もしも大地震が起きてしまったら……災害事故から子どもを守る対処法【朝ごふんコラム】
東日本大震災発生からまもなく7年目。もし、今、自宅で子どもとくつろいでいるときに地震が起きたら、慌てずに対処できますか? 今回は、いざというときに迅速に動けるように4つのポイントに絞って見直してみましょう。小児科医で「子どもを事故から守るプロジェクト」代表の出口貴美子先生にお伺いしました。
①子どもに近いところにある大型テレビの転倒や、ラック上の小物の落下に注意!
まず気をつけることは、大型家具の転倒と窓ガラスの飛散に注意しましょう。
自宅にいるとき、大きな地震が起こったら、冷蔵庫や食器棚などの大きなものが倒れてくるかもしれません。
「家具対策はバッチリだから大丈夫!」と思っているママ、大型テレビやテレビラックに入れた小物などにも気を配っていますか? 大型テレビは小さな子どものうえに倒れて下敷きになることも。テレビは転倒防止バンドや粘着パッドなどで転倒防止に、棚の上のほうに本や小物(とくにガラス類)は置かないように注意しましょう。
窓ガラスは飛散防止フィルムを張っておくと安心です。
②アレルギー用ミルク、離乳食、我が子に必要なもの+母子手帳
東日本大震災の時問題になったのが、アレルギーのあるお子さんの食事です。乳製品アレルギーのあるお子さんは専用のミルクが必要ですし、食べられる離乳食も限られています。食事に特別な配慮が必要なお子さんは、ミルク缶の買い置き、食べられる離乳食を常備しておきましょう。
防災グッズ以外に、避難する時の持ち物として、母子手帳やお薬手帳、保険証なども忘れないでくださいね。母子手帳には、お子さんに関するさまざまな情報が記録されているので、小児科医からしたら貴重な情報なのでとっても助かります!
基本の防災セット+自分の子どもの生活に欠かせないものはなにかを考えて、準備することが大切です。
③火災対策に、各家庭で簡易用、通常用の消火器を常備
地震の時に一番怖いのは火事。たまたま調理しているときにグラッときてフライパンの油がこぼれてガスに引火! 一気に燃え広がってしまうことも……。
こんな時のためにも、各家庭に消火器を用意しておくこと。「うちはマンションの共有スペースにおいてあるから大丈夫!」なんて思っていると、取りに行っている間にあっという間に燃え広がってしまいますよ!
いざというときのためにスプレー式の簡易用と、大きな消火器を2個用意しておくことをおすすめします。大きなサイズでも5000円ほどで、簡易用とともにネットで購入できます。「うちは簡易用のものを持っているわ」というママ、消費期限があるので切れていないか確認してみてくださいね。
地震がなくても、消火器は、万が一の火事の発生時にあるととっても役立つものなので、各家庭に設置しておくと安心ですね!
④通電火災に注意! 避難時はガスの元栓を閉めブレーカーを落とす
避難する際には、ガスの元栓を閉め、電気のブレーカーを落としておくことを心がけてください。通電火災とは、地震発生時に停電していた電気が復旧したことで、起きる火災のことをいいます。電気が復旧したとき、倒れていたヒーターにタオルなど引火しやすいものが落ちていて火が出てしまい、傷ついた電気コードのショートで火事に。
阪神淡路大震災の時、神戸市内では157件の火災が発生しました。そのうち原因が特定できた33件は通電火災でした。
そうはいっても、子どもを連れて避難するのが精いっぱいでブレーカーまで気がまわらない時もありますよね。そんなときのために、あらかじめ大きな揺れを感知したら自動的にブレーカーが落ちる感震ブレーカーをつけておくと安心です。
大きな地震はいつどこで起きるかわかりません。日ごろから地震に備えた対策をしておくと、いざというときに慌てず行動することができます。ママが落ち着いて判断、行動できることが、子どもの安全を守ることへの第一歩となります。
「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとって欲しい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムは、忙しい朝でも5分で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。
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