<毒親ですか?>【前編】小学生のわが子に自分の理想を押し付けてしまう。悪い面も受け入れてあげたい
育児中に悩んだことがない親は、いないと言っても過言ではないでしょう。それほどまでに育児は大変で難しい仕事なのですよね。今回の投稿者さんもあるお悩みを抱えているようですよ。さて一体どのような内容なのでしょうか?
『子どもが自分の理想通りに育ってないと不安になります。毒親の自覚はあります。どうしたらわが子のダメな部分も全て受け入れられるのでしょうか? わが子のすべてを受け入れられる母親になりたいです』
小学生2人のお子さんを育てている投稿者さん。どうやら投稿者さんには”子どもの理想像”というものがあり、わが子がそれに沿った行動をしていないと不安になってしまうようです。とはいえ自分でも「理想を押し付けるのは良くない」と考えているのだそう。「わが子の良いところも悪いところも受け入れられるようになりたい」と望んでいる様子がよくわかりますね。
“理想の子ども像”って、具体的にどんなの?
投稿者さんのお悩みに対して、ママたちからは素朴な疑問が寄せられました。
『理想通りって具体的にどんな感じなんだろう?』
子どもに「理想通りに育ってほしい」と強く願っている投稿者さん。具体的にどのように育ってほしいのか……確かに気になるところですよね。
『私の理想の小学生像は、明るくて元気で友だちたくさん、学校から帰ってきたら自転車ですぐ遊びに行っちゃう。しょうもないよね。頭ではわかってるんだけどね。「家にばっかりいないで外で遊んでおいで! ママが小学生のころは自転車で友だちといろんなところに行ってたよ!」とか言っちゃう』
投稿者さんの理想の小学生像。それは「性格は明るくて元気。たくさんのお友だちに囲まれていて、いつもお友だちと一緒に遊び回っている」というものでした。どうやらご自身がお友だちがたくさんの環境で子ども時代を過ごしたからこそ、「それが理想」と感じているのかもしれませんね。投稿者さんはさらに続けます。
『小学生はたくさん友だちと遊ぶべきだと思うので、まったく遊ばないわが子が受け入れられない。上の子が友だちを家に連れてきたり、友だちと話しながらゲームしてる姿を見ると誇らしくなります。それなのに下の子はずっと1人……』
どうやら投稿者さんのお子さんたちは、きょうだい間でも性格が違うようです。上の子はお友だちが多く、お家にお友だちを連れてくることも多い子で、正に投稿者さんの理想のタイプ。しかしそれに反して下の子は1人で過ごしていることが多いようです。投稿者さんとしては下の子に対して歯がゆさを感じているのかもしれません。
親と子どもは、近しいけれど別人格なんだよ
ところが投稿者さんのお悩みに対して、投稿内のママたちの反応はどこか冷ややかでした。
『自分と子は別人なんだよ。投稿者さんと親が別人格であるように。親からはダメに見えてるところも、他の誰かにとっては良く見えてるかもしれない。長所と短所は表裏一体、いつでも裏返る』
『そんなの願ってどうにかなることではないでしょ……。たとえ親子でも別人格で、子どもには子どもの人生があるということを常に心に止めておいたほうがいいね。子どもは別人格ですよ。価値観だって違うし、自分とは違う人間』
言うまでもありませんが、親と子どもは別の人間です。どんなに仲が良くても、すべての価値観や考え方がまったく同じ……ということはあり得ませんよね。だからこそ投稿者さんの理想を無理矢理お子さんに押し付けるのは良くないと考えられたようです。もちろん投稿者さんもその危うさをわかっているからこそ悩んでいるのでしょう。
どうしても理想を追ってしまうときはあるよね……
とはいえ、投稿者さんの気持ちに共感する声もあがったようです。
『私のことかと思った……。私も子どももASD(自閉症スペクトラム)。今まで人間関係においてもたくさん迷惑をかけてきたし、嫌われてきたから、子どもにはそんな思いをさせたくない。だから口を逐一挟んだり、子どもの行動にカッとなったりする』
『投稿者さんの気持ちがわかる……でも私はすごく後悔してる。私も自分の不安をなくすために、子どもに私の理想を押し付けてしまった。それで今、自分で選択することが苦手な子に育ってしまった』
投稿者さんの気持ちがよくわかる……と告白したママたち。自身が人との関わりでつらい経験や生きづらさを抱えてきたために、お子さんに同じ思いをさせたくないと願う声もありました。お子さんのことが大切で、可能な限りトラブルに遭うことなく生きてほしいと思うからこそ、つい理想を押し付けてしまうこともあるのかもしれません。
小学生のわが子たちに対して「明るく外交的で、友だちとたくさん遊ぶような子に育ってほしい」と考えている投稿者さん。その理想から外れる行動を見かけると、ついイライラしてしまうのでしょう……。親である自分のためというよりは、子どものためを想っての行動なのではないでしょうか。「親と子どもは別人格」と頭ではわかっていても、難しいものなのかもしれませんね。
文・motte 編集・みやび イラスト・Ponko
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