<悪循環になる教え?>【後編】わが子に「やられたらやり返せ」という教育は良くない?
前回からの続き。「友達に手を出されたらやり返せ」と教育している今回の相談者さん。ママスタコミュニティのママたちに、「子どもにやられたらやり返せって教育は良くない?」と質問がありました。同意の声もありましたが、多くのママさんは相談者さんと反対の意見を寄せました。みなさん、わが子の性質をよく見て判断しているようです。
ただ約25%のママさんたちは、「その他」の意見を出しています。子どものタイプによって判断が異なるという、深い意見を見ていきましょう。
「その他」子どものタイプにもよるかも……
45.9%が「やられたらやり返せは良くないと思う」、29.3%が「やられたらやり返せでいいと思う」という数字が出ているなか、24.8%のママさんは「その他」と返答をしました。
『うちの子のサッカーチームに「やられたらやり返してもいい、お母さんが後から謝りに行くから! って子どもに言っているの」って自慢げに話していたママ友がいた。でも子どもはすごいトラブルメーカー。試合に行っても喧嘩ふっかけてチームメイトと取っ組み合いの喧嘩をしたり、対戦相手に悪質なファールしてレッドカードもらうし、学校でもかなり問題児だったみたいだよ。こういう気が強いタイプには逆に我慢することも大事と教えないとダメだよね。何も言い返せないようなタイプにはいいと思うけれど』
『うちは男子なので、「同学年以上の男にやられたらやり返して良し」としてあります。年下や女子には、「手は出さないで言葉で言い負かしてこい」としてます』
『うちの子たちには「やり返すな」と言ってきた。からだが大きかったから。「やられても絶対に手は出すな」と言い聞かせたよ。年少のとき、ちょっかいをかけてきた子が腕をつねってきた。怒った息子が手を振り払ったら小柄なその子はよろけて転んで手首を捻挫した。いくら最初に被害をうけた側でも、手を出して相手を怪我させてしまったら加害者になるからね』
一概に、「やり返したらいい」「やり返したらダメだ」などと決めて教えるのでなく、「わが子にあった教育を促すことが大切だ」という姿勢なのがみてとれますね。「やり返していい」という言葉が希望になるような子であれば、そう言ってあげたい。反対に少し乱暴な子には、我慢を覚えてもらいたい。暴力的すぎる相手には、少し距離を取って様子を見ることもひとつの方法と教えたい。子どもの体が大きかったり格闘技をやっていたりして、やり返すと怪我の可能性が高くわが子が悪者になりそうな場合は、「ダメ」な理由もしっかり教えたい。乱闘はスポーツマンシップに反することだからやってはいけない……。
子どもの性格や体格、状況などによって総合的に判断をするママさんたちもいるようです。
親の教えが子どもの今後の人生に影響をもたらすことを忘れずに!
『子どもが自分自身でやり返すことを選択したのなら仕方がない。でもそれを親が率先して教えるのは違うかな? と。安全に逃げる事や大きな声を出して助けを呼ぶスキルは大きくなって道端で変な人に絡まれたりしたときにも役に立つと思うけれど、下手にやり返すことに自信付けられても困るかな』
子どもは幼いときは、生きていくうえでパパやママの意見がとても大事な人生の指標になっていくはず。「やられたらやり返せ」「やり返すな」と伝えるだけでなく、どのような思いでこのアドバイスをしたのか伝えていくことで、子どももきっと総合的に考えて行動できるような子になっていくのではないでしょうか。
子どもがどのような判断をしたとしても最終的には、親が子どものフォローをする必要があります。ときには親が相手に謝りに行くようなことも覚悟しておかなければなりませんね。
文・物江窓香 編集・古川純奈 イラスト・Ponko
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