住宅ローン金利上昇!?義実家からの返済援助を受ける際の注意点は
住宅ローンの金利が1年以内に引き上げられることが検討されています。ママスタコミュニティでは「ローン残高分全部貸してあげるから銀行さんに返しておしまい。そして、貸した分は私が死ぬまでに利子なしで返してくれたらええからって言ってきたらどうする? 借りる? 借りない?」という質問がありました。ママたちの反応は?
『借りない。絶対どこかしらで口出ししてくるから。手始めに、自分の部屋が用意されてないって言われそう』
『姑の現在の体調による。80歳ならお言葉に甘える』
『借りる。姑センキューって言う』
「借りない」という人が多かったものの、金利上昇により返済額が数百万円多くかかることも。「借りる」場合は、注意しないと贈与税がかかることがあります。お姑さんから住宅ローンに使うお金を借りるときの注意点は? 不動産コンサルタントの前田浩司さんに伺いました。
借り方によっては贈与税の課税対象になる
――義理の親からお金を借りる場合、どんなことに注意したらいいですか?
まず、借主であるご主人と義理のお父様、お母様との間で貸借書を交わす必要があります。この貸借書がないと、税務調査が入ったとき贈与とみなされ、贈与税がかかる可能性があります。これは自分の両親に借りた場合も同じです。
――贈与税はどのくらいかかりますか?
通常、1年間で110万円以上の贈与を受けると贈与税がかかります。たとえば、1000万円の贈与を受けた場合、177万円の贈与税がかかることになります。そのため1000万円もらったとしても、実際に使えるお金は823万円となります。
なお、それぞれの両親や祖父母から住宅取得等資金の贈与を受けた場合、1200万円まで非課税になる特例(※)がありますが、これは新築物件購入や増築の場合のみ適応されます。住宅ローン返済のためには対象外となるので、注意が必要です。
返済には金利を上乗せして返済
――貸借書だけ作っておけば問題はないですか?
お金を借りるときは、0.2~0.3%ほどでもいいので月々の返済額に利息をつけて返済することが大切です。そうしないと、贈与とみなされることがあります。利息分を支払うといっても銀行金利と比べたらはるかに安いので、借りる方としては助かりますよね。
――貸借書はどうやって作ればいいですか?
レポート用紙などに、名前、住所、月々の返済額を書き、印鑑を押して、お互いに渡します。
返済は銀行振込を利用
――借りたお金を返す際には、手渡しでもいいのでしょうか。
返済には、必ず銀行などの振込を利用してください。毎月定期的に支払っているという実績を残すことが大切です。銀行振込の際には振込手数料がかからないよう同じ銀行での振込にするか、もしくは振込手数料が無料の銀行を利用するといいでしょう。
お中元、お歳暮などの付き合いを大切に
――ほかに気をつけることはありますか?
義理のご両親とはいえ多額のお金を借りるわけなので、お中元やお歳暮を贈るなど、ちょっとした気遣いをしておくことが大切です。それによって義理のご両親といい関係を保てるのではないでしょうか。
もしも住宅ローンの金利が0.5%上がった場合、総支払額は3000万円の借入で約250万円、1%上昇で約500万円ほど余分に支払わなければいけないことになります。「500万円も多く払うなら借してもらいたい」と思うか、「お姑さんへの借金はなにかと気を使うからやめておく」と思うかは、人それぞれ。あなただったらどうしますか?
取材、文・長瀬由利子 編集・山内ウェンディ
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