<大学生の娘がデキ婚!?>自分の選択に後悔はない「親子であっても人と人の関係」【第12話まんが】
前回からの続き。数年前の話です。私はシズカ。元夫と離婚して必死で娘のアンナを育ててきました。ある日アンナから4才年上の彼氏(ソウタくん)との子どもを妊娠したので大学を休学したいと告げられます。2人が付き合い始めたとき「卒業までは学業優先。間違っても在学中に妊娠、結婚なんてことにならないように」と、あんなに念押ししたのに……! 裏切られた気持ちでいっぱいになってしまった私は、どうしても受け入れることができずアンナを勘当しました。あれから月日が過ぎ――。
昔はあれほど「早く自分の時間が欲しい」って思っていたのにアンナと過ごした日々の方が“非日常”だったような気がしてくるのでした。そんなことを考えながら仕事をしていると、同僚の橘さんが大きなため息をついている姿が目に入ります。心配になった私は、お昼休みに橘さんをランチに誘ってみました。
橘さんは反抗期の娘さんの対応に悩んでいるようでした。「仕事でクタクタになって帰ってから、くだらないことで文句言われたり、不機嫌な態度をされたりすると、私もイライラしちゃって。そうすると娘もますますヒートアップ。もう負のループです……」橘さんの話に共感しつつ、自分の経験と重ねてどこか懐かしくもなります。
「一度はじめたら、もう抜け出せない。手放すことも、辞めることもできない。なんか……もう“母親”を辞められたらどんなに楽なんだろうなって毎日思っていて……」それはアンナの妊娠を知った頃の私の気持ちと同じ。自然と「……私は……母親、やめたけどね」と橘さんに打ち明けていました。
橘さんはどこまで踏み込んでいいものか戸惑っているようでした。しかし、私の話を聞いて少しでも母親としての心の負担が軽くなったら……と思ったのです。
親子であっても、根本は「人と人」。母親だからって、何でも受け入れて何でも許さないといけないってことはない。この思いは3年前から変わっていません。
アンナを勘当して3年、私は元気に過ごしていました。あの日の決断に後悔はありません。もしアンナを許していたら、そんな自分を許すことができなかっただろうと思うからです。だから橘さんからの質問に「会いたい」と答えるのも少し違う気がして……私はすぐに返事をすることができませんでした。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子