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「子どもがまんなか」にいる社会へ!7人に1人の貧困家庭で育つ子どもにできること

あなたの周りに、子どもが泣いていたら助けてくれる人はいますか? あなたは、他の家の子どもが泣いていたら何か行動を起こしますか?

スーパーで子どもが泣いていたら、助けてくれる人がいる

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スーパーの店内で、3歳になった私の娘が思いっきり泣き出しました。理由は簡単で、買ってほしかったお菓子を私が「ダメ」と言ったから。子どもが公共の場で泣くのはよくあること、よく見かけること、でも親は内心困っているものです。

子どもが泣いたからといって親が折れることは決してないけれど「どうやったら泣き止むか……」と検討していた瞬間、近くにいた初老の女性が「ほら、これあげるわよ!」と売り場にあった試食の果物を娘に差し出してくれました。私は「泣いている子どもがいるからあげよう」という条件反射のような素早い対応に驚いてしまい、ふと子どもを見ると、同じく驚いて泣くのをやめていました。

子どもが声を出して本を読んだら、一緒に読んで褒めてくれる人がいる

私が子どもたちと一緒にバスに乗っていたときのことです。6歳だった息子が「宿題の音読をやりたい」とバスの中で課題の本を取り出して読み始めました。うるさいと言われないかしら、と私は周りが気になったのですが、息子はお構いなしに「この単語どう読むの? 分からない。ママ教えてよ」と苦戦しています。

私は下の娘の相手もしながらなのでうまく答えられないでいました。すると、後ろに座っていた若い大柄な男性が身を乗り出して、息子と一緒に一語ずつ読み始めてくれたのです。最後には「おお、なかなかうまいじゃないか」とその男性に褒めてもらって息子はうれしそうでした。

みんなが子どもを大切にすると?社会の「まんなか」であるために

周囲の人たちが子どもを大切にしてくれる、そういうことが当たり前の生活で子どもも成長しました。外出先の行く先々で案内が分からず、戸惑っている私を見た息子が「ママ、僕がどこに行けばいいか聞いてきてあげる!」と道を聞けるようになったのです。家族や学校の先生だけでなく、知らない人に対してもきちんと自分の言いたいことを伝えられるように育ちました。

娘は相変わらず、思い通りにならないと大声を上げて泣き出すこともありますが、「どうしたの? かわいそうに」と周囲の人に声を掛けられて、泣いているどころではなくなるときもあります。みんなが自分の存在を気にかけてくれることが分かり、彼女なりに赤ちゃんみたいな恥ずかしいことはしたくないと思うようです。

私は、子どもが社会の“まんなか”にいると感じます。今までの体験談は、今私が住んでいる“オランダ”での出来事です。日本のことではありません。でも、日本にいてもどこにいても、子どもが「自分はみんなから大切に思われている」という安心感を伝えたい、そう思うようになりました。

”安心感”から取り残された子どもたちがいます

子ども 貧困

しかし、実際には自分のことを伝えられず、周囲の人からも注意を払ってもらえない子どもたちがいます。その理由の代表格ともいえるのが“子どもの貧困問題”です。

2015年の厚生労働省の調査によると、日本では7人に1人の子どもが貧困家庭にいます。日本の子どもの貧困問題を見聞きする機会が増え、そういう事実をご存じの方もいることでしょうし、「そんなにたくさんいるって本当?」と思われる方もいるでしょう。でもそれは、私たちが困っている子どもに気付けていないだけかもしれません。

「貧困家庭は親の責任じゃない?」

「貧困は親の責任だ」と思う方もいるでしょう。親が無責任な貧困家庭もあるかもしれません。もしかしたら何らかの事情で貧困家庭になってしまったのかもしれませんね。しかしどちらにせよ、子どもに責任があるのでしょうか?

「そんなこと言われても自分の子どものことで精一杯だし、どうしたらいいの?」

子どもみんなを大切にするためには、関心を持つことが重要です。困っていればいつでも手を差し出してくれる大人が周囲にいるという安心感を与えることができれば、子どもを巡る環境はもっと明るくなります。自分の子ども以外の子どもたちに目を向けてあげることは、そこまで難しいことではないはずです。

安心できる環境、「子どもがまんなか」の社会へ

日本で「子どもがまんなか」の社会を目指す新しい団体が新しいチャレンジをしています。2015年6月に、子どもの貧困対策センター「あすのば」という団体が設立されました。子どもたちの声に耳を傾け、支援する仕組みを作ろうと活動している団体です。子どもたちとの合宿キャンプ、子ども支援のモデル事業、全国各地の支援団体のつながりの構築、貧困実態調査に基づく政策提言など、子どもの自立に向けた支援が行われています。

実際に、目の前にいる子どもに直接手助けをすることができなくても、このような活動を通して困っている子どもの未来へ手助けしてあげることもできます。自分の子どもも他人の子どもも、社会のまんなかにいるべきです。まずは困っている子どもに関心をもつことからはじめてみるのはいかがでしょうか。

文・野口由美子 編集・物江窓香

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