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くわばたりえ:第6回 赤ちゃんが元気に産まれてくれたら、性別なんて関係ないねん

くわばたりえさんが答える、育児のお悩み相談。多くのママたちから声が寄せられ、「ママたちはこんなにも悩みながら育児をしているのか」と驚きました。そのなかで、くわたばさんが今回相談に乗ってくださった3つのお悩みには、共感する読者の方もいらっしゃると思います。くわばたさんの言葉に救われるママが、1人でも多くいてくれれば嬉しいです。今回は3人目のママさんから、最後のお悩み相談になります。

くわばたりえ

相談者:3歳男の子、1歳の女の子のママ

夫は男兄弟です。うちの長男が産まれたとき、義母から、「女の子の孫が欲しかったのに」と言われました。そして、第2子で女の子が生まれると、義母は娘を非常にかわいがり、息子の時には年に数回しか来なかったのに、月に1度や2度家にやって来るようになりました。それも迷惑ですが、息子を無視して、娘だけをかわいがるのです。それを見ていると、息子がかわいそうになります。
孫はかわいいものだといいますが、ここまで態度に違いがでる義母の対応に困っています。夫は、「ああいう人だから」と言って、一緒に考えてくれません。息子がもう少し大きくなったら、義母の態度に傷つくと思うので、その前に解決したいです……。

これは、イヤだなぁ……。お姑さんもそんな露骨にするなよって思うよね。その歳になったら、やっていいことと悪いことの違いもわかるはずなのに。
これは難しいけど、子どもが傷つくことを考えたら、旦那さんがお母さんに言わないといけないところだと思う。「そういう人だから」じゃないんだよ、バカ野郎!って感じだよね。
もしこのお姑さんが、ただ孫にオモチャやお菓子をむやみに買い与える人とかだったら、ママから「やめてください」と言えば済むことだけど、そういうものでもないしなぁ。これは旦那さんの方から、それも「嫁がこう言ってるから」とかじゃなくて、「俺が見ていて、あまりにも不公平やから、もう家に来ないでくれ」くらい言ってくれてもいいんとちがう?
それにしても……やなぁ。そんな人本当にいるんだぁ……。

嫁姑問題は難しいですよね。くわばたさんは、お姑さんとの関係で悩んだことはありますか?

私、お姑さんで悩んだことないねんなぁ。
結婚前は嫁姑問題をすごく意識して「ちゃんとしなきゃいけない」と思っていたんだけど、全然ちゃんとしなくてよくて、拍子抜けしたくらい(笑)。
私が、お義母さんと仲良くなったきっかけは、自分の悩みを相談したこと。あまり人に言えないようなことをお義母さんに相談したときに、お義母さんも私に自分の悩みを話してくれて、そこですごく打ち解けた感じがしますね。

お互いに腹を割って話して仲良くなる、ってすごくいいですね。でも嫁姑問題は、結局のところ旦那さんの立ちまわり方が一番重要なのかなと思います

そうやね。しかも、この相談内容に関して言えば、「旦那さんがどうやってうまく間に入ってくれるか」ということになると思うんだよね。
お姑さんの、女の子の孫が欲しかったという気持ちはわかるけど、そんなふうに差別するようなことをしていて、それを息子も黙って見ている、なんていうのはおかしいよね。

孫の性別にこだわるというお話、実は意外と多いみたいですよ

この相談内容のような話は聞いたことなかったけど、ヒロミさんと番組をご一緒させてもらったときに聞いた話があるなぁ。
ヒロミさんは息子さんが2人いるけど、「将来結婚して、女の子の孫を産んだほうに全財産やる」って宣言したんだって。やっぱり、家に男の子しかいないと、どうしても女の子を育ててみたいという気持ちになるみたい。そういう話を聞くと、お姑さんの「女の子を育ててみたかった」という気持ちもわかる気がすんねん。
じゃあ逆に、お兄ちゃんのほうはどうしたらいいのかな……。そうだ、自分の息子が小さかったころと重ねてもらうっていうのはどう? お姑さんに、「○○さん(旦那さん)がこの子くらいの歳のときはどうでしたか?」とか「似てるところありますか?」とか聞いてみれば、お姑さんも自分が子育てをしていた当時のことを思い出して、男の子の孫のこともかわいく見えてきたりするんちゃうかな。

くわばたさんは、男の子が2人続いて、3人目に女の子がお生まれになりましたよね。ご家族の反応はどうでしたか?

うちの父親は、3人目が女の子と伝えたときは「よっしゃ!」と喜んでいたから、やっぱり女の子が欲しかったんやなと思ったよ。
連続男問題、連続女問題ってあるでしょ。まわりから、「また、男(女)?」と言われてる人って多いのよね。まだ産まれていないのに「2人目/3人目がかわいそう」みたいなことを言われて、産まれる前から周りが祝福してくれない感じ、「かわいそう」って思われる感じがすごく嫌だったな。
私も実際、親戚のおばちゃんに「2人目、また男の子なんです」って報告したら、「かわいそうに」って言われたことがあったよ。大好きなおばちゃんやったから、そのときは何も思わなかったけど、これが嫌いな人やったら、「なんでそんなこと言われなあかんの」と思っただろうね。でもな、赤ちゃんが元気に産まれてくれたら、性別なんて関係ないねん。

今回は、3人のママさんの相談に対してアドバイスをいただきました。ママたちの悩みを聞いてどうでしたか?

くわばたりえ
ほんまにママたちはいろいろなことに悩みながら育児をしてるよね。悩まないということは無理やけど、それをひとりで抱えこまんといてほしいなと思う。
私のブログのコメント欄にも、たくさんのママからの悩みが届くけど、そういう人たちの気持ちを少しでも楽にしてあげることができたなら、嬉しいなと思っています。
ちなみにこの前、こういうふうに育児をしているママたちが抱くであろうお悩みについて、本を出したんです。Eテレの「すくすく子育て」の井桁容子先生と一緒に『くわたばりえの子育ての悩みぜ~んぶ聞いてみた!』というタイトルで。
井桁先生のアドバイスはどれも的確なので、悩んでいるママにはぜひ読んでもらいたいな。きっと気持ちが楽になりますよ。


『くわたばりえの子育ての悩みぜ~んぶ聞いてみた!』、子育て真っ只中の筆者も読みました。今まさに悩み、頭を抱えていることへの答えが、シンプルにわかりやすく書いてあって、「なんだ、大丈夫なんだ」と、心が軽くなりました。
なんとなく気になっていること、誰かに話すほどのことではないんだけど……という悩みが、子育て中にはたくさんありますよね。
そんな悩みの解決方法が、この一冊にはたっぷり詰まっています。今回のくわばたさんのお悩み相談が心に刺さったママさんは、ぜひ手に取ってみてくださいね。

くわばたりえ

取材、文・上原かほり 撮影・chiai

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