<ママ友からの宣戦布告>不敵な笑みを浮かべ……「旦那さんが私に手を出すかもね!」【第3話まんが】
前回からの続き。半年ほど前の話です。私はシホ、夫キョウスケと9歳の息子ハルタとの3人暮らしです。ハルタはテニス教室で同じ学年のリクくんと仲が良く、そのママであるアヤコさんともよく話すようになりました。しかし最近、やたらキョウスケの話題ばかり持ち出すアヤコさん。ある日私のいないところでキョウスケに高価な誕生日プレゼントを渡したと分かり、モヤモヤしてしまいます。おそらくアヤコさんはキョウスケに好意がある……! そう思った私はきっちり釘を刺したいのですが、どうすればいいかわかりません。
ハルタのお迎えに行くと、アヤコさんはいつも通りニコニコと挨拶をしてきました。今日のアヤコさんはかなりラフな格好でお化粧も薄め。キョウスケがお迎えに来る日は、上品なワンピースを着ていてメイクも決まっているのに……。キョウスケと会う日にわざわざおしゃれをしているのは間違いありません。先日の誕生日プレゼントのことをどう切り出そうか迷っていると、アヤコさんの方から話しかけてきました。
「キョウスケさんはプレゼント気に入ってくれた?」「もう着てくれたかな?」「きっと似合うと思うんだよね」しつこく聞かれ、私は思わずイラっとしました。
ムカつくあまり、ストレートに聞いてしまった私。「……アヤコさんはキョウスケに気があるの?」するとアヤコさんは余裕ぶった表情で、大げさに笑い出しました。
「まさか! ママ友の旦那さんには手を出さないよ」「でも……」今までのやりとりから、アヤコさんがキョウスケを狙っているのは間違いありません。しかもアヤコさんは不敵な笑みをたたえながらこうも言いました。「もしかしたら旦那さんから手を出してくるかもしれないけどね?」
「ママ聞いて! 今日ハルタに勝った!」レッスンを終えたリクくんやハルタが戻ってきたので、その日のアヤコさんとの話はそれで終わりになりました。私はもうこれ以上、アヤコさんとママ友を続けることはできない……。けれど、どんなに距離を置きたいと思っても、ハルタがテニス教室を続ける以上は顔を合わせることになるはずです。帰り道もずっと思い悩んでいると、ハルタが話しかけてきました。
「ママはぼくがテニスするのイヤ?」「えっ? そんなことないよ。続けてほしいよ」「でもいま、すごく暗いよ」ハルタの言葉にハッとしました。子どもは親の言動に敏感なものでしょう。もし私がアヤコさんと口を利かなくなれば……。
ハルタとリクくんの関係に影響が出てしまうのは、どうしても避けなければいけないと思いました。私は気持ちを切り替え、できるだけ明るい声で答えます。「お母さんはハルタが楽しそうにテニスをしている姿が好きだよ」
「よかったー」ハルタはホッとしたように笑いました。引っ込み思案のハルタが変わるきっかけになったテニスを、私はこれからも続けてほしいと思っています。そしてリクくんとのいいライバル関係も、親の都合で変えたくはないのです。
アヤコさんと直接会話をしたことで、なんとなく不安に思っていたことが確信に変わりました。まさに私はアヤコさんに「宣戦布告」されてしまったのです……。これ以上ママ友として付き合いを続けることはできそうにありません。けれど親同士のもめごとでハルタとリクくんの関係にヒビが入ってしまうことだけは避けたいです。ハルタからはまた「パパとリクくんと一緒に練習したい」という話があったので、その気持ちは応援してあげたいと思います。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・風沢氷花 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子