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くわばたりえ:第7回 夫に言われた『ごめんじゃなくて、ありがとう』が夫婦円満の秘訣

くわばたさんは、月に一度「ママ友会」というイベントを東京と大阪で開催しています。申込みが始まればすぐに満員になってしまうほどの人気ぶりで、会に参加したママたちはみんな、くわばたさんと直接お喋りをしながら、育児に疲れた心をリフレッシュしているそう。
今回は、そんなママ友会についてのお話と、旦那さまとの関係についてうかがいました。

■「ママ友会」では、いろいろなママとお話をする機会があるかと思います。そんななかでも、「これは多くのママたちが悩んでいるな」と思うことはありますか?

どの家からも「旦那さんが帰って来るのがめちゃめちゃ遅い! 働きすぎ!」という声が出ますね。そのせいもあって、ひとりで育児をして、孤独を感じているママがすごく多いと思う。
たとえばママ友会では、毎回6人グループが5つか6つできるんだけど、「パパが子どもをお風呂に入れてくれる」というママは、各会に1人いるか、いないかくらいかな……。

■会でですか? 1グループではなくて?

そう、1グループじゃなくて、1回の会で。だから30人ちょっといても1人だけ。
「パパがお風呂に入れてくれてる」という家があったら、周りのママたちが「えー! いいなぁ!」ってなるもん。ほとんどの家の旦那さんは、夜10時、11時に帰ってくるらしくて、そこから生じる悩みが一番多いですね。「夫は毎日夜7時に帰ってきます」というお宅があったら、みんなして驚くレベル。あとは、「時間はあっても夫が何もしない」とか、「夫は協力してくれているのに、ついイライラしてしまう」とか。
2人目問題もありますよね。「子どもを保育園に預けて職場復帰をするから、すぐに2人目の妊娠ができない。そうなると、何年間をあけたらいいんでしょうか」というような相談もよく出ます。「会社に申し訳なくて、2人目ができたと言えない」という人もたくさんいて、2人目を作るタイミングに悩んでいる人が多いんだなと。

■やはり、旦那さんに関する悩みが多いようですね。くわばたさんは、旦那さんとの関係はいかがですか? ラブラブですか?

くわばたりえ
ラブラブです(笑)。
いや、ラブラブの定義はわからへんけど、いい関係であるとは思います。

■いい関係を維持するために、毎日欠かさずにしていることなどはありますか? たとえば、「いってらっしゃい」のキスとか……

ないない(笑)。ラブラブって言っても、キスしたり、手をつないだり、そういうのはないかなぁ。でも、今日あったことを話し合って一緒に笑ったり、二人でお酒を飲みながらドラマを見る時間を持ったりできる時間をちゃんと持とうとしているし、持ってるよ。だから、夫とイチャイチャはしてないけど、私はラブラブだと思ってる。向こうがどう思ってるかは知らないけど(笑)。

■夫婦間のコミュニケーションの時間を大事にされているのですね。旦那さんとは毎日どのくらい会話をしていますか?

仕事から帰って来るのが遅いから、全く話せない日の方が多いんやけど、帰宅してちょっとだけ喋ってる日もあるし、日によって会話量は全然違うかな。

■旦那さんとお子さんとの間のコミュニケーションはいかがでしょう。平日の帰りが遅いと、なかなかお子さんとは顔を合わせにくいですよね

平日は毎日遅くまで仕事、土日も隔週休みで、ほとんど家にいないことが当たり前になってるけど、子どもとのコミュニケーションが足りていないと感じることはないかなぁ。子どもたちがお父さんのこと、大好きなのね。懐くというのとは違うかな。もう、ほんとうに「お父さん、お父さん」やねん。お父さんが休みの日は、誰も私に寄ってこないほど(笑)。
それくらい子どもにも一生懸命だし、私にも一生懸命なんやなぁ。
そういうふうに感じられるのは、お互いに尊敬してるし、感謝し合えてるというのも大きいと思います。夫の方は「いつも保育園の送り迎え、ありがとう」「家のことしてくれて、ありがとう」と、言葉にしてくれるし、私も「私ができひんことを全部率先してやってくれて、ありがとう」と伝えているから。

■ステキですね。「ありがとう」をたくさん言い合うようになったきっかけはありますか?

