<継母のせいで実家が……!>娘の謝罪「甘えすぎてゴメン」新しい関係【第7話まんが:継母の気持ち】
前回からの続き。最近のお話です。私(ミドリ)は夫のコウタと中学生の息子ショウと3人で暮らしています。十数年前に結婚した夫には、前妻さんとの間に産まれたエリカちゃんという娘さんがいました。親の再婚で一番環境が変わるのは子どもです。だから私はエリカちゃんの気持ちにしっかり寄り添うようにしてきました。しかし現在……。結婚して子どもが産まれても週3~4回も実家に顔を出すエリカを、私は次第に疎ましく思うように。我慢の限界を迎えた私はエリカに「自分の立場をわきまえろ」と本音をぶつけてしまったのでした。そのことを夫に話すと……。
「ずっといい母親にならなくちゃって思い続けてきたんだけれど、なんかエリカとの距離感が分からなくなっちゃった」落ち込む私を、夫がなぐさめます。「ずっと、気にかけてくれていたもんな」こんなとき、もし血のつながった母親だったらどうしたでしょう。思わずこんな言葉が口をついて出ました。「本当のお母さんだったら、何て言ったのかな……」
週末、ヨシキさんがエリカを連れてやってきました。「本当に申し訳ありませんでした。僕がもっとエリカのことを気にかけてあげていれば良かったんです。仕事にかまけて、こんなに頻繁に実家に帰っていることすら把握していなくて……」ヨシキさんが頭を下げます。そしてエリカも神妙な顔で口を開きました。「私……ずっとお母さんの気遣いに甘えていたんだって……分かったの」
「私の方こそ『ここはもうあなたの家じゃない』なんて言ってごめんなさい。継母の私が言うべき言葉じゃなかったのかもしれないわね」「そんなことない! お母さんが私にどれだけ愛情を注いでくれていたか、どれだけ気遣ってくれていたか……。それを私は、当たり前だって思いすぎていた。恵まれているのに。むしろ甘えすぎだったのに、図々しく寄りかかりすぎて、ごめんなさい」
「私がしっかり自立することが、お父さんやお母さんへの何よりの恩返しになるはずなのに、恩返しどころか、迷惑しかかけていなかったね。ただ、もしこれから先お父さんやお母さんに何かあったときは、全力で助けるから……。だからいざというときは遠慮なく頼ってね。私も頑張って成長するから」
「今回のことで、一番ダメだったのはきっと……俺なんだ。ミドリとエリカの仲が良いから、エリカのことはミドリに任せっぱなしにしてしまった。2人のどちらかにでも、少しでも不穏な空気が流れはじめた時点で、しっかり介入するべきだった。本当にすまなかった」
こうして私たちはそれぞれ、正直な思いをぶつけあって仲直りをしました。夫と結婚してエリカのお母さんになったものの、私はどこか遠慮をし過ぎていたのかもしれないなと感じます。エリカと一緒にいた日々に自信をもち、エリカのことをもっと信頼していたら、もう少し早いうちに遠慮なく注意ができたことでしょう。けれどこの一件で、私とエリカは以前よりももっと「親子」らしくなった気もします。会う機会はぐっと減ったけれど、気持ちが近づいた……そんな気がするのです。「いつか恩返しがしたい」と言ってくれたエリカの気持ちをありがたく受け取りつつ、これからはちょうどいい距離感を保ちながら娘の幸せを祈り続けていきたいと思っています。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子