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【箕面市 上島一彦市長第1回】じつは関西以外の人も注目!大阪府箕面市ってどんなところ?

箕面市長インタビュー記事_1
大阪府の北部に位置する、大阪府箕面(みのお)市。主に関西圏にお住まいの方々には、箕面市と言えば「緑豊かな高級住宅地」というイメージがあるのではないでしょうか。ママスタセレクト編集部では、今回この箕面市について取材をしてきました。子育て世代が「移り住みたい」とまで思う、その魅力はどこにあるのでしょうか。
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大阪府箕面市ってどんなところ?

――大阪府箕面市はどのような街なのでしょうか?

上島一彦市長(以下、上島市長):南北に長い大阪府の北の方、ベッドタウンの住宅都市です。人口は14万人弱(2023年9月末)、今や高級住宅が並ぶ街と言われることもあります。大阪の都心部から30分程度で来ることができ、電車を下りると、ぱっと山が広がっている、というのが特徴ですね。市の6割を森林が占めており、生活のしやすさと自然に触れあえる面を兼ね備えた都市です。

――自然豊かであることから、関西では有数の観光地でもありますよね。

上島市長:総面積963ヘクタールの明治の森箕面国定公園があります。特に公園内にある「箕面大滝」は昔からの観光地です。箕面大滝までの道は今もウォーキングやハイキングなどをする人たちで賑わっています。昔は観光馬車なんかも走っていたんですよ。

のどかな箕面市が急速に発展したきっかけは?

――上島市長は生まれも育ちも箕面市だそうですが、箕面市でどのような子ども時代を過ごされてきましたか?

上島市長:私が生まれたのは昭和33年(1958年)です。私が2歳くらいの、昭和35年ごろの箕面市は3万4,000人くらいの人口で、農業が盛んでした。当時を思い出すと、豊かな田園風景がパーッと広がっており、家の電灯をつけるとカブトムシやクワガタが集まってくるような、そんなのどかな土地でした。近所には小さい子どもたちもたくさんいましたし、大家族も多かったですね。地域ぐるみの子育てがなされ、たとえば新米のお母さんでも大家族の中で生活しながら、周りの人からも自然とアドバイスをもらえたり、助けてもらえたりと、そんな時代だったと思います。

私自身は小学校へ入学すると隣の大阪府池田市の学校へ、ひとりで阪急電車(阪急電鉄)に乗って通っていました。箕面線沿線にはかやぶき屋根の農家が並ぶのどかな場所もあるのに、少し電車に乗れば大阪の都心部に行けるという、あのころから箕面市は都心部に近くて便利という利点がありましたね。

――静かな田園風景をもっていた街が、今のように緑も住宅もある都市となったのには、何かきっかけがありますか?

上島市長:大きなきっかけは、1970年の大阪万博(Expo’70)です。それを境目にして、急速に都市化が進んでいきました。今の団地や住宅街となっている地域はそのころに造成されています。また企業の誘致もこのころから盛んになりました。隣の池田市にはダイハツやRICOH(リコー)といった企業があるなか、箕面市にはそれまでそういった企業はなかったのです。しかし高速道路や住宅などが整備され、流通やデータセンターなどの企業が集まるようになりました。

――製造業や流通業が盛んになって、かつての田園風景が様変わりしたのですね。

上島市長:ただ田畑の面積こそ減っていますけれども、今も農業はしっかり行われています。

緑に囲まれた観光都市での子育ての利点

――リクルートの住み続けたい自治体ランキング(関西版・大阪府内)で第1位、大阪府域の地価上昇率も3年連続トップとなっています。この注目度の理由はなんでしょうか?

上島市長:2024年3月23日に北大阪急行が延伸され、箕面市内に「箕面船場阪大前」「箕面萱野」の2つの駅が新設されることが理由のひとつです。交通の便が良くなると企業も誘致しやすくなりますし、地価も上昇します。

新駅が開業してどれくらい便利になるかというと、大阪の都心部である梅田まで乗り換えなしで行けるようになります。北大阪急行の延伸・新駅開業は素案が出てから実に55年もかかった、積年の課題でした。

――もともと交通の利便性がよかった観光都市であったところが、さらに利便性がよくなるのですね。

上島市長:全国からお客様を呼びやすくなるので、箕面市にもビッグアーティストをお呼びしたいですね。箕面市には文化芸能劇場という、ユニークなホールがあります。また大阪府立箕面高等学校はダンスで全国トップレベルですし、箕面自由学園高等学校のチアリーダー部も日本選手権大会で優勝しています。吹奏楽部も強いですし、みなさんに文化芸能劇場を活躍の場としてほしいですね。

――今や他の地域から子育て世帯が移り住むようになっていますね。

上島市長:これからもっと便利になります、これは間違いないですよ。箕面市は「子育て・教育日本一」を掲げていますので、ぜひ多くの子育て世代の皆さんに箕面市に住んでほしいと思っています。

(編集後記)
今も昔ののどかな雰囲気をどこかに残したまま、緑豊かで交通利便性が良い箕面市。鉄道の延伸により利便性がアップするということで、子育て世帯にとってもさらに暮らしやすさが増し、子どもたちが芸術に触れる機会も増えそうです。インタビュー第2回では、箕面市の子育てと教育について伺います。

第2回へ続く。

※本記事は2023年11月に取材を行いました。記事の内容は取材時時点のものです。

取材、文・編集部 イラスト・ももいろななえ

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