発達障害グレーゾーンでママ友がいない私。このままではわが子がかわいそう?【発達障害は個性なの?】
「発達障害は個性なの?」答えはYesでもありNoでもあり、どちらでもない可能性があります。困りごとを抱えているのであれば「個性」という言葉では片付けられないし、困っていないのであれば「個性」なのかもしれません。この記事では発達障害の子育てをするなかで見えてきた、さまざまな悩みや問題・対処法などについて紹介していきます。今回のテーマは、自分が発達障害かもと思っているママから寄せられた「ママ友がいない」というお悩みです。
発達障害かもしれない私「ママ友がいない」
『発達障害グレーゾーンでひきこもりな私は、人と関わることが苦手です。そのせいかママ友が1人もいません。授業参観をはじめとする学校の行事では、みんなグループで固まっているのに私はいつもポツン。私自身は平気だけど、子どもがかわいそうなのかなと。同じようにママ友とうまく関われない方っていますか? ママ友がいなくても楽しくすごしていますか?』
投稿者さんのお悩みに共感できるママも多いのではないかと、同じ発達障害グレーゾーンと思っている筆者は考えました。ママ友がいないという悩みは、発達障害のあるなしに関わらず多いもの。コミュニケーションを取ることが苦手な発達障害の特性・傾向を持っているママともなれば、なおのことママ友付き合いは大変なものとなるのかもしれません。発達障害・発達障害グレーゾーンのママとしては、自分にママ友がいないことで、子どもがかわいそうではないかなどと悩むこともあるでしょう。
筆者も発達障害グレーゾーンと思っているため、投稿者さんやママたちの気持ちが痛いほどわかります。私がうまくまわりのママたちと付き合えなければ、わが子が苦しい目・ツラい目にあうのではと悩んだことは1度や2度ではありませんでしたから。
発達障害グレーゾーンでママ友がいなかった筆者の体験談
『未診断だけど、私もたぶん発達障害だと思う。ママ友付き合いは発達障害がある人にはかなり難易度が高いよね』
『私もそうだよ。正直寂しいよ……。ママ友羨ましい』
ママ友とママ友以外の友だちについての明確な違いはわかりませんが、ママ友って独特な雰囲気がありますよね。筆者もママ友はいないのですが、あの独特な雰囲気がとても苦手で、どうすればいいかわからないまま子どもは大学生になってしまいました。
今はママ友がいないことなんてまったく関係がない日々で、スッキリした毎日を送っています(笑)。
ママ友を作ろうと思うけれど失敗することが怖い
子どもが小学校に入学した頃は、ママたちの輪になんとか入ろうと努力したこともあります。しかし周りは近隣の幼稚園に通っていた子たちが多かったため、すでにママ友グループができあがっていました。そうなるともう話しかける勇気も出ませんよね。
ただでさえ空気が読めない、場の流れを読んだ適切な発言・相槌ができない、喋りすぎるなどの特性を色濃く持っていると自覚している筆者ですから、「変な人」と思われることが怖くて行動なんてできません。最初はうまくいっても、すぐダメにしてしまうのではないかななんて、恐ろしいほどの自己肯定感の低さを発揮し、結局誰とも関わる勇気が持てないままでした。
特性のせいでママ友は諦めていた
筆者の子どもが低学年の頃は、今以上に発達障害の衝動が酷く、トラブルが多発していました。その対応に追われ、ママ友付き合いに精を出すどころではなかったこともひとつの要因です。その結果、行事ごとはいつもポツン。
顔と名前が覚えられない特性も強いので、ママたちを見ても誰がどの子のママかもわからない。短期記憶も弱いので一旦覚えても長いこと覚えていられない。覚えておこうと書いたメモはなくす。このような発達障害グレーゾーンの特性が強い私が、ママ友付き合いなんてできるわけがないと、落ち込むどころか諦めさえ覚える始末でした。
本当は寂しい。頑張ったけどムリだった
子どもが抱える発達障害から起こるトラブル対応に自分の発達障害の特性があいまって、わが子が小学生時代はとにかく孤独を感じていました。同じ境遇の人がいれば話したいけれど、「こんな悩みを抱えているのは自分だけでは?」とさらに不安が追い打ちをかけ、周囲のママ友とも距離をおくようになっていったのです。
だからわかります、寂しいですよね。ひとりだと自由に行動できるメリットはあるけれど、寂しいのは寂しい。参観とか発表会とか運動会とか、いつもポツン。ママ友の輪に入れない自分は、ダメな人間ではと落ち込むこともありました。ママ友の輪に入れないせいで、わが子がツラい思いをするのでは、それは自分のせいではないかと何度落ち込んだことか。しかしムリしてママ友付き合いをしようとすると、心も体も疲れ果て原因不明の体調不良を起こすようになり、起き上がれないようなことも出てきました。その結果、「コレはムリだ」と諦めるしかなかったのです。
ムリにママ友付き合いをしなくても大丈夫
今だから言えますが、あそこでさらにムリを重ねていたら、きっと筆者の心も身体も持たなかったと思います。また、当時の筆者やママたちが思い悩むほど、ママ友付き合いはマストでもないと今ならわかるのですよね。
もちろん、ママ友付き合いができればできるに越したことはありません。ママ友がいたことで救われた人もいれば、楽しい日々を送れた人もたくさんいるはず。ですから、ママ友付き合いをできるならすればいいし、できないならムリをする必要もないという感じでしょうか。
子どもたちの付き合いとママ友付き合いはあまり関係ない?
