羊が一匹~……は効かない!?子どもの寝かしつけに使える「羊あそび」のバリエーション
子どもはかわいい。だけど一日をあなたに捧げたのだから(笑)、夜は早く寝てください。
「ママー、眠れない」と布団の中でもぞもぞし続けるわが子に、心の中でこうつぶやき続けるママたちは多いのではないでしょうか。
筆者もそんな一人でした。でもあるとき気づいたんです。イライラしながら背中を叩いても、義務感のように絵本を読んでも、こちらの気持ちは子どもにはだだ漏れで悪循環になることに。そこで思い切って、この時間を楽しもうと思いました。
目は一時冴えますが結果的に満足して寝るという効果を狙った、寝室での遊びをご紹介します。
羊を数える方法は、実は効果がない?
眠れないときのお約束、「羊が一匹、羊が二匹……」。一説によると、この習慣はもともと英語で「one sheep」「two sheep」と発音するもので、「sheep」の「シー」「シー」という音が眠りを誘うのだそうです。「sleep」と発音が似ているので、繰り返すことで「眠れ、眠れ」と呪文をかけているという説もあります。
つまり日本語で「羊が……」と数えることには、全く意味がないということになります……。
私も試してみましたが、目が冴えたまま100匹までいってしまい、それ以上は「飽きた」「つまんない」と子どもから却下されました。
イマジネーション「羊」あそび
そこで、「羊が1匹、羊が2匹」のバリエーションです。
羊を順番に数えていって、自分の好きなところで「あ!4匹目の羊が、何か持ってきたよ。何を持ってきたかな?」と子どもに聞いてみます。すると、子どもは「えー!?」と言いながらも楽しそうに「えーっとね、時計!」とか「◯◯ちゃんの絵本!」とか言います。
さらに羊のカウントを続け「羊が5匹、6匹、7匹……。あ! 8匹目の羊は、変わった色をしているよ! 何色かな?」と聞いてみます。すると子どもはもはや楽しみながら「虹色!」と即答したりします。もう、イマジネーションモード全開です。
「◯◯匹めの羊はお手紙をもってきたよ。何と書いてある?」「泣いていたよ。どうして?」「汚れているよ。どこに行ってきたのかな?」「プレゼントをもってきたよ、中身はなにかな?」など。
また「Sheep」ではないのですから、羊にこだわる必要はありません。イヌでもカメでも、お子さんの好きな生き物、あるいは予想外のストーリーが展開されそうな意外な生物でも面白いかもしれませんね。
満足すると寝ることも
これで100匹までの間に10回〜15回くらい質問をまぜると、子どもは楽しんで満足してくれます。どうせ寝ないなら楽しい気持ちにしてあげると、意外に満足して寝るモードになってくれたりしますよ。
「もう一回!」と言われるキケンはありますが。「もう羊さんは全員行ってしまったから、また明日ね!」というと、次の日「またあれやって」と言ってきたりします。子どもの意外な発想に、こちらも楽しくなります。
「どうせ寝ないなら」な夜に、試してみてくださいね!
文・yuki イラスト・水戸さゆこ