静な対応を
子どものスマホ利用は避けられない時代。トラブルの内容も多様化しています。家庭ごとにルールをしっかり決めるだけでなく、学校や保護者同士での共通ルールの設定も検討したいものです。
トラブルが起こらないことが理想ですが、完全には防ぎきれません。子どもが困ったらすぐに相談できる環境を作ること、次に生かすための振り返りをすることも大切なのではないでしょうか。またトラブルが起こったときには冷静に対応し、必要に応じて学校や専門機関への相談も検討したいものです。
総回答数:503票
調査方法:インターネット
調査月:2025年2月
調査・分析:ママスタセレクト編集部
文・編集部 イラスト・Ponko