「メール」や「お母さんの力」が必要!?父と子が小学生以降も「仲良し親子」でいる秘訣とは #ママが知りたい子どもの教育
小さいときは「お父さん大好き」といってくれていた子どもも、小学校に入り中学年をすぎたあたりから、だんだん父親と話さなくなってくるケースもあります。こんなときお父さんは子どもたちにどう接したらいいのでしょうか。またお母さんはお父さんのことをどうサポートすべき? お母さんが集まるコミュニティ事業『てらこやクロス』の主催者であり、2児の父親でもある櫻井俊輔さんにお話を伺いました。
お父さんは子どもと「会話する習慣」がない
子どもがお父さんと話さなくなるのは、もともと会話する習慣がないからかもしれません。仕事でいつも帰りが遅いお父さんは、なかなか子どもと話す時間がありません。幼児期は、それでも家にいるときは「お父さん、一緒に遊ぼう」と子どもから寄ってきます。しかし小学校に入り、子どもも自分の世界を持つようになると、それほど父親のことを必要としなくなります。
さらにお父さんはといえば、子どもの成績や、お母さんから「今日は忘れ物をした」とか「宿題をやっていない」という話を聞き、つい顔を合わせたときに注意してしまうのです。これでは子どもからしたら煙たがられても仕方ありません。
直接顔を会わさない日は「メール」でやり取り
私の場合は、夜帰るのが遅い日が続き、何日も子どもと顔を合わせない日もあります。しかし、そんなときはメールを使って子どもとやり取りをしています。また休みの日は、一緒にお風呂に入ったり、顔を合わせたら「かわいいね」「この間の工作はとてもよくできていたね」と、子どもたちのいいところをいっぱい伝えるようにしています。子どもたちからしたら、「お父さんは、自分たちのことをほめてくれるし、話を聞いてくれる」と思ってくれているのではないでしょうか。
もし「子どもが小学生になってあまり話をしてくれなくなった」と感じているお父さんがいたら、メールでも電話でもいいので、子どもとコミュニケーションを取る回数を増やすことから始めてみてください。そのときは、子どもの話を聞いてあげる。そしていいところを見つけて褒めてあげる。たったこれだけで、子どもとの関係はとてもよくなると思いますよ。
毎日「かわいいね」と言葉に出して、愛情を伝える
特別に意識してやっているわけではないのですが、私の場合は本気で子どもたちに癒されているので、思ったことを口に出して伝えているだけです。私が毎日言葉に出して「かわいいね」と伝えているのは、子どもに「自分は愛されているんだ」ということが伝わると思っているからです。工作を作って持ってきてくれたら、まずは褒める。そして「どんな作品なのかを聞かせてもらう」。たったそれだけでも、子どもたちはとてもイキイキとして話してくれますよ。
シャイなお父さんには「お母さんの力」が必要
また、なかなかお父さんが自分から話そうとしないタイプの場合は、お母さんから「お父さんがあなたたちのことをこんなふうに褒めていたよ」とさりげなく伝えてあげるのも手です。本当は直接伝えてあげるのがいいのですが、お父さんによっては褒めるのが苦手な人もいます。逆に、お父さんから「お母さんがほめていたよ」と伝えてもらうのもアリです。夫婦でお互いに協力して、子どもたちとうまくコミュニケーションを取っていければ、小学校以降も親子で良い関係が築けるのではないでしょうか。
取材、文・長瀬由利子 編集・北川麻耶