<しょせん他人事>【後編】「義母のお葬式なんて大変なだけ」と言った私。旦那から離婚されそう……
入院中の義母がこの先あまり長くないと聞かされても、悲しみがなかった私。むしろお金はかかるし、計画していた旅行が無理かもしれないことが気になるばかり。その気持ちをつい口にしてしまいました。旦那に聞かせるつもりもなく口から出てしまった言葉だったのですが、心のどこかで聞かれたい気持ちもあったのだと思います。嫌いな義母の息子である旦那に、嫌味の1つくらい言わせてもらわないと気がすまなかったのです。「あなたのお母さんのためにお金を使うことになる。旅行の計画も台無しになるんだよ」と。
旦那は私に幻滅してしまった。どうしよう……
義母への腹立たしさからしてしまった旦那への意地悪。それは許されることだとばかり思っていました。結婚をしたのだから、妻の味方になるのは当然でしょう。旦那はどんなときでも私を守ってくれるという自信だってありました。でも旦那が離婚を口にしたことで、私の自信がこんなに簡単に崩れることになるとは。はじめは本当に離婚する気もなく言ってきているものだとばかり思っていました。でも旦那の表情は真剣です。きっと旦那は私に幻滅しているんだ……。そう思えば思うほど急に「離婚」という言葉への不安が押し寄せてきました。
「俺が同じことを言ったらどう思う?」
うろたえる私を見たからか、旦那がこんなことを言いだしました。「俺が同じことを言ったらどんな気持ちになる?」と。私はこの言葉にハッとさせられました。私は自分の都合ばかりで、旦那の立場で考えることができなかったことに気付いたのです。
旦那の怒りの理由は、「人の気持ちがわからないところ」にありました。きっとこの先も私が相手の立場で物事を考えられないと思ったのでしょう。もしかしたらその度に自分が嫌な思いをすることを想像し、耐えがたく感じたのかもしれません。だから離婚をしたいと言ったのだと思います。
私にとっては嫌いな人でも、旦那にとっては大事な母親。その人がもうすぐ死んでしまうとわかったら、どんなに辛いことだろう。母親の死を目の前にしている旦那に言うべき言葉ではありませんでした。
旦那とは離婚したくない
義母の現状を踏まえたとしても、やはり義母にされたことの数々は許せる気持ちにはなれません。それくらい根が深いということです。でも義母のことと旦那とのこと、これは別物だと思えてきました。旦那は今まで私が義母にされてきたことを知らないし、親の死を目前に弱り果てている。そんな人の心をえぐるような行為は、いくら夫婦であってもしてはいけないことでした。しかし言ってしまったことは取り消せません。きっとこの先も私たちのあいだのわだかまりとして残っていくのだと思います。離婚話はあれから進んでいませんが、正直旦那が離婚をする気が全くなくなったのかは分かりません。だから私はこの後悔を胸に旦那のことを支えていきたい、今はそう思っています。同じ過ちをくり返し、二度と誰かのことを傷つけないためにも……。
【つぎ】の記事:<旦那も敵>【前編】義母と嫁が疎遠。しかし板挟みの旦那は義母の味方を……!
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