【コラム:くわばたりえ 干し野菜ってこんなに美味しいん!? 】第8回 鶏五目ご飯
ご紹介する最後のレシピは「鶏五目ご飯」です。
(くわばた)
干し野菜を使うことで、今まで作っていたパスタもスープも全然違う味になってびっくりしただけに、五目ご飯はかなり期待しちゃいますね!
(向後)
今回は土鍋でご飯を炊きます。もちろん、炊飯器で作っていただいても良いですが、どちらで作る場合も、大事なポイントはお米と材料を混ぜたら、しばらく置いてください。
干し野菜から出る出汁が、お米にも浸透してから炊くことで、出来上がりの味が格段美味しくなりますよ。
(くわばた)
どのくらい前から浸けて置くのが良いんですか?
(向後)
レシピには1時間と書いていますが、もし時間があれば2時間ほど置くと出汁がさらに浸透しますよ。
(くわばた)
干し野菜を使うと、普通のにんじんやしいたけを使うより旨味が出そうですよね。
(向後)
そうなんです。干し野菜を使った炊き込みご飯を食べたら、今まで作っていた炊き込みご飯では物足りなくなっちゃいます(笑)。
(くわばた)
そうやと思うわぁ。今回教えてもらったレシピ、どれも干し野菜だからこその旨味を知ってしまったから、何作るにも野菜干してしまいそうやもん(笑)。
(向後)
今回使っていない野菜でも、いろいろ干し野菜にチャレンジしてみてください。きっとはまりますよ。
では、最後のレシピになる鶏五目ご飯を作っていきましょう。
◆鶏五目ご飯◆
<材料>
※ごぼう 100g
※にんじん 100g
※しいたけ 3枚
油揚げ 1/2枚
鶏もも肉 90g
塩 小さじ1/2
醤油 大さじ1
酒 大さじ3
水 350cc
米 2合
※ごぼう、にんじん、しいたけは完全ドライにした干し野菜を使っています。
→レシピで使う干し野菜の作り方はこちら
使用する干し野菜
■ごぼう
豊富に含まれる食物繊維は便秘の解消や体内のコレステロールを排出する効果があります。干すとアクも気にならず、風味や旨みがぐっと高まります。
■にんじん
豊富に含まれるカロテンは強い抗酸化力があり美肌作りに最適。食物繊維もたっぷりで便通を促し、大人ニキビ対策にもおすすめです。干すことで素材本来の甘みがいっそう引き出されます。
■しいたけ
免疫力を高めカゼなどはもちろん、アレルギーやホルモンバランスの不調にも最適です。食物繊維やビタミン、ミネラルも豊富でデトックス効果も高く、低カロリーなのでダイエットにもおすすめです。
<作り方>
1.鶏もも肉は1cm角切りにする。
2.油揚げは細切りに。
3.土鍋に干した野菜、肉、油揚げ、調味料を米と一緒にいれ1時間程度浸水させてから炊く。
(くわばた)
これ、炊けてくる匂いがやばいですね! めちゃくちゃ美味しそうじゃないですか!
ほんま干し野菜は、香りがすごい!
(向後)
この五目ご飯は、食感も面白いですよ。
(くわばた)
ほんまですね! 干し野菜を使ってると、無意識にたくさん噛むんですよね。だから、ダイエットに向いてると思うわぁ。
(向後)
そうなんです。さらに野菜本来の旨味や出汁が出ることで、調味料もほんの少しでしっかり味がつくんです。なので、ダイエットをしたい方には干し野菜はとてもおススメなんですよ。
(くわばた)
美味しいし、身体に良い! って感じがするから、知ってしまったらほんまにやめられなくなりますね。私、もっといろいろ干し野菜について知りたいです!
(向後)
今回は、干し野菜の作り方から、その応用レシピまでを一緒に作ってみましたが、どうでしたか?
(くわばた)
今日教えていただいたことは、家でもやります!
子どもにもこのレシピを食べさせたいんですけど、私1つだけ心配なことがあるんですよ。
(向後)
なんですか?
(くわばた)
家のご飯が美味しすぎて、よそでご飯が食べられなくなったらどうしよう! と思っちゃって(笑)。
(向後)
すごい心配ですね(笑)。でも、そのくらい、お家のご飯が美味しいのは幸せですよ!
(くわばた)
そうですよ! 興味はあったけど、知れば知るほど美味しさに夢中になってしまいますね!
今は、いろんな調味料が出てたり、流行ったりしてるじゃないですか?
でも、干し野菜にして野菜そのものの旨味を生かした食べ方がこんなに美味しいっていうことは、たくさんの方に知ってもらいたいと思いました。
(向後)
そう言っていただけると、とても嬉しいです。
(くわばた)
1つ1つの食材の食感がしっかりしてるから、子どもも食べてくれそうやし、好き嫌いがなくなるかもしれないなと思いました。
(向後)
干し野菜は、日差しさえあれば家にあるもので、誰でも簡単にできるので、ぜひ、ご自宅でも挑戦してみてくださいね!
(くわばた)
自分でいろいろ研究して、また教えてほしいことできたら先生に連絡しますね!
そしたらまた新しいレシピ教えてください(笑)。
(向後)
ぜひ! まだ干していない野菜もたくさんありますし、
干し野菜を使った料理はまだまだたくさんあるので、第2弾やりましょう!
(くわばた)
それまでに、自分でも語れるようにしときますわ! (笑)。
向後 容代(こうごひろよ)
ベジターレ主宰。野菜を通じて日本の美味しいやこだわりを広めるベジターレ。黄金に輝くトマトジュースや野菜のブーケ、とれたて野菜と果実の生ジェラートなど、価値ある野菜を素敵なギフトに仕立てたベジギフトが大人気。野菜を楽しく育て、楽しく食し、野菜の持つビタミンカラーを観て元気になれる「楽育食観(RISM)」を伝えるベジデザイナーとして活動中。6歳、3歳の2児の母。■ベジターレ公式WEB:http://vegetare.jp/
取材、文・上原かほり 撮影・chiai