帰宅恐怖症は夫だけのものではない!家に帰りたくなくて残業を増やしていた妻の話
私は、夫と姑と暮らしている兼業主婦です。まだ子どもはいません。
フルタイムで働いていて、勤務地が自宅から離れているため、自宅の近所で働く夫より、朝も夜も通勤に時間がかかります。それでも、朝夕の食事作りは私の仕事。結婚したころは、そのことに特に不満はありませんでした。朝は早く起きて朝食を準備してから出勤。夜も一番遅く帰宅し、急いで夕食を作っていました。いつも先に帰宅している夫が台所に立つことはありませんでしたが、同居している姑が皿洗いを担当してくれるので助かっていて、うまく分担ができていると思っていました。
しかしある日、私の仕事が忙しく残業になって、帰宅がかなり遅くなったことがありました。
私は驚いて「もう22時だよ? まだ食べてなかったの!?」と聞くと「だってお前遅かったじゃん」と。どうやら、私が残業で遅くなる=夫と姑で夕食を支度するではなくて、どれだけ遅かろうが私が帰るまで待っているだけだったようです……。姑も全く同じだったらしく「ごはんとお味噌汁”だけ”でいいよ」と私に言ってきました。私は呆気にとられましたが、夫は「疲れてるしもう眠いから早くご飯作って。お願い〜」と急かし、姑も「作ってくれるでしょ?」といわんばかりでニコニコとしながら私が料理をするのを待っていました。
私は今度こういう日があったら自分たちで用意をして食べて欲しいことを伝えました。しかし、その後も残業の度に、やっぱり私が帰宅するまで夕食を先に食べてはくれませんでした。その様子は2人とも怒るでもなくにこやかに、さも当然といわんばかりに「私は料理が苦手だから」「あなたのご飯が食べたいからはやくして」と言うのです。
夫は決して料理ができない人ではありませんし、姑だって体が不自由なわけではありません。たまの夕食を作ることはなんてことはないはずですし、できないなら二人で買って済ませることもできるはず。それなのに、2人でただ子どものように食事を用意してくれるのを待っているのです。
夫の甘えた要求にも、姑から繰り返される「味噌汁”だけ”でいいから」という食い下がりにも、ただ追い詰められるばかり。味噌汁”だけ”でいいというなら、どうして自分で用意してくれないのか。ヘトヘトの私に味噌汁”だけ”でも作らせて、家事をさせたいと思ってるのか。私のイライラとモヤモヤは増すばかりでした。
その後、私の繁忙期は終わり、残業をする必要はなくなりました。しかし、私はすっかり定時であがることは無くなり、遅くまで職場に残るようになっていました。仕事がたくさんあったのはもちろんですが、家に帰るのが憂鬱で仕方なくなってしまったのです……。職場に遅くまで残るようになり、そのうち2人も諦めて夕食を済ませてくれるようにはなりました。でも、夕食を用意できなかった日は、夫や姑は明らかに拗ねた態度を取ってくるようになり、2人との仲が険悪になってしまったように感じます。そして私は余計にまた家に帰りたくなくなる負のループ……。
仕事を続けてお金を貯めて、そろそろ子どもを……なんて考えてもいましたが、私の負担が増えるだけになりそうで難しいかなと感じています。
脚本・たかおぎ なる 作画・Ponko