<モヤっと>わが子が勉強を頑張るのは「いじめっ子を見返したいから」そんな動機はアリですか?
わが子が熱心に勉強を始めたら、嬉しく思うママは多いのではないでしょうか。けれど頑張る動機に疑問を感じたら……? ママスタコミュニティにこんな投稿が寄せられました。
『いじめてくる子を勉強で見返してやるという気持ちは正しいですか? 子どもが「高校は絶対別がいい。相手が入れないようなレベルのところに通いたい」と言い出しました。本人も「勉強なら勝てる」と思ったのか、やる気になっているのですが』
いじめられたことをきっかけに、いじめっ子とは別の高校を目指すと言い出した投稿者さんのお子さん。投稿者さんは、お子さんのやる気を喜ばしく思う反面、その動機が気になるようです。
「別の高校を目指す」とあるのでお子さんはてっきり中学生かと思いきや、その後の投稿者さんのコメントを読むと、どうやら現在小学生のよう。そんな投稿者さん親子に向けて、ママたちはどうアドバイスするのでしょうか。
わが家もいじめをきっかけに頑張りました
投稿者さんのお宅と同じように、いじめをきっかけに勉強を頑張ったお子さんのいるママたちから経験談が寄せられます。
『いいと思います。うちもいじめっ子と同じ学校に行くのが嫌で中学受験しました。入ったら「同じような理由で……」という子が数人いたようです』
『中学を越境するか受験したらいいんじゃない? わが家は受験した。離れたらせいせいするよ』
『わが家も同じ考え。いじめてくる子に絶対勉強で負けるなって言ってる。勉強できるって武器だし、いいと思う』
いじめの加害者と別の進路を選びたい一心で、中学受験をしたお子さんは少なくないようです。頑張った結果「離れられてホッとした」という親子もいるのでしょう。
ただ別の中学・高校に進むための手段は、受験だけではありません。条件が合えば、引っ越しや越境入学という道もあります。お子さんにはいろいろな方法があることを提示してあげても良いのではないでしょうか。
動機はどうであれ勉強を頑張るのは良いこと
投稿者さんはお子さんの動機が気になるようですが、「動機は関係ない」と言い切るママたちも多くいます。
『いじめてくる子に復讐で危害を与えるわけではないし、とても良いことだと思う』
『暴力や悪口よりもずっといい』
いじめる相手に対して危害を加えるわけでも、いじめ返すわけでもありません。「戦う相手はいじめっ子ではなく、自分自身の学力」と気持ちを切り替えられるのは、たしかにメリットとも言えそうです。
『いじめっ子より良い学校に行って見返したら、本人の成功体験にもなるし自信もつくと思う』
『勉強する気になってるなら応援してあげて。勝てるなら勝たせてあげましょう』
「ハイレベルな学校に行けたら、相手を見返すだけではなく本人のためにもなる。一番いい方法だと思う」というコメントも。勉強を頑張った結果は自分に返ってきます。その努力は本人の「血となり肉となる」ものですよね。
『子どもって単純。トップの子には純粋に憧れや敬意を持つから、周囲からの対応が変わるよ』
勉強や運動のできるお子さんが、クラスの中でも一目置かれる存在になることは多々あります。そして一目置かれた子の発言、影響力は大きいもの。そんな存在になれれば、いじめられる側から脱局できるチャンスも生まれるかもしれません。
勉強するのは当たり前。健全な目標の方が良いのでは?
一方で「勉強を頑張るモチベーションに、相手を見返すことを設定するのは違うのでは?」と疑問を呈するママもいます。投稿者さんの危惧するところと同じですね。
『やる気になるなら理由は何でも良いの? もっと健全な目標が良いと思う』
『勉強で見返すのは勉強に熱中する初期的な動機としてはよくても、長続きするものではないと思う。負の感情から始めたことは、どこかで前向きな取り組みにしないと長続きはしないから』
『勉強や学ぶことは大切だし何より面白い、と気づかずにリベンジや逃げだけでガリ勉するのはお勧めしない』
「相手を見返すために勉強する」というだけでは長続きしない、というのも一理ありそうです。「頑張った結果、希望通りに別の中学や高校に進学できたからそれで満足」になってしまう心配はないでしょうか。勉強の本来の楽しさや目的を見失ってしまう心配もありますね。
またこんな視点もありました。
『それよりも、意地悪をやめるように相手に伝えられる人間力を身につけた方がいい。勉強をするのは当たり前だから』
もちろん、いじめの加害者から逃げることが得策な場合もあります。けれど小学生という心も体も大きく成長する時期には、いろいろな友達とぶつかって本音で向き合うことも大切かもしれません。
明るい未来へと繋がっていくために
『今はそれを原動力にしてもいいけど、入学後にはすっきり吹っ切れてほしいね。いつまでもそんな相手に囚われていてほしくない』
たしかにそうですよね。いつまでも相手に囚われていては、お子さんの人生は「いじめっ子ありき」の人生になってしまいます。勉強を頑張ることをきっかけに、将来はどういう道に進みたいのか、どんな人生を歩みたいのか、親子で話し合う時間をもってみてはどうでしょう? 相手ありきではなく、自分を軸とした新たな目的が見つかるかもしれません。
今このとき、この状況にばかり目を向けるのではなく、もう少し先の未来を見据えて歩み始めれば、きっと明るい未来へと繋がっていくはずですよ。
文・すずらん 編集・千永美 イラスト・Ponko
【つぎ】の記事:<元妻のウソ>バツイチの夫。出会ったきっかけは社会人サークル。「別居の理由は?」【第1話まんが】
関連記事
※<元旦那からの苦言>【前編】いじめにあった子どもに中学受験を提案。でも「逃げ癖がつく」と言われ- 参考トピ (by ママスタコミュニティ)
- いじめてくる子を勉強で見返してやるという気持ちは正しいですか?