ママ友がいないと子どもがかわいそうな思いをするかもしれない。不安になるママの気持ちもわかりますが、かわいそうな思いとはどのようなものでしょう。
たしかに子どもたちは親の行動をよく見ているので、影響がまったくないとはいい切れません。でも、ママ同士は仲がいいのに子ども同士は仲が悪いなんてこともあります。逆にママ同士の面識がまったくないのに、親友のように仲のいい子どもたちがいることもありますよね。
子どもたちは親なんて関係なく自分たちで世界を確立しているので、ママにママ友がいないからといって、必ずしもかわいそうな思いをするわけではなさそうです。
ママ友がいないと困ること・対応策
筆者自身の体験談から考えると、ママ友がいないと困ることといえば、学校での様子がわかりにくいことや、急な予定変更が起こったときの対応でしょうか。これらは困るといえば困りますが、学校や担任との連絡を密にしておけばある程度は防げます。
筆者の子どものように、わが子が発達障害をもっている場合は、なおのこと学校との連絡を密にしておくことはオススメです。なんなら定期的にママの方から学校に「うちの子は最近どうでしょう」と連絡してもいいと思います。やりすぎは禁物なので、ほどほどに。
また、急な予定変更の場合は子どもがパニックを起こすことも考えられます。そういったときもあらかじめ直接連絡をもらえるようにしておけば、対策が取れるので安心です。
ママ友がいなくても楽しい日々は送れる
投稿者さんの問いかけのなかに「ママ友がいなくても楽しくすごしていますか?」とありましたが、筆者は正直「楽しくすごしていました!」と答えたいです。もしかすると学校などで楽しかったかと聞かれているのかもしれませんが、それでも楽しかったと言いたいなあと思います。
たとえいつもポツンで寂しくても、参観や発表会などで子どもの成長を見れば楽しいし嬉しい。寂しいも楽しいもあるなら、結果は「楽しい」でいいのかなと思います。そこに発達障害・発達障害グレーゾーンであることは関係ないと筆者は信じています。
ムリはしないこと
ママ友を作ろうとムリをしたためか、筆者も体調を崩したことがあります。ママ友がいない状況に不安を感じ、自分のキャパ以上に頑張ってしまう。その結果、体調を崩してしまったのです。それではママもお子さんもしんどいことばかりですよね。ですから「ムリはしない!」本当にこの言葉につきます。
ママ友の輪だけがコミュニティではない
ママ友がいなくても友だちがいればいいですし、友だちがいなくてもいいのです。家族やお子さんと楽しい日々が送れているのならさらになんの問題もありません。リアルの話し相手がいなくても、ママスタコミュニティのような場所で発信ができる、SNSなどで喋る相手がいるなどがあれば、結構楽しく毎日が送れますよ。
日々を楽しく送るためには、「ママ友がいないとダメだ!」と思うことから解放されましょう。ひとりでいることもそれはそれで悪くないですし、いろいろなところに受け入れてくれるコミュニティがありますので、探してみましょう!
みんないろいろ抱えている、いい意味で諦めながら人生を楽しもう
発達障害の特性があると、どうしても人付き合いは難しいと感じるかもしれません。それでもママたちはわが子のために頑張ろうと思うのですよね。でも子どものために一生懸命頑張ることも大事ですが、ときには「いい意味」で諦めることも必要であることを知ってほしいなと筆者は思います。
ママ友を作ることに頑張りすぎて、わが子に向き合えなくなることのほうがよっぽど怖いと思いませんか? アレもコレもと一度にいくつものことをうまく回すこと(マルチタスク)を難しい人もいるでしょう。
だったら、ママ友よりもわが子との向き合いや関わりを優先したほうが、楽しい日々を送れるのではないでしょうか。筆者と発達障害をもつわが子は、これを「いい意味で諦める」と呼んでいます。
発達障害・発達障害グレーゾーンであるかどうかは関係なく、みんななにかしらいろいろ抱えていて、何かしらいい意味で諦めながら生きていることでしょう。「いい意味の諦め」なのだから、きっと大丈夫。楽しい日々を送るために、諦めて頭を切り替えて次のステップへ進んでいきましょう!
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