<「娘やめます」の10年後>「呪縛から抜けだせない」再会断ってきた娘【第5話まんが:母の気持ち】
前回からの続き。私(ヨウコ)は、パートをしながらひとり細々と暮らしています。次女のアヤに「娘をやめる」と言われてから10年。アヤに会わないことが私にできる精一杯の償いでした。しかしある日、私に病気が見つかります。弱気になった私は「アヤに会いたい」と長女のミユキから伝えてもらったのですが、アヤは結局姿をあらわしませんでした。アヤは「娘のユイを愛せば愛するほど、自分が愛してもらえなかったことを思い知る」と語っていたそうで……。
「ユイを叱ると、いつか私もお母さんみたいになっちゃうんじゃないかって怖くなって……。どうしてお母さんは、私を愛してくれなかったのかな? これだけ愛おしい自分の子どもをないがしろにできるって、相当私のことが嫌だったんだよね」
「私ね、お母さんから離れて娘をやめさえすれば楽になるって思ってた。でも子どもを持つ前は分からなかった苦しみが、今はたくさんあって。お母さんを反面教師にしようと頑張っているけど、結局私は『お母さん』の呪縛から抜け出せていないんだ」
アヤの辛い気持ちが、痛いほどに伝わってきました。あの頃は自分の生活に必死で、第一子であるミユキで経験したことは、アヤで経験する必要はないと思っていました。結果的にミユキにはしてあげたことを、アヤには全くしてあげていなかった。全部私の目線で見ることしかできていなかったのです。
アヤがどう思うか、アヤのために何をしてあげるか……。そんなことは、何ひとつ考えてはいませんでした。「どうしたら私が楽か」そればかりだったのです。そんな私はアヤに許してもらう資格はありません。自分がしてきたことを悔やみ、少しでもアヤの傷が軽くなるように祈ることしかできないのでした。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子