あるとき、旦那さんに「ごめん」はやめようと言われたことがあったの。
たとえば、旦那さんが掃除や洗濯をしてくれたときも、それまではつい「あ、ごめん。やろうと思ってたのに」「ごめん、ごめん」と口にしていたんですよね。
そうしたら、「せっかく自分がやったのに、『ごめん』って言われたら嬉しくない。『わぁ、助かる! ありがとう』と喜んでくれたらこっちも嬉しいのに、なんで謝るの?」と言われて。だから、「『ごめん』じゃなくて『ありがとう』にしよう」と約束したんです。これも、夫婦円満の秘訣かな。

■何かしてもらっちゃうと、思わず「ごめん」って言っちゃいますよね

そうやねん。「あ、ごめん」っていう言葉には、「ありがとう」の気持ちもこもっているんだけど、夫にそう言われて、ハッとした。「ありがとう」の方がいいんだって。うちの旦那さん、素敵やんなぁ(笑)。

■本当に素敵な関係だと思います。旦那さんについて、パパとしての成長を感じますか?

成長かぁ……。よく、子どもが泣くと「俺が抱いても泣き止まへんから」って返してくるパパがいるって話をよく聞くけど、うちの夫は1人目のときからそれをしなかったんです。
今でも、ちょっと早く帰って来てくれた日は、私が長男、次男を寝かしつけてる間に、末っ子を抱っこして他の部屋で寝かしつけてくれるんやけど、30分以上、ずーっと泣いてるのが聞こえるの。普通やったら「これは寝えへんわ」ってこっちに寄こすと思うでしょ? 絶対来ないんですよ。
だいぶ前だけど、夜中に子どもが全然寝てくれないときがあって、私がずーっと抱っこしてゆらゆらしてたら、夫が「俺が寝かせる。寝かせる自信がある」って言って引き受けてくれたことがあったの。「私が寝かしつけられへんのに、よう言ったな」と思ったけど、本当に寝かしつけてた。
それで、私と何が違うんかな、と考えたら、私は寝かしつけようとするときに「なんでこの子寝えへんねん!」と考えてしまうけど、夫は「いつか寝るだろう」という気持ちで寝かしつける。この差はすごく大きいと思ったよ。「1時間かかろうが、2時間かかろうが、この子はいつか寝る」という気持ちと、私の「5分経った……もう10分経ったのに寝ない!」というイライラ。この違いはきっと子どもにもそれは伝わるんやろうね。
くわばたりえ

■育児をしていると、イライラしてしまう気持ちもわかります。くわばたさんの「ママ友会」は、育児に頑張るママさんたちのリフレッシュの場となっていますよね。くわばたさんご自身のリフレッシュ方法とはなんですか?

お酒を飲むことかな。あと、私は業務用スーパーがめっちゃ好きなんだけど、そこに向かいながら「今日は、あれが安いかな~」とか考えてるのが、買い物の本番よりも楽しい(笑)。私は安い物が好きだから、それを買いに行ってる自分が楽しくて仕方ないのかも。
でも、それで笑顔になれて、心に余裕ができたらすごくいいと思えへん? 自分の楽しみが子どものためにもなるし。
「ママ友会」でも、来てくれたママたちと話をすると、「ママ友会に応募して、当選が決まった瞬間からテンション上がる」とか「3日前くらいから楽しみで、子どもにも優しくなれる」とか言ってもらえると、めっちゃ嬉しくなんねん。何か楽しみがひとつあると、自分のテンションも上がって、子どもにも優しくできる。だから「子どもが小さいから気晴らしにも行けない」「育児中なんだからこんなことしてちゃいけない」と思い込むのではなく、旦那さんにお願いしてでも、好きな人のライブに行ったり、ささやかなことでいいから自分をリフレッシュする時間を持つべきだと思います。


くわばたさんの「ママ友会」が気になった方、そして旦那さんの「ごめんね」より「ありがとう」という言葉に、ハッとした方も多いのではないでしょうか。
ママはついつい「ごめん」を言ってしまいがちですが、「ありがとう」という言葉に変えてみることを意識すると、いいかもしれないですね。
次回は、全8回のくわばたさんインタビュー、いよいよ最終回です。お楽しみに。

(取材・文:上原かほり 撮影:chiai)