<帰省は家族そろって?>高齢の祖母に会いたいのに!不貞腐れる夫は話し合いに応じない【中編まんが】
前回からの続き。最近のお話です。私ミワコと夫ユウジはともに40代の共働き夫婦です。高校生から保育園児までいる4人の子どもたちと慌ただしい日々を送っています。ある日夫から、年末に家族そろって義実家へ帰省するという話が出ました。私には年老いた祖母もいるし、年末は自分の実家に帰りたいのですが……。夫に伝えるとあっさり却下され、話し合いにもなりません。けれど私はなにも義実家に行きたくなくて言っているわけではないのです。
帰省すると義母はいつも気を遣ってくれます。「一緒にゆっくりしましょう」と言って出前を取ったり、総菜を買ってきたり、外食に行ったり、なるべく誰も家事をしなくていいようにもてなしてくれます。
義父も優しい人で、私たち家族の帰省を心から喜んでくれます。子どもたちもそんな義実家が大好きです。とくにギスギスしたところはなく、良好な関係が築けていると思っています。そしてもちろん子どもたちは私の実家のことも大好きです。
でもやっぱり「どちらに帰りたいか」と言われたら、自分の実家なのです。祖母も94歳だし、いつなにが起きるか分かりません。ここは夫ともう一度話し合わないといけない。そう考え、私は家に帰ってからさっそく話を切り出しました。
「ねぇ……。年末年始のことなんだけれど」「またその話? だからミワコの実家にはお盆に……」「もちろんお盆はお盆で帰るけれど、これからは年末年始も私は自分の実家に帰りたいの!」
「ミワコが自分の実家に帰ったら、子どもたちだって混乱するし、ミワコの実家の方について行くとか言い出すだろ?」「だから、子どもたちにはしっかり説明して、交互に行くことにしてもらうわよ」「そもそもミワコが来なくなったら、ウチの親だって心配するだろ?」「それはあなたが説明すればいいだけでしょ?」
夫はため息をついて言います。「ミワコは自分のことばっかりだよ」「はぁ?」「ミワコはいいかもしれないけれど、じゃあ俺の立場は? 俺の親の気持ちは?」「…………何言ってんの?」
私に背を向け、振り払うようにリビングに移動する夫。その背中を追いかけながらなおも私は話しかけます。「今までずっとあなたの考えに寄り添ってきたじゃない! それなのにどうして……」私たちの話し合いはどんどんヒートアップ。そんな私たちの様子を、リビングにいた子どもたちが横目で見ています。
「だからお盆にみんなで行こうって、俺だって譲歩してるじゃん。本当は俺だってお盆も自分の実家に帰りたいくらいだけど、ミワコの実家のことを考えて譲歩しているでしょ?」夫は不服そうな態度を隠しもせず、冷蔵庫からビールを取り出して飲みはじめます。「だから、これからはそれぞれが自分の実家に帰ればいいじゃない。私、後悔したくないのよ!」
「祖母にもしものことがあったときに『あのとき帰っていれば』とか、そういう後悔をしたくないの。別にあなたの実家が嫌になったとか、そういうんじゃない。ただこれからは自分の実家も大事にしたい、って言っているだけ」
夫は物事が思い通りにならないと、すぐに不機嫌な態度をとるのです。今まではあまりもめごとを起こしたくなかったし、子どもたちにもそんな親の姿を見せたくなかったので、ある程度は譲ってきたつもりでした。しかしそろそろ「長期休みに自分の実家に帰りたい」という気持ちを優先させてもいいタイミングだと思います。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子