<やめればいいのに>スポーツを続けているのに上達しないわが子。親のメンタルの保ち方とは
体力をつけてほしい。頑張る気持ちを育んでほしい。協調性を身につけてほしい。わが子にスポーツをやらせる理由はさまざまでしょうが、一番大きいのはやはり「楽しんでほしい」ではないでしょうか。
しかし入り口はそこだったはずなのに、気づけば「もっと上手になってほしい」とわが子のレベルアップにしか目が向かなくなるママも……。
スポーツを頑張って続けているのになかなか上達しないお子さんがいる方から、ママスタコミュニティに投稿がありました。
下手なわが子を見るのが辛い。「もう、やめなよ」の言葉が出そう
『スイミングならタイムが遅い。サッカーや野球などのチーム競技なら、万年補欠。対戦競技ならずっと負け続ける。素質がないのに同じスポーツをやり続けている子の親御さん、メンタルをどう保っていますか?』
投稿者のお子さんは、小学生。何年続けているのかは不明ですが、あとから入った子や年下の子たちに抜かれてしまっているといいます。同学年の子からはバカにされているそうで、「もう、やめなよ」と言いたくなるのを堪えているとか。
投稿者さんが知りたいのは当のお子さんのメンタルではなく、親のメンタルについてです。コメント欄には、この質問自体に驚く声が続々と集まりました。
『親のメンタル? どうでもよくない?』
『本人が楽しんでいるなら、上手いとか下手とかどうでもいいのでは』
当のお子さんはといえば「しんどいながらも、楽しそう」というので、何も問題はないように思えます。「頑張って続けている、わが子を見習いなよ」という声もありました。
『自分が運動音痴で、スポーツなんてやる気も起きなかった。続けられるだけでわが子たちは偉いなと感心していたよ』
同じようにスポーツが得意ではないのに、頑張っている子のママたちからのコメントもありました。
より上を目指そうとする気持ちは、もちろん大事です。ただ、スポーツをすることで得られるものは”レベルアップ”だけではないですよね。とくに小学生はそれ以外のところがもっと大事だったりするのではないでしょうか。
『本人が前向きに取り組めているなら、いいんじゃないの? うちの子もお世辞にもスポーツのセンスがあるとはいえないけど、楽しくやっているよ。少しずつでも上達すること、うまくできないときの悔しい思い、いろいろ経験しながら成長していると思う』
優先すべきは自分の気持ちではなく、子どもの気持ちでは?
「子どもの気持ちより、自分のプライドや周囲からの評価を気にしているからでは?」という、厳しい指摘もいくつかありました。
『子どもが頑張っているのに、親が自分のことばかり。かわいそうだよ』
『子どもが一生懸命やっていることが大事で、結果は後からついてくるものだと思っている。何がダメなの? やっていることに価値を見出すのは、子ども自身だからね』
投稿者さんだって、それは十分わかっているようです。「頭ではわかっているのですが、ついメンタルが弱くなってしまって……」と、つぶやきました。
じつは数ヶ月前までは、そんな気持ちになることはなかった投稿者さん。お子さんと同学年の、とある子の加入がきっかけになったようです。
『それまではみんなでワイワイ楽しくやっていたのですが、その子が入って以来空気が変わりました。その子だけみんなの輪に入らない。負けん気が強い。スポーツではそれが大事なのかもしれませんが』
同学年ということもあり、投稿者のお子さんを敵対視しているといいます。上達しないことを「バカにしてくる」というのは、おそらくその子のことでしょう。
それだけでなく、投稿者さん自身もその子のママが「怖くて怖くてたまらない」のだとか。子どもと一緒になって投稿者さん親子を敵対視していて、こちらがミスなどをするたび「ふふん!」とあからさまな態度を取られるようです。
おそらくそうしたストレスが「もう、やめなよ」と言いたくなる気持ちにつながっているのでしょう。毎日お子さんの練習の送迎をしているそうなので、その親子とも頻繁(ひんぱん)に顔を合わせているのでしょう。
悔しさもよい思い出になる日が来る。前を向こう!
誰かと比較されるのは、つらいことです。投稿者さんはできるだけ気にしないようにしているそうですが、無意識にその子とわが子を比べてしまっているのかもしれません。
でも……。つらいでしょうが、お子さんが今のスポーツをやめたとしても、きっとこの先、似たような存在はまた現れます。そのたび今のように逃げていては、同じことの繰り返しになるだけです。
投稿者さんは逃げ出したくてたまらなくても、お子さんは頑張っている。そこが何よりも大事ではないですか?
コメント欄には小学校6年間補欠、それでも中学高校と同じスポーツを続けた子のママからのメッセージもありました。
『あとから入ってきた子にも抜かされた。マウントを取ってくる人には「よく続けていられるね? 私だったら無理だわ」と笑われた。試合が終わるとみんなユニフォームが泥だらけなのに、わが子だけ汚れていない。試合にまったく出ていないからね。だけど親が先に腐ってはいけないと、12年間送迎もしたし、時間もお金も使ってきた。後悔はないです』
社会人になった息子さんは、最強のメンタルを持っているそうです。試合に出られないとわかっていても毎回応援に行ったママとは、今でも仲よしだとか。「投稿者さんもどうか心を折らず、頑張ってください。悔しさもすべてよい思い出になる日が来ます」と、言葉をくれました。
厳しい声から温かいメッセージまで、多くの声を受けた投稿者さんが最後にコメントを寄せました。
『体験談や叱責、共感もありがとうございます。みなさんの言葉にいろいろ気づかされました。上達しないことで子どもに怒ってしまった私、最低ですね。反省しました。これからの人生を生きるためのメンタルを鍛えているのだと思い、応援していきたいです』
へこたれずに続けているお子さん、それだけですでに十分立派です。頑張っている姿をうらやましく感じるママもたくさんいるはずです。どうかお子さんを誇りに思ってあげてください。
文・鈴木麻子 編集・すずらん イラスト・Ponko
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