<毒親のせいで……?>誰かのせいにしない生き方「甘えていた自分を反省」両親へ謝罪【第5話まんが】
前回からの続き。これは最近の話です。私は30代のマリカ。夫と3歳の息子との3人暮らしです。最近職場では海外との仕事が多くなり、語学堪能な同僚たちに助けてもらうばかりで肩身の狭い思いをしています。そんなとき高校の同窓会で再会した友人サキから「今度ニューヨークに赴任する」と聞かされます。私だって両親に留学を反対されていなければ……。そんな思いが募ってイライラをおさえられなくなった私は、つい「毒親に夢を潰された」と両親を責めてしまったのでした。しかしその後「あのとき行動を起こさなかったのは自分だ」と気付きます。私は、両親に謝罪をするため、再び実家へと足を運びました。
「この間はごめんなさい。留学できなかったことを両親のせいにして……。私自身が努力してこなかっただけなのに……」両親はしばらく何も話さず、いたたまれない空気が流れます。3歳の息子がただ無邪気にしていることだけが救いです。すると父が問いかけてきました。
「……マリカは子どものことが大切だろう?」急に子どもの話を向けられ、驚く私。ヒザに乗る息子をぎゅっと抱きしめながら「もちろん」と答えます。
「子どものことがどんなに大切でも、親にもできることとできないことがある。経済的な事情はもちろん、体力的な事情、精神的な事情、他にもいろいろだ。親は万能じゃないからな」父親の言葉に、ぐうの音も出ませんでした。
もし息子が大きくなったとき「毒親のせいで夢を潰された」と言われたら、どんな気持ちになるでしょうか……。「自分はこんなに大切に育ててきたのに」と寂しく思うかもしれません。私はようやく自分が言ったことの罪深さに気づきました。
「甘えていました……親不孝な娘でごめんなさい」私が深々と頭を下げると、両親はほっとしたように穏やかな表情を見せてくれました。
母の笑顔を見たら、申し訳ない気持ちが込み上げました。自分が恥ずかしいです。守られることや与えられることが当たり前になって、私はいつしか傲慢になっていたのでしょう。心から反省したいです。そして3ヶ月ほどが経ち……。
私は相変わらず職場で忙しく働いています。チームリーダーとしててきぱきと指示を出しながら、頼らざるをえない場面ではお願いして同僚たちに頼り……。
あれから私は語学力向上を目指し、まずはオンラインの英会話レッスンに申し込みました。「やらない理由」を探すのではなく、できることから始めようと決意したのです。目標にはまだまだ遠いですが、努力する毎日は充実しているし、頑張っている自分自身を認められるようになりました。
人生において「こんなはずじゃなかった」と考えることは、誰にでもあることなのかもしれません。しかしそれに気付いたとき、どのように向き合うかが大切なのだと思います。今となっては「自信を持てないのは語学力がないからだ」「両親のせいで留学の機会を奪われた」と思いこんでいた自分が恥ずかしいです。これからは他人のせいにせず、自分の至らない点ともしっかりと向き合いたいと思います。自分がどんな人間になるかを決めるのは、他の誰でもない自分なのですから。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・motte 作画・なかやまねこ 編集・井伊テレ子