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夢を叶えるためにサッカーに全力投球し続けた少年時代―香川真司選手インタビュー

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昨年のクリスマスイブに開催されたサッカー交流イベント「シンジ・ドリームクリスマス」。現在ドイツ・ドルトムントで活躍するサッカー日本代表の香川真司選手は、「子どもたちに夢を与えたい」「地元兵庫への恩返し」という思いから自身で企画し費用負担してイベントを開催。そこには「常に感謝の気持ちを忘れずに」という言葉とともに育った、香川選手のサッカーへの熱い思いがありました。プロのサッカー選手になることを夢見て走り続けた少年時代は、どのようなものだったのでしょうか。

「どうしたらサッカー選手になれるか」を考え続けた

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――サッカー選手になりたいと意識したのはいつくらいですか?

香川 小学生の頃から漠然とJリーグの選手になりたい、日本代表選手になりたいと思っていて、そうなるためにはどうしたらいいのかなといつも考えていました。中学生の頃は全然才能なくて、高校生になって全国大会に出てちょっと活躍できるようになってから、チャンスがあるのかもしれないと思うようになりました。

――出身は神戸ですよね。

香川 小学校6年生までは神戸です。中学から親元を離れて仙台に行ったんですが、その半年後、神戸からおばあちゃんが来てくれて2人暮らしをしました。

――ということは、そのころはご両親よりもおばあちゃんと一緒の時間の方が長かったんですね。

香川 そうですね。思春期はおばあちゃんと過ごしました。(笑)

祖母にいわれた言葉が今の自分を作ってくれた

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――ずっと親元を離れていて、親やおばあちゃんから「こういう人でいなさい」といわれたことはありますか?

香川 おばあちゃんは昔の考え方をもつ人なので、本当に毎日色々な事をいわれていました。(笑) おばあちゃんからは毎日「感謝の気持ちを持ちなさい。いろんな人に支えてもらってサッカーができているんだから、それを忘れないように」といわれました。
その時はサッカーや学校生活をする上で精一杯だったので、聞いていた感覚でしかありませんでした。
今の自分にとってはそのおばあちゃんからの言葉が一番大事なことだと思いプレイしています。自分がサッカー選手としてプレイできているのは、数多くの方が僕をささえてくれているからだと思いますので、感謝の気持ちを誰よりも感じるサッカー選手だと思います。
でも思春期だったこともあり、おばあちゃんとはよく言いあいをしていました。(笑)

――おばあちゃんと?

香川 「靴下をはいて寝なさい」「体が冷えたらあかんから、早く髪を乾かしなさい」とか、いろいろな事を言われるので、それにいいかえしてケンカにもなったり。(笑) でも、今でも本当に感謝していますし、今の自分がいるのはあの頃のおばあちゃんがいてくれたからだと思います。

――かなりおばあちゃん子ですね!

香川 そうですね。(笑)

大きな夢を持ってチャレンジしてほしい

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――親元を離れてもサッカーへの思いがあるからがんばれるんですよね。

香川 そうですね。それが一番の支えでしたね。「絶対にプロになる!」という強い思いがあったからここまでやってこられました。

――昔からサッカーづけの生活でしたよね。香川選手は、みんなから「すごいまじめなやつだよ」といわれていたそうですね。

香川 本当にまじめでしたね。どまじめ。毎日サッカーのことばかり考えていました。じゃないとプロになれないから。すべてサッカーにささげていましたよ。適度に遊ぶことも必要だと思いますよ。割合でいったら9対1くらい。もちろんサッカーが9です! 思春期だから好きな子ができるのは当たり前だと思うし、付き合っていたこともあります。でも、それでサッカーの調子が悪くなると手もつながずにすぐに別れた事もありました。(笑)

――勉強は?

香川 勉強はまったくです。(笑) 学校が終わってすぐにサッカーの練習をしてという生活で、バイトもした事はありませんでした。

――そこまでしてがんばってきたサッカーで、初めてプロとしてフィールドに立った時、どんな思いがしましたか?

香川 当時J2だったんですけど、デビュー戦はすごく緊張しました。Jリーガーとしてピッチに立てたんだという誇らしい気持ちになれたと同時に、やっとスタートラインに立ったなという気持ちでした。
これまで多くの人に支えられてきたことでここまでこられました。今回のイベントでは少しでも地元の人たちに恩返しがしたいという気持ちと、子どもたちに大きな夢を持ってチャレンジしてほしいという思いで企画しました。このイベントを通じてそれを感じてもらえたら嬉しいです。

インタビュアー しげる ( http://ameblo.jp/shigerublog/ )

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